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時代性と人間が交わるとき。今しかできない挑戦がある

「コンテンツの力で、経済と人を動かす」をビジョンに掲げ、サービスを開発中の新会社PIVOT。

ここに集まるメンバーには、どんな思いがあるのか。

これから何を生み出そうとしているのか。

映像チームのメンバーが現在地までの歩みと構想を語った。

スピーカーは、PIVOT代表取締役CEO・佐々木紀彦、映像部門を率いるCOOの木野下有市、PIVOT エグゼクティブ・プロデューサーで、ハイブリッドファクトリー代表取締役・古田清悟。聞き手は、PIVOT エグゼクティブ・ライターの宮本恵理子。鼎談は8月下旬にオンラインで実施。文中敬称略。

「WEEKLY OCHIAI」「THE UPDATE」の二大柱を作り上げてきた盟友

―PIVOTは活字だけでなく、音声や映像によるコンテンツも独自に開発中です。映像部門を率いるのは、NewsPicks(以下NP)の映像コンテンツ収益化を成功に導いた木野下有市さん。ディレクションのリーダーとして古田清悟さんを迎え入れています。まず、皆さんの出会いについて教えてください。

木野下 僕と佐々木さんはもともと学生時代からの友人で、一緒に仕事を始めたのは2018年から。電通とNewsPicksの合弁事業「NewsPicks Studios(以下NPS)」のCEOを佐々木さんが、COOを僕が務める形で、「WEEKLY OCHIAI」や「THE UPDATE」といった若手ビジネスパーソン向けの番組を一緒につくってきました。

古田さんは初期の頃から番組制作に力を注いでくださった映像ディレクターでありプロデューサー。僕と佐々木さんが最も信頼を置くクリエイターです。

古田 いやいや、恐れ多いです。僕は佐々木さんと出会ったのはもう8年くらい前なんです。当時、僕は東北新社にいて、東洋経済オンラインの編集長だった佐々木さんから「記事の映像化に挑戦したい」という依頼を受けてお会いしたのが初対面でしたね。

佐々木 懐かしいなぁ。通信がまだ3Gの時代で、今思えば早過ぎたけれど、いろんな試行錯誤をやっていましたね。ライフネット生命の創業で話題だった出口治朗さんの24時間に密着して、成功の法則を導き出したりとか。あれがすべての始まりですね。

古田 面白かったですよね。あの頃のチャレンジが、今につながる糧になったという感覚があります。

佐々木 その原点から始まって、NPSの番組制作でもガッツリと。落合陽一さんがゲストとワンテーマを掘り下げる番組「WEEKLY OCHIAI」は、まさにイチから古田さんと作り上げてきましたし、立ち上がりに苦戦していた討論番組「THE UPDATE」に見事な演出プランを加えて、フェニックスのように蘇らせてくれたのも古田さん。

ちなみに、NPSで最も課金収入を稼いできたのが「WEEKLY OCHIAI」で、広告商品として強いのが「THE UPDATE」なんですね。この二大柱を共につくってきた盟友が古田さんであり、私がPIVOTを起業して新しいチャレンジを始めるときには絶対に古田さんとやると決めていました。

新しいもの、面白いものを追求する。変革期にぴったりのクリエイター

―古田さんと他の演出家は何が違うんですか。古田さんのすごさを一言で表すと?

木野下 映像の制作技術やセンスが超一流なのは当然として、僕が素晴らしいなといつも思うのは、古田さんの「ゼロベースで考え抜く力」ですね。

僕がこれまで付き合ってきた映像の世界の人って、“業界の常識”を守ろうとするタイプが多かったんですよ。僕は広告業界出身で、佐々木さんも活字メディア出身で、いってみれば門外漢。映像の素人が自由に発想を振りまくことを嫌がられて、うまくいかないケースもあったんですよね。

でも、古田さんはいわば“常識外の発想”を面白がってくれる。現実的にできる・できないという判断は別にして、そのアイディアの“何が面白いか”を突き詰めて、方法を絞り出してくれる。

佐々木 おっしゃるとおり。陳腐な言葉を使えば、頭が柔らかいってことであり、要するに「新しいものを追求する姿勢」が突出しているということなんですよね。過去の自分や既存のルールを捨てることを怖がらない。単純に、新しいものをつくるのが好きなんじゃないですか。私と一緒で(笑)

古田 はい、まったく一緒ですね(笑)

佐々木 そうですよね。新しく面白いことをつくり出すことが最優先事項だから、自分のプライドや職人魂のようなこだわりには全然とらわれない。古田さんは変革期にぴったりのクリエイターだと思います。

古田 うれしいですね。間違いなく僕は、新しいもの、面白いものを追求するタイプです。PIVOTにジョインしたいと思ったのも、大胆にチャレンジできるステージがあると直感したから。「PIVOT」というコンセプトを、自分自身も実践したいなと。

佐々木 言うは易しですが、本当に自分を変えるプロセスを楽しめる人は貴重です。古田さんはそれができる。

それにもう一つ、圧倒的にクリエイティブのセンスがいい。NPSの番組に限らず、「RED Chair」(Yahoo! JAPAN)など斬新な演出法で引きつける番組づくりのセンスを、ぜひPIVOTでも思う存分発揮してほしいですね。

木野下 しかも、予算的にも限られた条件下でも、カッコよく仕上げてくれるというのが本当にありがたかったです。

古田 むしろ制約を面白がれるタイプかもしれないですね。

佐々木 そういえば、古田さんが感情的に怒るシーンって見たことがないですね。

木野下 古田さんのチームって、いつも雰囲気がいいんですよ。映像制作の現場って、上下関係が厳しくて怒号が飛び交うみたいなイメージを持っていたんですけれど、古田さんとの現場では見たことがない。

古田 僕自身はそういう現場で鍛えられてきたので、やろうと思えばできなくはないですけれど、誰だって怒られたくないですからね(笑)

できるだけ若手に任せてどんどん失敗させて、その中にも演出の妙を引っ張り出す。そういうスタイルを僕が面白がっているんでしょうね。自分のやり方に固執してもいずれ限界が来ると分かっているので。

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古田清悟/PIVOT エグゼクティブ・プロデューサー、
ハイブリッドファクトリー代表取締役
「情熱大陸」「NHK特番」などの番組を演出。テレビ番組やCMを多数制作しながら、Yahooグループ、NTTグループ、Netflix Japan、NewsPicks、ABEMA、LINE、リクルートなど多くのデジタルプラットフォームでも映像制作や戦略設計を担当。現在、NewsPicks「Weekly Ochiai」、Yahoo「RedChair」などを制作。

PIVOTというステージが、演者とクリエイター双方のスター発掘装置になればいい

―古田さんがPIVOTで実現したいこととは? 参加した動機をもう少し詳しく教えてください。

古田 あらためて簡単に自己紹介すると、僕はもともと東北新社で映像制作をしていて、「情熱大陸」などのテレビ番組や広告映像を主に手がけていました。すごく楽しんでやっていたんですけれど、業界全体にいろんな意味での制限を感じ始めたのが2011〜12年くらいだったと思います。

その頃から意識してきたのが、「人間と時代性」というキーワード。つまり、同じドキュメンタリーでも時代によって求められる描き方や表現法は変わりゆくもので、その変化を起こせるのはごく限られた人間である。人間と時代性が交わるときに、100年に一度の変革が起こるはずだと。

同時に、「コミュニティと生態系」についてもずっと考えてきました。テレビはかつて1億人のコミュニティを形成し、だからこその経済圏が繁栄した。その構造が大きくシフトしようとする今、新しいコミュニティや生態系、ひいては社会全体のエネルギーを拡張する新しい経済圏が生まれて然るべきだし、僕たちの世代が生み出さないといけない。

僕は縁あって佐々木紀彦さんという人に出会い、「人間と時代性」が交わるときに自分は立っているのだと確信できたんです。PIVOTというチャレンジに僕が貢献できる役割があるなら、喜んで参加したいと思ったのが動機です。一言で言うと「面白そう」(笑)。これに尽きます。

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―一人のクリエイターとしての表現、業界、そして社会そのものを変えられそうというワクワク感があるんですね。

古田 はい。準備中の企画の打ち合わせも毎回めちゃくちゃ面白くて、「今つくるのはどんな番組であるべきか」という根っこの議論を重ねています。

PIVOTというステージが、演者とクリエイター双方のスター発掘装置になればいい夢を持って業界に入ったはずなのに閉塞感を抱いている映像の作り手たちが、もっと楽に力を発揮できる環境をつくりたいですね。それが世の中のためにもなるはずなので。と、志のように語りましたが、本音はやっぱり「楽しみたい」です。

木野下 まさにその新しい装置をつくりたいと僕も思っています。クリエイター発の新しい生態系、ぜひ生み出していきましょう。

佐々木 ぜひやりましょう。もう私にはその絵が見えています。このビジョンを共に描きたいと思う人は、どんどん仲間になってほしいですね。お待ちしてます!


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