ガラス1枚。手に届かないあなたに触れた瞬間
朝ウォーキングを日課にしている。
毎年冬に途切れてしまっていたんだけど、今年は冬を乗り切った。
そんな朝ウォーキングに数ヶ月前から一つの目的が増えた。
アパートの小窓に居る、あなたに会うため。
透き通るように白い体に、ブルーの瞳。
まだ若いあなたは、どこか寂しげで、少し不安げな表情で、こちはが気になるのかじっとこちらを見ている。
そんなあなたに触りたい。
ただこの願望は一生叶わないと知っていた。
だってあなたは家猫だから。
そう思っていたのに、突如あなたを抱く時がくるなんて人生は分からない。
今朝もあなたのアパートに着き、今日も小窓に居るかな?と思って歩いていると。
あれ??外に居る!
え!なんで!なんで!?
外猫にしてもらったの?
でもまだ子猫だよ??
窓が開いてるもんね!?
逃げたの?
不安げな表情のあなたは人懐っこく、アパートの塀の中からこちらに気づくと、すぐに近づいてくる。
柵から顔を出し、少し触れても嫌がりもせず、柵から出てきてしまい、地面でコロコロとくねり愛情表現をしてくる。
道路に出てきちゃったし絶対このままはヤバい!!!
と判断し、喜びをひた隠し抱き上げる。
なんてふわふわ。
予想以上に、もふもふ。ふわふわ。
こんな良い子はすぐに連れていかれちゃうので、知らないアパートのベルを押しご返却。
無事に飼い主さんへお渡ししました。
あーもっと触っておけばよかったーー!!!
と後悔先に立たず。
愛しのブルーアイでほわほわ、もふもふのシャム猫ちゃんを抱いた、朝のウォーキングでした。
一日一善。
完
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