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詩集
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#磨け感情解像度

揺れる水色

揺れる水色

紫陽花が濡れている。蒸した森やコンクリ、それらが溶けた空気が佇んでいて、たまにふく風がそれを遠くへ広げていく。
・・・梅雨の声が聞こえる。傘にあたる雨音に混じって、離れたり近づいたりしている。けれど、追いかけはしない。

熟してきた夜。
冷えた湿気が肌に触れ、体温をすこしさらっていく。そしてゆっくりと染み込んでくる、思い出。

いま、心は何色だろう。この花は鮮やかに滴って、どこか泣いているようだけ

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