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うそつきとトマト⑦
これには僕はおどろいた。
と言うか、にわかに信じ難いその話を信じてよいのか、わからなくなった。
イグアナ達のはなしはこうだ。
ブリエラはイグアナの国にいる悪い魔女だった。
カルラはもともとは野菜王国の王様の妃だった。
ブリエラは野菜王国に住みたかったので、魔法をかけてみんなの記憶を操り、カルラを追い出した。
カルラの事を意地悪で嫉妬深い妹と王様に思い込ませ遠ざけた。
カルラはイグアナの国のお城に閉じ込められた。
そこでこの二匹のイグアナがカルラを救った。
カルラは野菜王国に戻りブリエラをもとの姿にもどして、追放した。
嘘をつけなくしたのは、心優しい野菜王国の方がブリエラに騙されるのを防ぐためだった。
そこに僕がきたと言う事だ。
ブリエラはもともと僕を狙っていたと言う。
それは僕が拾ったトマトのせいだとイグアナはいった。
実はこのトマト、イグアナの国でつくっている、魔法のトマトでこの力でブリエラの魔力を封じていた。
ある日この二匹のイグアナが、トマト当番を忘れてしまった。
その隙にトマト畑は荒らされてしまって、もうトマトが出来なくなってしまった。
幸いな事に少し前に種トマトとして一つだけ保管してあった。
このトマトをブリエラはきっと狙ってくるから、僕の住む人間の世界に隠しにいったのだ。
その途中、魔力をとりもどしたブリエラにより作り出された追ってに追われて、トマトを無くしてしまった。
トマトを探していると僕が拾って、また野菜王国にトマトがもどってきてしまったという事だ。
そしてもう一つ驚く事に僕が通ろうとしていたこのトンネルは、人間の世界には通じておらず、出口の無い森に通じて居ると言うこと。
一度とおるともどって来れないとイグアナは語った。
⑧へつづく
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