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RSGTの歩き方?RSGT2024参加レポート

思いきって「歩き方」とタイトルを付ける

なぜ「歩き方」などと大それたタイトルを付けたのか?

  • 去年自分が初参加するにあたり、諸先輩方の「歩き方」エントリーをかなり参考にさせていただいたことで良い体験を積み重ねられているので、オマージュからの恩送りをしたい

    • 直前に「どう過ごしたらいいのかな?」と思っている人の背中を少しでも押せる情報を書き残してみたい

  • 社内から来年一緒に参加できる人が増えたら嬉しいので、RSGTのことをまだよく知らない人向けの情報をまとめておきたい

    • 社内のLT会『スタンバイ・カンファレンス』で参加報告する際の資料として使いたい

  • 自身まだ2回目、かつ2024年のレポートという「フレッシュめ」観点からの所感を世の中に投げ置いてみたい

なお、自分が大いに参考にさせていただいた(今回も読み返してから行った)先輩方の「歩き方」エントリーはこちら。👇

【前半】は1回目の方向けのこんなイベントです情報
【後半】は2回目でこんな動きをできました日記
だいたいそんなハイブリッド構成で書いてみます。
では、本題に入ります!


はじめに(ざっと総括)

3日間過ごした結果、用意されてたビンゴカードが、ほとんど開きました!

テーブルに置いてあったビンゴカード、23/25マス開いた

1本通った時点で受付に「賞品もらえますか?」と行ったら、5本通ったら賞品もらえるレギュレーションでしたとさ・・・恥ずかしー。Welcome Note → Sponsor Talk / Keynote Preparation あたりをちゃんと聴いてなかったバチが当たりました(苦笑)。運営の方すみません。
・・とはいえ、このビンゴカードがあったことで、行動をふりかえる材料がになりました!

私的今年のトピックスを先に出してみます。

  • 今年はセッション聴講だけでなく、廊下でじっくり話すことができた

    • 去年はセッションを順に聴くことしかできなかったので、今年は廊下でお会いした方との会話を優先しようと決めてました。結果、深い話ができた気がします。

    • なかには、知人が発表後したので讃えに行ったら、質問に来られる方がいたりして・・そのまま隣で質疑応答に参加させてもらってたら、より深い理解と学びに繫がったりもしました。

  • こんかい初対面の方と連日飲んだ→これからも親しく情報交換できそう

    • (後述する Day0 のおかげさまです)

  • OSTにテーマを出して主催にTRYした

    • むかし研修でご一緒した方に「顔を見て」ご参加いただき、またこの続きを話しましょうと約束。友を引き寄せる効果もありました!

    • 初対面の参加者の方と後でお弁当をご一緒したら、会社の仲間の方々が集まって来て、その皆さんともお話しできました。

てな感じで、なんか「こなれた」風に見えるかもしれませんが、2回目でもこれくらい踏み込めて、楽しめる、そんな場だと言うこともできます。

イベントの概観

参加したことがない人、これから参加する人向けに、RSGTというイベント全体がどんなものかを、ざっくり体感も添えてお伝えできればと思います。

セッションの内容は公式情報で見れるので、ここでは、どんな参加者が来場していて、どんな場が提供されているか?について書きたいと思います。

参加者

参加対象者
‣ スクラム導入を検討中または導入中の企業
 ‣ 経営者
 ‣ マネージャー
 ‣ 開発実務者
‣ スクラム導入支援者

Regional SCRUM GATHERING®︎ Tokyo 2024 趣意書

イベントの趣意書では「参加対象者」が上記のように書かれています。が、じっさい現地でお目にかかった方を自分なりにカテゴライズして書くと・・(あ、前提を言うと、全然ソフトウェア関係者に限らないです!)

  • エンジニア、デザイナー、QA

  • プロダクトマネージャー、プロダクトオーナー、プランナー

  • スクラムマスター、社内のアジャイル推進役 ※自分はイマココ

  • エンジニアリングマネージャー、VPoE

  • アジャイルコーチ、トレーナー、コンサルタント

    • アジャイルコーチだけじゃなくアジャイル導入企業にコーチングやトレーニングを提供してる系の方もいることを今回知りました。やはり少なからず「営業の場」なのでしょうね。

スクラムをしっかりやってる人たちばかりか?
こんな質問を社内メンバーから受けましたが・・
スクラムやってる人が大半ですかね?くらいな感じです(客観的データがあれば調べられておらず恐縮ですが、よければ教えてください)。
Day0 がらみでお話しした今回初めて来た方に聞くと「まだやっていない」「今はやれてない」という人も多かったですし、認定研修や勉強会まわりで知り合った方は、やはりスクラム経験者が多いんですが、そんな人の中にも「最近はスクラムやれてないんです」という人もそこそこいたりします。

いずれにせよ、熱量は高め
スクラムをやってる/やっていないに関わらず、参加者の熱量は高めです。
まずもって、チケット代が決してお安くありません。

RSGT 2024 の チケット価格(ONLINE-ONLY, STUDENT)
RSGT 2024 の チケット価格(STANDARD)※12月販売も同額

(去年は自分もそうでしたが)自分の財布で来てる方、会社に負担を認めてもらって来てる方、スポンサーされてる組織の方と、いずれにせよスクラムやアジャイルに強い関心と思いを持っている方が大半だと思われます。

また、アジャイル開発ということで「自己組織化」や「自己管理型」といったスタンスもインストール済みなので、参加者自身が場にコンテンツを創り出して能動的に学び・楽しんでいくムーブを随所に見れたりします。
私は、そのあたりを目にするだけでも、この1年間ポジティブに生きる刺激をもらって帰ってこれています。

なお、来年(2025)から現地会場に入れるチケットの料金を上げる検討がされています。
→【2024年9月追記】下の画像のとおり価格改定されました!
現地チケットの争奪戦が激しくなってきた状況の緩和を図るのと、そもそも海外カンファレンス水準を目指していたのでやっと追い付いたという話も。

オンサイトに参加できるチケットは税抜き6万円に!

会場(現地 & Discord)

day1, day2 の二日間のセッションは、5つのトラック+コーチズクリニックの計6本が並走するかたちになっていて、現地会場も物理的に6つの会場に分かれて進みます。
朝イチのキーノートセッションは、メイン会場【West】以外を日本語の同時通訳付き映像をみれるサテライト会場になります(オンラインでも通訳有り/無しを選択視聴できるようにしてもらえてて有り難いです)。

会場のフロアマップに RSGT の会場レイアウトを書き足してみた図
原本引用元:ソラシティカンファレンスセンター - 部屋と料金

day3 はそれまで2つに分けていた会場の仕切りを無くした巨大なメインホールでOST(オープンスペーステクノロジー)とクロージング・キーノートが開催され、OSTの時間は並行して3つのワークショップが開催されます。

以降は、私的な参加記録に移っていきます!

Day0(開催前日)

Day0 で恒例になっている👆「知り合いを増やしてRSGTを最高に楽しむための会」は、何年目の方にも参加をお薦めできるセッションだと思います!
というのも、今年この Day0 で同グループになった人で Day1 の夜にご飯を食べようと約束して集まったメンバーとは、その後、Day2, Day3 でも更にそのお知り合いの方を巻き込んでご一緒できた人が増えまして、以降も他のイベントに参加するよという情報を交換して2度・3度と集まるような関係性になりました。
そもそも RSGT に参加する時点でそれぞれの現場で何らかの変革に奮闘している者同士、いまや相談や息抜きをする仲間のようになれています。

(話を当日に巻き戻して)Day0 〜 Day1 の夜、自分はぐっすり寝つけませんでした。去年の興奮を思い出して高まってしまったのか、おそらく遠足の前のあの感じになっていたのではと思いますw。
眠い目をこすりながら、少し出遅れてしまったので、オープニングは zoom で聴講しながら現地に向かいました。年始にふさわしい快晴でした。

会場の御茶ノ水ソラシティへ

Day1

顔見知りの運営スタッフが増えた

初参加だった去年に比べるとスタッフさんに顔見知りの方も増えてて、ペコペコ挨拶しながら受付をしてもらい、名札とかが入ったトートバッグを受け取って、キーノートを聴講する部屋を探します。
それにしても、スタッフの皆さんは膨大な量の会釈や挨拶を繰り返してて、首をちぎれそうなくらい振ってるんだろうな!と思いました。

キーノート後は、スポンサーセッションの部屋に向かいました。
RSGT (やスクラムフェス)のスポンサーセッションでは、殆ど自社の宣伝をせず、かなり学びになる渾身のコンテンツで勝負している感があります。
そのうちの1つですが、「アジャイルかるた作成ワークショップ」に序盤だけ参加させていただきました。

セッション後、ワークショップの成果物「アジャイルかるた」が掲示されてました。

会社の会議で抜ける

その後、会社のミーティングに出席するため一時抜け。
こういうことをしないで「集中」したほうが良いと分かっているのですが、今回は、自分が社内で仕掛けているムーブに関する打ち合わせだったこともあってやむを得ずというかたちでした。
ビックエコーのテレワークプランを初めて使いましたが、アリでした。

廊下でめっこり会話 - その1

そんなこともあって、セッションの狭間の時間に会場に戻ったので、コーヒーサービスコーナーへ。
その時は、スクラムフェス神奈川の正義さんと春に合宿型のイベントをする準備が始まっていた頃で、ちょうどスクラムフェスニセコの運営の中の方がいらしたので声を掛けさせていただいて、会場とか予算とかのやや突っ込んだお話しを聞かせていただくことができました。
これがいわゆる「廊下」か!と実感が高まった感じです。

フォトブースで宣材写真をとってもらった

そんなこんなで夕方に差し掛かってきたとき、いつも輪読会でご一緒してるスタッフの方が「今なら並ばずに撮れますよ」と声をかけてくれたので、おっかなびっくりフォトブースへ。
今年新設されたコーナーで、どこかの海外カンファレンスからの輸入と聞いた気がしますが、プロの写真家の方に無料でポートレートを撮ってもらえるサービスで、絶対お得です。超お薦めです!
撮ってもらった写真は、Confengine とか X とかのプロフィール写真に使わせてもらってます。

(お恥ずかしながら)RSGTのフォトブースで撮っていただいた写真、こんな感じです
(お恥ずかしながら2)8月のスクラムフェス仙台でもフォトブースがあったので勿論参加

個人的な Tips として、疲れた顔になる前の Day1 の早めにw、お気に入りのシャツとか着て行くのがベストではと思ってます。仙台でサッカーのユニフォームに着替えてた方がいてヤラレタと思ったので、次の機会があれば自分も VORTIS のユニを持って行きたいですw 

Day2

勇気をもって Zuzi にサインをもらう

ビンゴカードに「母国語が違う人と挨拶した」というのがあったこともあり、Day1 に Zuzi が会場を普通に歩いてて参加者と談笑していることを見かけたので、Day2 は「SCRUMMASTER THE BOOK」を鞄に入れて行きました。しかも、知り合いが話しかけている場に遭遇できたので、まんまと便乗して話しかけさせてもらいました。
こちらでペンも持参して行きましたが、さすが Zuzi 、手持ちのサインペンで慣れた感じでした。

これからも Agile Journey の歩みを進めたいと思います。

廊下でめっこり会話 - その2

Day2 もけっこう廊下で立ち話に花が咲きました。例えば・・

  • 半年前にスクラムフェス大阪で知り合えた方と。X や Facebook をフォローし合っていたで、スクラムフェス以外の活動について質問し合いつつ、今後のキャリアについて考えていることなど濃密な情報交換をしました。

  • 秋に転職して数ヶ月経った方と。事業会社からSI的な開発会社に行ってみてどうよ?という赤裸々な感想をお聞きしました。相対的に自分の仕事のふりかえり(リフレクション)ができ、かなり聞き入りました。

たしか OST の起源も「カンファレンスの中で一番充実していたと感じた時間はコーヒーブレイクだった」というエピソードでしたよね。
そのあたりの実感が日ごとに高まる感覚でした。

(このあたりで、聴講したセッションについて全然書いてないことに気づいたのですが、山盛りになり過ぎるので…もうこれは旅日記と割り切ります)

Day3

workshopエントリー忘れ…気を取り直して腹ごしらえ

前回参加して day3 は「お弁当が軽め」だったのと、ずっと歩き回るであろう OST をイメージして自宅で食べてきた朝食に加えて、Xで静かにバズっていた「モニやんま」を初キメして万全の状態で臨みました。

3日目の朝、ロビースペースはスポンサーブースではなく、OSTに向けたセッティングに

OSTでお題を出す

今年は、OST にテーマを出して主催することに TRY できました。
去年の OSTで、テーマを出す人が殺到することが分かっていたので「どうせ出すなら早めに行こう!」と速攻書いて並んだので、最初から10人くらいでマーケットプレイスで告知することができました。

マーケットプレイスでテーマを発表しているのが大写しされてたのを撮ってくださってた

ただし、速攻すぎて詰めが甘かった反省点もありまして・・・
「トレーニング・ワークショップについて話したい」というテーマを話したんですが、より的確に伝えるなら「スクラムマスターやアジャイルコーチとして、現場で向き合っているチームに対して提供するトレーニングについて」というくらい背景を添えるべきでした・・・
要は、「誰を対象にしたどんなトレーニングか?」というスコープを明確にしておくべきでした。というのも、「トレーニング」と言うと『認定スクラムマスター』のような研修をイメージする人も多かったようだからです。
自分はそのような認定研修の類について語れるような立場ではないですが、私のことを知らない参加者の方からすると誤解の種だったかもしれず、実際集まってくださった方のなかにも、そのあたりの話だと思って来てくださった方もいらっしゃったようで、期待値に応えられてず恐縮しました。
あのときは言葉が足りておらず、申し訳ありませんでした!

知人が主催したOSTセッションの様子。かなり議論が盛り上がっていました。

上記反省以外の OST の主催記録は次のような感じです。

テーマの立候補が殺到して、いつの間にか私のテーマの紙の上に重ね貼りがされていて時すでにカオスな状態になっていました。
とりあえず時間にテーブルに行って、最初にもうひと方のテーマの背景とかねらいをお聞きして、「どうやら別に進めたほうがよさそうですよね」と確認後、1テーブルを斜め半分に分けることにして、対角に二分して同時進行することにしました!(このあたりも自己管理型です)

この OST で自分から投げていった問いは、次のようなものでした。

  • 現場でワークショップ型のトレーニングをやって良かったことは?

  • ワークショップ型のトレーニングでの苦労や悩みは?

  • これからやりたいワークショップ型のトレーニングは?

  • 苦労や悩みを踏まえて、どんな工夫をしていけばよいだろうか?

結果、他社の具体的な事例や、アジャイルコーチ・スクラムマスターが考えていることを聞けて、情報交換とふりかえりの意味で非常に有意義でした。もし話したいテーマがあれば(結果的に他の主催者とマージしてもいいので)主催にチャレンジすると良いと思います。

OSTの成果物を壁に貼り出してたら、スタッフの方が撮影してくださった(有り難い)

スクラムとは?(廊下に張ってあった)

セッション途中にトイレか水を取りにかに出たとき、廊下の壁に貼ってあった「スクラムとは?」と書いた模造紙を見つけて寄っていったら、ちょうどカケハシのゆのんさんとバッタリ。
やにわに「あなたにとってスクラムとは?」と声を掛け合う2人(笑)。
第一印象で思いついた「いち手法です」と返したら、「自分もそう答えるかも」と賛同をもらう →サムアップして会場に戻る、という小粋な?邂逅もあった。

クロージング・キーノート

クロージング・キーノートはなんとあの「狩野モデル」の狩野先生。「当たり前品質」と「魅力品質」という言葉に馴染みがある方は多いと思います。

  • ツカミは「狩野モデルの狩野というとアメリカに渡って活躍した故人と思ってる人も多いと思うが、実は生きて実在します」的な爆笑から

  • さていさん、飯田さんと並んで座って左右の反応も楽しむ

  • 思い出話を語るお爺さんのようにも見えるが(失礼)、実はめちゃくちゃ記憶に残る実話エピソードの強さ

クロージングキーノートが終わり、集合写真を撮って、全日程終了です。
おつかれさまでした!
・・といってもすぐ帰るわけではないのです。

抹茶カフェでお茶(じゃなくビール)

終了後の会場では、見知った顔を見つけたら自然に近づいて挨拶に行き・・2ピッツァくらいのグループに膨らんできたところで「じゃあお茶でもしましょうか」という流れが超自然に起きました。自己管理型組織!
そして、自分じゃ到底出せないみんなが喜ぶ選択肢「和カフェ」へと、坂を下っていきました。

  • 和カフェといえど「抹茶ビール」なるものがあり、こっそり選んでいたつもりが、もう一つのテーブルでは全員がそれを頼んでいたり

  • 出社をいついつと規定するのとか「子ども扱い」の局地だという舌鋒鋭いご指摘をいただいたり・・・

抹茶ビールなるもの

最後の最後に「下の中華」を解除

その和カフェを出たのは日没直前の午後5時の少し前、ソラシティの下まで戻って(帰る方を見届けたあと)、「下の中華」をダメ元で覗いたら、「奧の部屋が空いてます」という朗報に接しまして・・再び乾杯!と続くわけです。
ここでは次第に普段の仕事にまつわる話へ・・・
その後も、EQの概要を教えてもらったり、放射線治療について目から鱗の話だったり、スクラムとは直接的ではなくても、面白い話が聞けました!

最終前の新幹線に間に合う時間に帰る方に合わせてお店を出ると、いろんな意味でお腹いっぱいでした。そう、疲労困憊でした。
「また会いましょう!」とハイタッチし合って、濃密な3日間のエンドロールを迎えました。

むすびに

以上、長文の絵日記のようなものにお付き合いいただき、ありがとうございました。

2025もできれば参加したいなと思っています。
チケット取れたら大いに学び・楽しみましょう!

後日談

(そしていま9月に追記していますが)3日目の和カフェと中華あたりに行き着いたメンバーとの交流は続いています。既に東京やら神戸やらで再会して情報交換や励まし合いを続けています。
なにやらかけがえのない仲間ができた感覚で、ほんと励みになってます。

RSGT 自体が濃密なコンテンツと交流の場を創ってくださっているからこそ、このような恩恵に預かれていると考えると、自分も恩送りをしなくちゃと思え、「スクラムフェス神奈川」や「ふりかえりカンファレンス」の運営や勉強会の参加にもいっそう積極的になりますし、場を作ったり盛り上げたりしていきたいと思います。