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M-1という芸人ドキュメンタリー番組

ミルクボーイさんの深イイ話を見ていたら、通勤電車の中で涙が出ました。

2019年のM-1グランプリで彼らが優勝してからはや1ヶ月が経とうとしています。M-1特需は昨年の霜降り明星に負けず劣らず凄まじく、近頃テレビをつけるとバラエティで見かけることが増えてきました。漫才でM-1史上最高得点という爪痕をしっかり残し、無名から堂々のブレイク。このまま突っ走って、漫才も続けながら芸人として活躍し続ける事を願うばかり。面白い芸人さんたちはしっかり世に出てきて欲しい。そう心から思い続けています。

そんな彼らが先日、日本テレビの”深イイ話”に密着されていたものが放送されました。M-1優勝の3時間後から密着は始まっており、優勝から数日間の仕事場への密着と、彼らの出会いや苦節話、そしてコンビそれぞれの家族の話がメインとなっていました。

朝から涙を流してしまったのが、ボケ内海さんの母親の話。彼は結成から13年を迎えようとしている芸人人生の中で、一度だけ本気で漫才を辞めようとした時期があったと言います。

それは5年前にお母さんがくも膜下出血で倒れたこと。一次活動を休止し、お見舞いに行く日々を過ごす中で、助かったとしても介護が必要になると。内海さんは長男としての責任もあり、”家族に母を任せて自分だけ好きな事を続けることはできない“と感じていました。

ところが、そんなお母さんは内海さんの芸人としての活動を心から応援しており、目を覚ましたときにはすぐに”息子は芸人をやっている”と看護師さんに自慢をしていたといいます。毎週のように劇場まで足を運んでくれていたお母さんのその言葉を前に、”芸人を辞める”なんてことはとても言えないと決意した内海さんは考えを改め、不断の努力の末、見事M-1優勝を勝ち取ったのでした。

インタビューでその話をしている最中にも涙が溢れていた内海さん、その姿に私も感動しました。全力で物事に取り組めていない現状の自分には、刺さるものしかありませんでした。そして母親への感謝の気持ちと、きちんと親孝行しないとなという思いも強くなりました。

何か大きなきっかけを待つつもりなんてないけれど、今まで以上にしっかり生きていかないといけないのだと、こういう番組を見るたびに思います。だからテレビ番組は衰退してはいけないのです。こういう番組に元気をもらって頑張っている人もたくさんいますから。

売れない時代を支え続けた駒場さんの奥さんも感動しました。私も彼女のためにしっかりと生きていかなければならない。彼女も私を支えてくれると信じているし、幸せにしてあげなければならないと強く思いました。

“M-1グランプリはドキュメンタリー番組だと思っています”

2015年、5年間の沈黙を破り大会が復活したその年に、朝日放送の就職面接で私は言いました。漫才師が命をかけて臨み、一夜にして人生を180度変えてしまうこの大会。今でこそアナザーストーリーが制作されていてよりドキュメンタリー要素も強くなってきましたが、深イイ話を見てそれを更に実感しました。

絶対になくならないで欲しいし、そのためにはテレビの衰退を止めなければならないと思っています。



最後までお読みいただきありがとうございました。 あなたのちょっとした隙間時間を埋めるための一助となれていましたら幸いです。それではまたどこかで。