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性被害だと言えるようになるまで〜試行錯誤した日々〜

前回の記事で、自分が被害者だった事を、言えずに学生時代は諦めた事を書きました。

今回は言うまでに色々試した結果、どういうアウトプットになってしまったのかを載せていきます。

試行錯誤の日々

目下の悩みは、それを言語化できない事でした。
今はある程度言語にすることができます。その成果が、このアウトプットです。まぁ、相変わらず気分は悪くなるのですが…。

文章にすれば、これだけの量なのにです。それでも書けませんでした。

PCを開いては打ち慣れたキーボードの上に指を置き、体調が悪くなり寝てしまう日々。そこには被害を認めたくないという気持ちがあったのかもしれません。認めてしまったら、折れてしまいそうで、2度と立ち上がれなくなるような恐怖もありました。

詩などで遠回しに言ってみる

直的な表現でがダメだったら、遠回しに書いてみるなどの試みもしました。具体的には次のような詩で試みました。

チャプタプ はねる 湯の音
モアモア のぼる 湯の色

大きな体 立っていた
目の前に 立っていた

大きな体 近づいた
幼い口に 近づいた

ジャージャー はねる 小さい粒
ぞわぞわ ビクビク 弾けたい音

読んでくれた方、ごめんなさい。きっと、とても信じられないと思いますし、ふざけていると思われるかもしれません。

自分でも改めて見たのですが、これじゃ全然分からないですよね。それでも当時はこれがやっとでした。何より、これ以上の直接的な単語などを使おうとすると、手が震えたり、頭の中が空っぽになるような感じになり出来ませんでした。

録音も試してみる

これもダメでした。スマートフォン片手に録音を試みましたが、深呼吸ばかりで声に出ませんでした。不思議かもしれませんが、とにかく説明する為の単語が出てこないのです。

例えば、「🍎」みたいな絵を皆さんが見た時、赤いリンゴみたいに言葉に変換できると思います。つまり、視覚や聴覚から得た情報を言葉の情報に変換できるということです。

リンゴの例は本当に簡単な話ですが、この体験に関して、私はそれらを言葉に変換することが出来ませんでした。まるで知らない言語になったかのように、言葉を扱えなくなってしまいました。

そうして、そうして、言えるまでに10年近くかかるのでした。

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