アーカイブver.1.0.2
おだやかな陽気の保育園の室内だった。どこからともなく鉄拳が幼児の頭に降り注ぎ、世界は憂うつな場所になった。
その後も他の幼児達は共謀し、しつこいいやがらせをやめようとはしない。
自分たちと幼児は違う人種だと本能的にわかるらしく、ことあるごとにイビリ散らかす。
保育士は義務だから仕方なく幼児が泣き叫ぶのは何故なのか聞いてやるものの、事態は幼児が成人して働きだしても牛歩のごとく変わらなかった。
幼児は社会性を身につけることに失敗し、長じて「こいつはどこかおかしい」と気づいた親にメンタルクリニックに連れていかれる。
医師は幼児の病状を軽いものとタカをくくっており、ろくに診断もせず薬を出して様子を見る。
ある時医師は幼児に当時人気だったコメディアンの名を挙げて彼みたいになれと放言した。
こいつはホントに医者なのか?と不信感を持った幼児は転院し別のメンタルクリニックBに移った。
医者に対する不信感から予約日をすっぽかし1週間後に来院すると医師がお前が病気のはずがないなどと言い出す。どうやら医師は幼児を泣かせたかったようだが泣かなかったことに腹を立て、以後しつこくなぜ来なかったと聞いてくる面倒なメンタルクリニックBを転院、メンタルクリニックCに移る。
そこではデイケアをしつこく勧誘され入ってみたが(幼児に主体性は育たなかった)合わない人間はどこにでもいるもので更に転院、メンタルクリニックDへ行く。その間にも福祉事務所や作業所、グループホームなどことごとくハズレを引き当て人間への不信感を募らせる。
ある時幼児はPCやスマホを手に入れmixiやTwitterなどを始めた。ネットと現実でそんなに人間が変わる訳もなく幼児はトラウマを再体験することになった。やめればいいものを2~3年はSNSを続けた。
幼児のメンタルは引き返せないところまで来てしまい社会復帰など周囲はともかく本人は望まなかった。
メンタルクリニックDの医師は定年で今の医師に交代、診察にやたら時間をとるので幼児は医師の診察が苦痛だった。治ることはないのに幼児の話しを聞いても仕方ない。治療法がある訳でもない、社会がウエルカムな訳でもない中で医師と長話をするのは本当に苦痛でしかない。
家の外は暑すぎるか寒すぎて命の危険を伴ない、最寄りの駅までは歩いていくには遠すぎる。幼児が用がなければ家から出なくなるのは自然の道理だった。
何度目かの新しい支援者と出会い何度目かの新しい作業所に通い始める。幼児のあらゆる学習能力は(コミュニケーションスキル、フィジカル、記憶力、理解力、認知スキルetc.)社会が要求するレベルに届かずインターネット詐欺師にもカモられ(広告は敵)預金はみるみる底を突く。消費生活センター職員はあまりに騙されるため幼児に出禁を言い渡し、自治体の生活保護職員に申請権を侵害されても気づかず鼻であしらわれる。
メンタルクリニックD医師に話すのが苦痛なのでこのアーカイブをもとに話す。メンタルクリニックなんて3分診療が普通だと聞くがあそこはそういうわけにはいかない。
困っていることを言語化できないとイライラされるので早く話を切り上げたい。
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