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#4 認知が世界をつくる
昨年12月から今年3月にかけて引越しの準備に追われている。
今回は人生で初めての引越しで感じた些細な発見を共有したい。
昨年12月中旬、ネットで物件を探し始めた。求める条件はほぼ固まっていたので、すぐにいくつかの物件に絞ることができた。
しかし、街の不動産屋はネットに載っていない情報を持っているのではないかと考え、また、仲介手数料を抑えたい下心もあり、実店舗へ行ってみることにした。
引越先の最寄駅に降りて、さて、どこに不動産屋があるかと見回すと、ちょっと見ただけで4,5件はある。少し歩いてみると10件以上は見つかった。
商店街を歩けばいくらでも見つかる。
は?不動産屋ありすぎじゃね?
こんなにあったなんて全く気づかなかった。
人間は自分の関心範囲内のことしか視界に入らないものなのだろうか。
結局、物件は街の不動産屋に案内してもらった中から決定した。めでたしめでたし。
次に、日用品の購入先をいくつか見繕っておこうと、スーパーマーケットやドラッグストアを探してみた。
え、ドラッグストアってこんなに必要なの?
これまた駅から徒歩10分圏内に10件以上のドラッグストアが見つかった。
不動産屋、ドラッグストア、今まであまり気に留めていなかったものが、必要に迫られて眺めてみると意外なほど多く存在することに気がついた。
このとき、私は自分の認知がぐっと広がったのを感じた。
同時に、今自分が知っている世界の偏りを恐ろしく感じた。
認知が世界をつくる、そんな考え方があるが、あながち間違っていないのかもしれない。
人間が細菌を観測する以前は病気が悪魔憑きとされていたり、世界一周を成し遂げる以前は船は海の端から落ちてしまうとされていたりする。
物質世界の在り方は何万年も変わらないのに、認知の在り方によって全く違う風に捉えられたりする。
この先だって世界規模の認知の広がりが起こりうる。
それは外向きの発見(物理法則や宇宙の在り方)だけでなく内的な変化(新たな価値観や思考の在り方)によっても起こりうる、大きな変化の可能性である。
認知が変われば世界が変わる。
身近な経験から実感した3ヶ月だった。
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