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そして、情熱は続く

日本のドラマと映画が好き。毎クール4~5本お気に入りのドラマを観て楽しむライトなドラマファン、私はただそれだけの奴だった。
だが情に出会うまでは。

大好きなドラマ ブラッシュアップライフの最終回、感動が冷めぬまま画面を見つめていたら次クールドラマのCMが流れた。
だが、情熱はある。

………?オードリー若林と南キャン山ちゃんのドラマ…え…?なんか2人の合間に綺麗な2人がいたけど………??(多方面にごめんなさい)

若林と山ちゃんは大好きな芸人さんだし何よりタイトルを見たときに何となくこれは絶対に観なければいけないという使命感に襲われた。だって、タイトル以前の文脈を観る者に想像させるのかっこよすぎないか?絶対観る。

しかし絶対に観なければと思いつつ、この時期転職したばかりの自分はなかなかに忙しかった。非常に心苦しいのだが実は第1話~6話まで撮りためてまとめて観た。

そんでひっくり返った。ひっくり返りながらずーっと口開いて観てたと思う。あまりにもいろいろ衝撃すぎて。

若林役の子も山ちゃん役の子も、若林と山ちゃんでしかなかった。
特に若林の子の声、話し方、沈んだ目と鬱屈や苛立ち生きづらさの表現がそこに生きているひとのそれでしかなくて佇まいに生活感があふれていてもう最高だった。

わたしは完全にこの子のお芝居の虜になった。

とにかくこの6話までの一気見について、忙しかったからといってこんなにまとめて観てしまったこと、ものすごく後悔した。番宣とかドラマ開始時の興奮とかもっと丁寧に味わいたかった。

それにしても驚いたのは、若林の子があのKing&Princeのメンバーだということ。

キンプリの存在はさすがに知っていたが、恥ずかしながら顔と名前が一致するのは5人中2人だけという体たらくであった。
すごく人気がある王子様の衣装の若い男の子たちというぐらいの認識しかなかったけれど、この世のキラキラを全部集めてジュレ仕立てにしたようなあのキンプリさんの中にこんなに目から光を消した佇まいの子がいるのか…???

アイドルに疎かったのでだが情きっかけで髙橋海人くんというお名前を知って、ちょっと検索しただけでもほわほわ笑顔で甘い雰囲気のお写真や動画の類がたくさん出てきて頭が混乱した。

普段はこんなに愛くるしい笑顔でアイドル活動していらっしゃるのに、若林のときはこんなに仄暗い表情をするんだという意外性。

しかもその表現力が尋常ではない。特に目がすごい。

光や水分量を瞬時に調節する機能が搭載されているのかと思うほどの目の表現の豊かさ。曇ったと思ったら少し明るくなって、と思ったら沼の底みたいな暗く光の届かない目をする。

居心地悪そうに泳ぐ目。言いたいことがあるけど飲み込んで諦めたような目。内に秘めるものすべて目で表現できるのではないかというほどの圧倒的なパワーを感じた。

狂気さえ感じる。すごいという言葉では到底表現しきれない、畏怖の念を抱いたというのが最も近いかもしれない。

…この子は一体何なんだ…やばい逸材すぎる…てゆうかいくらなんでもキャスティングが神すぎる…このドラマのキャスティング…キャスティングの決め手は何なん…!!?

ドラマ好きの悪い癖ですぐにキャスティングの理由を知りたがる。

プロデューサー河野さんと企画演出の安島さんのインタビュー記事の中にその答えはあった。

「髙橋くんは、本当にいつも不安を抱えてる子。なぜか自信がないし、いっつも暗中模索で走ってるような子です。絶対にルック(外見)は似てないけど、若林さんと一緒だなって思ったんです。~中略~見た目は全然違うかもしれないけれど、漂ってくるものとか醸し出すものは絶対に若林さんになるんじゃないか」

…人を見る目どんだけあるんですか。その意図どおり、いや、それ以上のとんでもないクオリティの顔意外全部若林という新たな生命体が爆誕してます…

すご…。

てゆうかそのクオリティに仕上げた髙橋海人くんすっっっごすぎるな…。
あとこんな奇跡の美しいお顔立ちで一見無敵そうなのに不安を抱えてるというのがすごく気になった。

この「気になった」というのはとても厄介で、気になった、それは最早好きになったの同義語なのだ。

今ではすっかり定着した海人くんの「こっち側」の雰囲気とアイドルのときの眩しい笑顔とのギャップ、そして類まれな表現力に眩暈がするような魅力を感じた。

でも正直に言うと、夢中になるのが怖かった。
理由は私自身にあって、以前別界隈の沼にどっぷり浸りすぎて日常生活がままならなくなったこと、好きになりすぎて苦しくなって見るのがつらくなってしまった経験をしていることが一番大きい。

それに加えてこの時期、5月中旬。King&Princeが大きな岐路に立っていたまさにそのときで、いろんな人がいろんな思いを抱えているのが素人目にも分かりすぎて気楽に好きとか言ってもいいのかどうか悩んだし、よく経緯も知らないのに安易に深入りする勇気がどうしても持てなかった。
悶々と悩んだ結果、陰ながら髙橋海人くんを応援するお茶の間ファンに徹することにした。

しかし。
なにものがだが情の主題歌となったことにより、私の頭はスパークする。めちゃくちゃいい曲。めちゃくちゃいい声。優しくて心地良いメロディとハーモニー、未来への希望の中に今この瞬間の刹那。刺さりすぎた。

MVを観て2人がステージへ向かっていくシーンでは思わず泣いてしまった。そしてバンドを背に踊る髙橋海人くんは本当に楽しそうで幸せそうで、ものすごい多幸感に包まれた。

YouTubeをこんなに何度も何度も繰り返し再生したのって初めてかもしれない…それぐらいなにものMVを回した。そして頭スパーク状態のまま、運命のだが情9話を迎えた。

……最高すぎた。敗者復活戦はもう今更語るまでもなく最高だったのだが、渡辺リーダーにズレ漫才を「面白い」と言ってもらえた後の涙のシーンが私的には最高で最強に刺さった。
一番欲しかった言葉を噛みしめる間の取り方、感情がこみ上げて崩れる表情、一粒の涙が流れたタイミング、その後の後ろ姿まで何もかも完璧なシーンだった。

感動を超えて私は抜け殻となった。

髙橋海人くん、この世に生まれてきてくれてありがとう…

もうこの時点でとっくに沼の中に沈んでいたと今なら分かるが、私は頑なにまだ沼の淵で踏ん張っているつもりでいた。

ただ、とりあえず録画できるテレビは全部録画してあの「うぶな」なにもの初披露のCDTVライブライブからMUSICFAIR、うたコン、Mステ、Venue101、あとはZIPにめざましテレビ…毎日のようになにものを披露してくれる彼らをめちゃくちゃ追いかけたし、予約したCDが手元に届いた次の日にもう一枚買いに行ったし、ananにも手を出した…

お茶の間ファンとは……?定義はよく分からない。

でもまだ踏ん張っていた。往生際が悪いとはこのことである。
ananに手を出した時点でもう一線越えてるって今なら分かるけどな…

惹かれる気持ちに必死に抗いながらとりあえずキンプリの曲を聴くために公式YouTubeを回す日々が続いていたが、それまでなぜか観ていなかったある動画に突如辿り着く。

【CHOREOGRAPHY】Kaito Takahashi/SMAP「SHAKE」 である。

なんか全部英語だったから今までよく見ていなかったけどKaito Takahashiって書いてあるじゃねえの…見逃すとこだったよこれだから素人は…

………………
………………(´゚д゚`)

好きいぃぃぃ――――!!!!!!!!!

やだもう死ぬほどかっこいい!!!

こんな全身の細胞フル稼働してすっごい楽しい!ダンス大好き!!って少年のように踊ってんのにこんなに色気がだだもれてるのどういうことなの私服がストリート系なのズルいだろ好きに決まってるだろ帽子をそんなふうに脱ぐでない、心臓がギュンってなるからまじでやめ…やっぱりやめないで好きです!!!

好き!!!!!もう降参!!!白旗!!!!!むり!!!!!もうむり!!!!!す!!!!!!き!!!!!!

…こんな感じであとはもう観念して胸を張って家族に髙橋海人くんのファンになったことを公言し人生で初めてアイドルのFCに入り、ドラマの感想用だったTwitterは髙橋海人くんの初心者オタクアカウントへと生まれ変わった。

ドラマ感想アカウントのときからずっとTwitterアイコンを子どもが小さいときに描いてくれた私の似顔絵にしていたのだけれど、海人くんがカッコよすぎて語彙力失ってる自分にそっくりなのでそのまま採用した。

沼の淵に立ってからここまで約1か月。我ながら往生際が悪かったけど観念したら楽になれた。海人くんの魅力にはとうてい抗えなかった。

SHAKEで白旗挙げたのに加えて、新生King&Princeの2人の雰囲気がとても優しくて柔らかくて何となく「開かれた」感じがしたのも大きかった。

廉くんのキャラクターについては何となくのイメージでクールな子なのかなと思っていたので、急にボケ始めるわ、ハッハッハァ~!!!って手叩いて笑い始めるわ、そもそも関西弁だわ、思ってたのと違う面白い子で、すごく可愛らしい人なんだなぁと感じた。

(れんかい免疫ゼロのときにこれ見た私の気持ち考えてみてほしい…↓)

その一方で、新生キンプリ年長者としての自覚(もうこの意識すらも可愛いと思ってしまうのだが)からか、その場で答えるのが難しそうな質問や場面では率先して答える頼もしさも感じた。

その淀みのないまっすぐな言葉はどれもファンや周囲の人を大切に思っていることがはっきりと分かる誠実さ正直さに満ちたものだった。

形は変わっても自分たちの気持ちは変わらない、2人だからこそできることがある、自分たちは自然体で楽しみたいしファンのみんなにも楽しんでほしいと何度も発信してくれていた。

しかも、今も受け入れられない複雑な気持ちの方もいるということまで言及し、その方たちへ寄り添うことも忘れなかった。

なかなか簡単にできることではないと思う。
それは複雑な思いも含めてすべて受け止めるという愛でしかないから。

彼らにこんなにも愛されている古参のファンの方は幸せだなぁ羨ましいなぁと心から思う。

大切なことをきちんと言葉で伝えてくれる廉くんと、隣でこくこくと頷き、じいっと見つめながら優しい相槌を打つ海人くん。

2人ともとてつもなく素直でまっすぐで優しい心の持ち主なんだなというのが伝わってきたし、同時にとてつもないタフさと芯の強さも持ち合わせているように感じた。

強くて優しくて柔らかい2人。以前から応援しているファンの方への愛を強く感じるとともに、新規だろうと何だろうと一緒に楽しもう、安心してついておいでって言ってくれているような気がした。

King&Princeのこれまでの経緯を知らない、未知の世界だからと怯えていたの、何だったんだろう。
私なんかがアイドルを好きになっていいのか…って卑屈になりすぎていたし自意識過剰だったな、と思う。

当のご本人たちは全てのファンに愛には愛で返してくれる人たちなのにね。信じられないくらい愛情深い2人を好きになれて本当に幸せだ。

最後に。
今また大きなうねりの渦中にいる彼らを案じながらも、自分はただただ好きで居続けるし彼らの届けてくれる愛を全力で受け取りたい。

海人くんと大事な相方廉くん。アイドルとして、King&Princeとして、いつもそこに居てくれて、ありがとう。

2人のKing&Princeが自由に楽しく幸せにどこまでも行けるように願いながら、これからも応援していきたい。海人くんにもらった情熱を、胸の中に大切に抱き続けるね。本当にありがとう。

それがすべてかなと今は思う。


#だが情熱はある
#KingandPrince
#髙橋海人
#永瀬廉

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