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精神疾患で休職中、復帰と退職の狭間での葛藤と決断の経緯

体調と心の不調で限界だと思い心療内科へ駆け込み、「気分変調症(抑うつ神経症)」の診断で突然の休職を余儀なくされた社会人3年目の春のこと。今回は休職と退職で葛藤していた理由と決断に至る経緯を書いてみる。

1.休職するつもりも退職するつもりも無かった

心療内科へ行こうと思った時は休職など想像もしていなかった。ただ頭が回らず、突然涙が出てくるなど業務に支障をきたしていることを自覚していた。だから放っておくわけにはいかないと心療内科の受診を決意したのだった。受診をしてみると初回にも関わらず休職を勧められた。休職は想定していなかったものの、医師から「責任は私が取るから休職してみますか」と言われ素直に従った。1ヶ月静養の診断書を貰えて、自分が苦しかったのが病気のせいだと認められてほっとしたような気持ちだった。

2.休職1ヶ月の診断直後の心境

休職診断後の仕事引き継ぎ等の流れは別の記事で書いているため省略する。

実家に帰省して静養を始めた。休職前から「立ち止まったらもう動けないかもしれない」と思っていたが、その通りだった。一気に気が抜けたように体が動かなくなった。ずっと寝たきりで何をすることもできなかった。情報全てを頭に入ってくること自体が苦痛だった。何もできないことに罪悪感を覚え、仕事を投げてきたことに申し訳なさを感じ、休職してしまったことや病気であったことを受け入れることに苦しんだ。家族には仕事に復帰することや1人暮らしを再開することを反対されてはいたが、自分ではまだ頑張れるんじゃないかと思っていた。

3.復帰と退職での葛藤要因

復帰をするのか退職をするのかを迷っていた要因は以下。

辞めたい要因
①そもそも現在の仕事や会社という組織で働くことが合っていないと思っていたこと
②1人暮らしや住んでいた土地が合っていないと感じていたこと
③復帰するのが怖いと感じていたこと

辞めたくない要因
①お給料がよかったので生活レベルを落としたくなかったこと
②職場の人や同期、配属先に恵まれていたので良い職場環境を手放すのが怖かったこと
③新卒3年未満で退職するのは心残りがあったこと
④次の職を探すことができないと思ったから
⑤「普通」の道から外れることが怖かったこと

書き出してみるとプライドが邪魔して辞めるのを踏みとどまっていたように思える。人からどう思われるか、親に迷惑をかけるんじゃないか、これからどうしていこうか…考えてもどうしようもないことばかりを考えていた。

4.退職を決断した理由

それは自分の大切なものを優先してみようと思ったから。

休職している間、自分は何をするのが好きなのかとかどういう生活が幸せと感じられるのかを考えていた。もちろん病気のせいで2年程は好きとか楽しいとか幸せを感じるられることはあまりなかったし、この頃はほとんど感じられなかった。それでも自分にとって何が大切か薄々気づいていた。それは家族と一緒にいることや自分の時間を大切にすることだった。今までの生活は全て仕事を中心に回っていた。仕事のために休日はゆっくり休んで、平日は仕事のパフォーマンスを最大限にできるように規則正しく生活していた。それで犠牲にしていたのは自分らしさだったと思う。

人と同じような生活をする体力が無いことに嫌気がさしていた。会社が望む自分と自分が望む自分にとてつもないギャップを感じていた。上司の働き方を見て、自分もこうなるのかとうんざりしていた。毎日早出と残業で疲れて何をする気にもならない日々をなんとかしたかった。とにかく人がたくさんいる場所から離れたかった。

結局、今までは「普通」の道を無理やり歩いていたんだと気付かされた。

5.「普通」の道から外れることは怖いことじゃなかった

決断の背景にあったのは、私は普通の人と同じようにはできないのだと受け入れたということ。多数派みたいにできないし、しなくていい。少数派として好きなことをして暮らしていけばいい。無職でもアルバイトでもパートでも派遣社員でも。独身25歳だからといって正社員で働く必要はない。

物心ついた時から今まで全力で頑張ってきたから、一度ここで休んでみようと思った。大学生の時に遊べなかった分、今ここで大学生を取り戻すような気分だ。

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