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フランス留学ビザ/ビジタービザ取得 その②(フランス大使館編)

ボンソワール!前回の続き、最後の関門フランス大使館編です。

ネット上でネガティブなコメントがたくさんあった(以下ご参考)ので、行く前はちょっと緊張するな…と思っていましたが、結論としては別に普通でした。あんまり怖がらずに、しっかり準備をしてサクッと終わらせてしまいましょう!これが終われば、後は渡航するだけです!

*注意*
・自分の問題意識はフランスビザ申請の不透明さで、自身の経験を共有し、後進の方々にイメージを持ってもらうことを意図しています。実際の申請にあたっては必ず自己責任にて実施下さい。
・タイムリー性を重視して現在片手間で(コナンを観ながら)書いているので、所々間違いがある可能性もあります。ご留意ください。
・あくまで学生ビザはMBA(英語プログラム)を想定しています。

1.総論

キャンパスフランス同様、以下の工程で進めます。
①申請日予約→②WEB申請→③書類準備→④オンサイト申請

①申請日予約

以下のHPから予約できます。何よりもまずこれをASAPで実施して下さい。フランスは人気留学先でどんどん予約が埋まっていきます。特に留学生が多い夏期は気づいたら2カ月先まで満席ということもあります。(たぶん旅行業者が一括で抑えていて、毎日見ているとたまに空きがでますが、ヒヤヒヤして気が気じゃありません。)プログラム開始日の3か月前以内で、かつキャンパスフランス面接後の日程でできるだけ早めに抑えてしまうことをおススメします。後述しますが書類が難解で、書類不備による再提出等もあり得るので、できるだけお早めに。私は駐在から帰国→フランス出国渡航まで時間が無かったので、5月くらいに帰国予定日直後の7月下旬の日程を予約し、そこをターゲットに準備を進めました。

②WEB申請

以下のHPから申請します。
アカウント作成時に使用言語を英語にするようご注意下さい。妻のアカウントをフランス語にしてしまったため、その後の表示、提出書類もすべてフランス語になってしまい難儀しました。(意味が分かりづらい)

家族も申請する場合、人数分WEB申請をしないといけません。これで突き返された人も多数いると聞いていますので、ご注意下さい。その他注意点は以下を確認下さい。

入力内容で悩んだところを以下に記述します。
■申請期間
ビザは最長1年しか取得できませんので、More than one yearの選択肢もありますが、From 6 months to one yearを選択してください。
■入国予定日
申請時点の仮日程を記載して提出しましたが、当日大使館で修正させられました。申請書類は申請日まで待ってから最終確定した方が良いと思います。
■費用の支払い方法
CashとCredit Cardを選びました。特に指摘ありませんでした。
■(ビジタービザ)申請画面最初のページ最下部のMain purpose of Stay
パートナービザっぽい色々な選択肢が出ますが、Visitor Visaを選ぶように注意して下さい。

③書類準備

これが重要かつ難解なポイントです。なぜなら、フランス大使館が明示して求めてくる書類と、実際に提出必要な書類とが異なるからです。何を言っているか分からないかもしれませんが。

以下、フランス大使館が明示している書類を普通の字に、それ以外に提出しないといけない書類は太字にします。またフランス大使館が明示している中で提出が不要だった書類は取り消し線を引きします。

<留学ビザ>
・予約書
 ビザ申請予約後にメールで届く → 入館時に必須

・アプリケーションフォーム(②WEB申請後に印刷可能)
 印刷後、サイン(パスポートと同一)と、サインをした日、場所を記入
・フランスビザのレシート(②WEB申請後に印刷可能)
 必要書類等が記載された書類
 →「いりませーん」と返却された。
・パスポート(原本。10年以内発行、3か月以上の有効期限。)
・パスポート全ページのコピー →「いりませーん」と返却された。
・パスポートのコピー(顔写真ページ
・証明写真(3.5cm×4.5cm
 アプリケーションフォームに貼付する。
・航空券のE-Ticket →「いりませーん」と返却された。渡航予定日は聞かれる。
・EEF(キャンパスフランスWEB申請後に印刷できる紙) →「いりませーん」と返却された。
・英文銀行残高証明書
 1カ月以内発行。1カ月あたり615ユーロ以上。(×12カ月は最低必要)
・奨学金受給証明書(対象者のみ) →無くても良いと思う。
・住居証明書
・ビザ申請料金(99ユーロ50ユーロ)→なぜか誤って表示されていた
 日本円で準備する必要あり。あまりおつりが出ない方が望ましい。
入学許可証明書 →なぜ記載がないのか不明…。
レターパック510(赤)→無いと結構怒られるらしい。近くにコンビニはあるが。氏名・住所をあらかじめ記入すること。

<ビジタービザ>
・予約書
 ビザ申請予約後にメールで届く →入館時に必須

・アプリケーションフォーム(②WEB申請後に印刷可能)
 印刷後、サイン(パスポートと同一)と、サインをした日、場所を記入
・フランスビザのレシート(②WEB申請後に印刷可能)
 必要書類等が記載された書類
 →「いりませーん」と返却された。
・パスポート(原本。10年以内発行、3か月以上の有効期限。)
・パスポート全ページのコピー →「いりませーん」と返却された。
・パスポートのコピー(顔写真ページ
・証明写真(3.5cm×4.5cm
 アプリケーションフォームに貼付する。
・航空券のE-Ticket →「いりませーん」と返却された。渡航予定日は聞かれる。
・帯同動機書(フリーフォーマット、サイン付)
・労働しない旨の誓約書(サイン付)
・社会的立場を証明する書類
・英文銀行残高証明書
 1カ月以内発行。1カ月あたり615ユーロ以上。(×12カ月は最低必要)
・住居証明書
・フランス入国日から全滞在期間をカバーするフランスで有効な医療保険証券
・戸籍に関する公的証書
 アポスティーユ付き、かつその法廷翻訳つき。

・ビザ申請料金(99ユーロ)
レターパック510(赤)→配偶者と合わせて1つでOK

とまぁこんな感じで、結構分かりづらいです。申請できないのが一番ダメージが大きいので、余裕があれば、斜線を引いた書類についても一応持参していくことと、すべてコピーをとっておくことをおススメします。

④オンサイト申請

上記書類を持って予約日に在日フランス大使館に向かいます。手続きが終わり次第どんどん進んでいくので、15分前くらいには到着しておいた方が良いです。

★会場
広尾駅から徒歩7~8分程度。最初場所を見失うほどお洒落な建物でした。2つ入口がありますが、ビザ申請は左側。玄関に警備員がいるので、予約確認書とパスポートを提出。荷物チェックをして、金属探知機を通って入場。呼ばれるまでソファーに座って待機。

★申請手順
計3ブースあります。呼ばれたブースに直行。
最初に名前を聞かれるので回答。その後パスポートを提示して、本人確認。
以降は持ってきた書類を全部出してくださいと言われるので提出。
→不要な書類は返却される。不足書類がある場合は指摘される。
→指紋取得(指と指の感覚を狭めないと読み取られないので注意)
→申請費用の支払い
→レターパックを提出して終了。

予約時間より10分程遅れましたが、申請自体は20分程?で終わりました。
私が指摘されたのは、以下の3点。
・「社会的立場を証明する書類」(ビジタービザ)
「フランス滞在中の社会的立場を証明する書類」と聞いていたので、7月末に退職して無職になる、と記載した書類を提出しましたがNG。申請時点(7月)の立場を証明する必要があるとのことで、現職の在職証明の提出を求められました。
再度予約の取り直しか…と一瞬ゲンナリしましたが、聞いてみたところメールでPDFを提出すればOKとのことで助かりました。提出するまで審査に乗らないのでASAPで提出。
・渡航予定日
申請時点の仮日程を記載していましたが、その後に渡航日が確定。それを告げたところ、アプリケーションフォームを訂正するよう指摘あり。その場で二重線を引いて正しい日程を記入して終了。
・アプリケーションフォーム
先述の通り妻のアプリケーションがフランス語になっていたので、英語に修正して再度アプライしていました。なので、システム上同内容の2つの申請が上がっている状態になっていました。どっちも正なのですが、若干混乱させてしまったようで、最初に伝えていればよかったです。

執筆時点ではまだビザは入手できておりませんが、申請から渡航日まで1カ月のゆとりがあれば問題無いようなので渡航までには間に合うかと思います。

2.一連の申請を振り返って

前回の記事で書いたとおり、駐在先のマレーシアから帰国→フランス渡航迄の約1カ月で全プロセスを完了させねばならず、プレッシャーはありました。加えて冒頭のまとめ記事を読んでちょっとナーバスになっていました。が、終わってみると大した手続きではなく、指示されたことやネットに落ちている情報をしっかり確認して対応すれば問題なく対応できると思います。

上記まとめ記事のきっかけとなったあるブログ(大使館員に不当な扱いを受けたことを記載した申請者によるブログ)を一度見て欲しいのですが、彼の不満点のほぼすべては本人の確認不足に帰するもので、大使館員の責によるものではありません。

確かに物言いはストレートで、グサッとくるものはあります。例えば、上記在籍証明書の提出を求められたことについて「では再度HPから申請予約をしたらいいですか?」と質問したところ、「いえ、申請書類の不足なのでメールで結構です。予約をしてはいけません。絶対にHPから予約はしないでください。」とやや強めに言われました。後半部分は言わんでもええんちゃうかなーと思って聞いていましたが、たぶんこれまでいくら言っても予約をしてきた人がいたとか、色々トラブルがあったであろうことが想像できます。

仕事柄、私も社員のビザ申請の代行をやったことがありますが、指定通りの資料が社員から出てこないとだいぶイラつきます笑。「書いてるやんけ!」と…。それはまぁ良いのですが、そのあと実際に申請手続きを進める中で、イレギュラーな書類を大使館なり領事館に提出したり、書類の不備があると、自分が矢面に立って対応しないといけません。これは相当面倒です。
フランス大使館の人であれば、たぶんそのあとフランス本国とヤリトリすることもあると思います。この時に書類の誤りや不足があると、相当面倒な対応をしないといけません。場合によっては申請者を待たせた挙句、Rejectをしなければならないこともあると思います。これは申請者にとって一番最悪のケースですよね。長年こんな仕事をしてきた大使館員の方が、書類不備に対して厳しくなるのは理解できます。

もう一つ踏み込んで書くならば、例のまとめ記事やそのリプライに「フランス大使館の女性」とか「大使館のばばあ」とかいう記載が目立ちます。男性だったらそうは書かないですよね。自分がいた会社でも感じていましたが、パリっと仕事をしている女性に対して、同じような言葉を浴びせる人をよく見てきました。想像ですが、一部のおじさん方にとっては女性は男性に対して優しく丁寧であるべき、みたいな感覚が未だにあるんだと思います。だから女性に厳しく指摘されるとムッとしてしまい、あんなブログやTweetを書いてしまったのかなぁと思いました。この手の話は炎上しがちだし、ブログの本筋ではないのであまり書きたくないですが、自分も実際に申請手続きを進めてみて、思うところがあったので書いてみました。

まぁ申請時の必要書類が記載内容と違う等、フランス大使館側が余計なもめごとを起こしているところもあるので、そこは是非改善してほしい(ホームページに掲載するだけで良いと思うのだけど…)ですが、相手の職務内容も想像して、リスペクトして日々過ごしていきたいなと、本件を通じて思いました。

ビザ申請に関して困ることがあれば、是非ご連絡下さい。できる範囲で協力します!


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