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ちびすけ闘病記

【超長文】
我が家のちびすけ(小6女子)、昨日無事手術が終わりました。

トモへ、私へ、心配して連絡をくださったり
長女のお弁当を気に掛けてくださったり
長女次女の夕飯を共にしてくれたり、パジャマをいただいたり
沢山の方々から暖かい応援をいただきました。

本当にありがとうございます。

ちびすけは生まれつきの完全房室ブロックという、心臓の疾患を持っています。
通常、心臓は心房と心室が連動して収縮し、血液の循環が行われますが
ちびすけは心房と心室が連動して動きません。
特に心室の動きが鈍く、それぞればらんばらんに打ちます。
それをしっかりと連動させるためのペースメーカー。

今回、そのペースメーカーの電池交換のため、手術をすることに。
電池、とはいえペースメーカー丸ごと交換になります。

4歳の時に、ペースメーカーを交換し、当時は心臓に穴が開いていたのでその処置のために開胸をするという大掛かりなものでした。

今回はペースメーカー交換だけだから、前よりかは簡単な内容だし大丈夫だろう
そんな風に気楽に構えていたので、いざ入院しても、ちびすけも我々もかなり気楽なもんでした。

現在東京は緊急事態宣言下、病棟に付き添えるのは1人だけ(つまりトモ)
私は病棟横の家族控室で待機。
日頃読みたかった、読み掛けの本を沢山持っていってぐうたら。

病室に入ったちびすけは野放図を描いたように過ごし、終いには
「ママ、帰っていいよ」w

帰宅したらば、病院から連絡が入り
「ペースメーカーのリードが切れている」
しかも5月頭くらいには切れていたらしい。



ってことは、また開胸?

一回開いた場所というのは修復するために、癒着が多いという。
それらをかき分け、肋骨を開き、心臓はある。
慎重にやらないと出血、不整脈、、、と死亡のリスクが一気に上がる。
どうやら心室の方の電極リードらしい。

そんなだったけど、当日ちびすけは歩いて手術室まで行き(珍しいらしい)、手術室の看護士さんに名前と生年月日を言い、その姿を見送った。
問題のリードは汚れていたらしく、掃除をしたら数値が戻り、リスクは避け、ペースメーカーの交換のみで手術は終わった。
3時間だった。

その2時間後、ICUに通してもらい対面。
手術の内容報告をドクターからされるまで、お互いみんな気を張っていたため
「麻酔はメロンじゃなくてメロンソーダの匂いだったよ」
ちびすけはお腹は痛がるものの、和やかだった。

翌日、私は仕事、トモは病院。
ほどなくしてトモから連絡が入る。

やはり心拍の数値が安定しないから、明日緊急開胸手術になる、と。

背中から頭頂まで焼き焦げるような気がした。

木曜日は配達と一件約束が。
通常9:30くらいから始まる配達を、時間が決まっているところは一軒ずつ連絡し8時からスタートさせて貰った。

指定の11時前には到着し、トモはICUへ、私は手術直前まで会えないので
待合室や車で時間を潰す。

手術当日は、読みたい本も、何も手につかなかった。

手術は6時間にも渡った。
心室のリードだけかと思いきや、心房のリードもアウトだった。
心房のリードは背中側にあるらしく、当初は開胸も今の傷跡の半分くらいの予定だったが、より開かなければ心房には届かず結局全部開くことになった。
心臓を、血管を傷つけないように慎重に慎重を重ねてのその時間。
昼が夜になっていた。

ちびすけは日頃から殆ど泣かない。
それでも、もう一度手術をすると聞いた日や、一般病棟に移った今日も痛みや不安で泣いたという。
でも、手術に向かう直前二度も、手術室から出てきた二度も、
私に対しては痛かろうと不安だろうと笑い、手を握る。

怒りんぼで泣き虫なのを知っているからか。
不甲斐なさを知り、娘にも支えられていることを知る。
親ってそういうものなんだと知る。足りないものを思い知り、克服しようとする。
泣いてたまるか。
ちびすけは私より強いのだ。

これから今度は動け動け、でないと退院できないぞとリハビリに励まなくてはならない。
何の役にも立たないけど、とりあえず退院してから食べたい甘いメロンと焼肉代を稼ごう。

長くなっちゃったけど、またいつかちびすけに厳しくしすぎた時のために備忘録として書いておく。

最後とおまけを

子どもが障害を持ち生まれたとして
親は自分を責めるというのはよく聞く話。
トモも例に漏れない。

でも、当事者として
「どうして自分はこうなんだろう」と思う時はあったけど
決して親を責める気持ちにはならない。
親にも自分を責めて欲しくない。

とはいえ、ちびすけと私では障害の内容は違うけど、、、
でもきっと、ちびすけもそう思ってると思う。
それでもあなたの元に生まれてきたかったのだから。

おまけ
今回の私の試練は、手術当日どうやって受付をすり抜けるか。

一回目は「アキが嫌でなければ『叔母』にしよう」
名前等を書いているときに、警備のおじさん先に病棟連絡して
「ちびすけちゃんのご両親入ります」
え、叔母ってどう書くかとっさに出なかったから「おば」って書いちゃったよ。
おじさん、用紙見て私を二度見。ごめん、ありがとうw

二回目「偽名にしよう」
イニシャルA.Aとどっかの国会議員みたいな名前で一発パス。

病棟やICUは、トモが事情を説明し、快く通していただきました。
いつもありがたい。

皆様、本当にありがとうございました!

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