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転職先のカルチャーには馴染まなくてもいいんだよ

1月20日(木)放送の「真夜中にハロー!」第2話。

危うく寝そうなところを、高瀬くるみさんに起こしていただきました。ありがとうございました。

第2話は、憧れの企業に転職したものの、そこでの「カルチャー」に馴染めないことに悩むゆうは(岡本玲)が主人公。
月末の金曜日終業後に社内スペースで「忘月会」が行われ、持ち回りの「当番」は、自分が調達してきた食事を「プレゼン」し、自分の人脈やトレンド精通度をアピールする。周りは当番のセンスの高さに舌鼓をうつのがお約束。
ゆうは曰く「味じゃなくて情報を食べている」(意訳)とのこと。

また、社員の誕生日には「サプライズ」として、別の社員同士がいきなりケンカを始める・・・という演技から入るのが恒例の「カルチャー」らしい(なんじゃそら)。

すっかり自信をなくし、自分なんてだめだと落ち込むゆうはを励ます、第2話出演のハロメンは、

  • 上國料萌衣さん(アンジュルム4期/2015~)

  • 伊勢鈴蘭さん(アンジュルム7期/2018~)

  • 川名凛さん(アンジュルム9期/2020~)

  • 平井美葉さん(BEYOOOOONDS/2018~)

  • 小林萌花さん(BEYOOOOONDS/2018~)

  • 里吉うたのさん(BEYOOOOONDS/2018~)

の混合ユニット。
この6人には、「オーデ組」という共通項があります。

昨今、NiziUやJO1のように「オーディション番組」から音楽グループが次々と誕生していますが、ハロプロも元々はオーディション番組から生まれました。
「ASAYAN」というオーディション番組で行われた「シャ乱Q女性ロックヴォーカリストオーディション」で、最終選考まで残ったものの落選してしまった5人で結成されたのがモーニング娘。です。
モーニング娘。はその後、8期メンバーまでは全員、オーディションで選ばれたメンバーが加入しています。

モーニング娘。で初めて「ハロプロエッグ(ハロプロ研修生の前身)」から昇格する形で加入したのが、第1話に出演したハロプロリーダーの譜久村聖さんです。
モーニング娘。はその後も比較的、オーデ組と研修生出身は大きな偏りなく推移しています。

9期:オーデ3人・エッグ1人
10期:オーデ3人・エッグ1人
11期:研修生1人
12期:オーデ2人・研修生2人
13期:研修生2人
14期:移籍1人(オーデでカントリー・ガールズ加入後、娘。へ)
15期:オーデ2人・研修生1人
現メンバー13人:オーデと移籍6人・研修生7人

娘。以外で現在ハロプロで活動しているのは、研修生出身メンバーを中心に誕生したグループばかりです。

■アンジュルム
ハロプロエッグからメンバー4人で結成したスマイレージが前身。
モーニング娘。の次に「オーデ組」の歴代人数が多い。

■Juice=Juice
ハロプロ研修生からメンバー5人と、別企画ユニットに参加していた宮崎由加さんから2013年結成。
その後、追加メンバーは全て研修生からの昇格
2021年に行われた、つばきファクトリーと合同の新メンバーオーディションで、初めてオーデ組から1名加入、研修生から2名昇格が決まった。

■つばきファクトリー
ハロプロ研修生からメンバー6人で2015年結成。メジャーデビュー前に追加されたメンバー3人もハロプロ研修生出身。
メジャーデビュー後はメンバー追加を行うことなく活動してきたが、2021年に行われたJuice=Juiceとの合同オーディションにて、初めてオーデ組から3名加入、研修生から1名昇格が決まった。

■BEYOOOOONDS
ハロプロ研修生からメンバー9人と、オーディションで選ばれたメンバー3人で2018年結成。

■OCHA NORMA
ハロプロ研修生からメンバー8人と、オーディションで選ばれたメンバー2人2021年結成。まよハロ主題歌担当。

ここ最近は、研修生+オーディション選抜メンバーで新グループ結成、というのがトレンドのようですね。

前置きが長くなりましたが、今回「真夜中にハロー!」に出演したのがアンジュルムとBEYOOOOONDSから3人ずつの混合ユニットなのは、こうした状況が背景にあります。
娘。以外で、実績あるオーデ組メンバーがまだほとんどいないのです。

Juice、つばき、オチャノーマのオーデ組は、状況的には今まさに主人公のゆうはと同じ立場にあり、人のことを励ましている場合ではないでしょう。
(でも怪物級にスキル高い逸材ばかりですよ)

中途入社の立場で戸惑いを経験し、努力で乗り越え、ゆうはを励ますことのできるハロメンは、
アンジュルムの松本わかなさん(9期)を加えたオーデ組4人と、
BEYOOOOONDSのオーデ組3人しか選択肢はないのです。

むしろ2020年加入でまだ比較的フレッシュといえる川名凛さんを選抜しなければならないくらい、「オーデ組」は今やハロプロでは少数派の存在といえます。

ちなみに松本わかなさんを加えて7人にするか、アンジュ9期を2人とも見送って5人じゃだめだったのかな・・・?とちょっと思っちゃいましたが、松本わかなさんだけ14歳なんですよね。
他6人は全員18歳以上です。深夜ドラマですから、その辺の事情もあるのでしょう。

「周りはエリートばっかでさぁ!」「リハーサルの段取りなんてわかんないって」と、当時の苦労を語るオーデ組メンバーたち。
うんうん。そうだよねー(T_T)

研修生は歌・ダンス・演劇などなど、ハイレベルなレッスンを受けています。徹底的にリズムを取る練習をするんだとか。
それに、研修生発表会や実力診断テストなどで場数も踏んでいます。きちんとお客さんも入りますし、人気メンバーは研修生にしてすでにファンがたくさんつきます。
選曲や衣装・振付などで自己プロデュースする機会もあり、出演曲の選抜や審査員の講評、ファンの声など常に「評価」にさらされてきています。

そんなハイレベルな研修生から昇格したメンバーが大半なのです。

そこへ一般の世界から飛び込んで、必死に食らいつくオーデ組、えらい。
自分にとってはすっかり当たり前のことでも、ゼロから丁寧に教えて育てる既存メンバーたちも、えらい。
みんなえらい。えらすぎる。
努力、未来、ア・ビューティフル・スターだね。
(あ、第2話のフィーチャー曲は「そうだ!We're ALIVE」です)

励まされたゆうはは、忘月会の当番で、自分なりの感性で選んだ食事をみんなに振る舞いました。

転職というのは私も複数回、経験がありますが、転職先の「カルチャー」には無理して馴染むこともないと思っています。

昔からそこにいる人は、そこでの仕事の手順だったり、コミュニケーションの取り方だったりが「常識」だと思っているので、それを崩されるのを嫌がります。
仕事とはこうだ、このやり方が当然だ、という空気を出してきますが、多くの場合それは「その会社限定の」ローカルルールにすぎません。

4~5社渡り歩いた者からすると、某大手広告代理店の人が醸し出す絶妙にダサい業界人っぽさだったり、昭和カルチャー薫る老舗商社のまいどおおきにの商人魂だったり、どこの会社もそれなりに「異常」なのです。
「普通」の会社って無いよなーと思います。

「この会社、なんか変だな」と感じたら、それはあなたが正解です。
やるべき仕事が最終的にきちっと上がるのであれば、自分が変だと思う部分にまで無理して順応することはありません。

その会社の変なところ、異常さ、いわば特色やカラーともいえる部分を、一歩離れたところから眺められるのは中途入社組の強みです。
あくまでクールに眺め、「異常さ」もネタにして笑って、愛してあげられればこっちのもんです。

全ての「オーデ組」に幸あれ。

曲については別で書きました。

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