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うそつきとトマト②

これには驚いた。


ナスに話しかけられた人がこの世に何人いるか。



多分ぼくだけだろう。



ぼくはおそるおそるナスを拾った。


内心まだ信じていなかった。
だってナスが話すなんて、そんなのきいた事がない。


ぼくの目の前にきたナスは話し出した


「私はやさい王国からやってきました」


やさい王国!?!


ぼくがこんらんしているのはおかまいなしにナスは続けた。


「あなたのこれまでの冒険の数々はやさい王国にも届いています」


何のことだ??


冒険どころか、僕はほとんど何処にもいった事がないのに。


そしてはっときずいた。


僕がいつも話している空想上の話のことをいっているのだ。


しまった。


あれは全部うそです、そういいかけると
「それは全部うそだと言うこともしっています。私達はそのうそをひつようといているのです。とにかく私の国にきて王様に会ってください」



ナスがあまりにも真剣なのでぼくはやさい王国に行くことにした。


ナスに言われたとおりしばらく歩いて行くと、学校の裏山に出た。


そこにある木のトンネル、そこをくぐれと言うので言われたとおり進んだ。


トンネルを越えると、手に持っていたはずのナスはぼく三人分ぐらいのおっきさになってぼくの横に転がっていた。


そしてナスのヘタが取れてそこから人が降りてきた。


「ようこそやさい王国へ」


③へつづく

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