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45. 裁判官の言葉を受けて

家裁からの帰り道、裁判官の言葉を何度も反芻した。

「負け戦だ、取り下げろ」・・・。

 早速当事者女性のLINEグループに書き込むと、みんな驚いていた。裁判官に「取り下げろ」なんて言われたのは初めて聞いた、と一様に言うから、かなりレアケースなんだろう。

 取り下げるべきかどうかと尋ねると、「結局、子どもに会えるかどうかは裁判官や相手のパーソナリティ次第の心理戦で、紗英さんの相手のことは詳しく知らないので、正確なアドバイスや指示はできない。ごめんね。」とのコメントをいただいた。確かにそれが正確な答えなんだろう。

 ここで選択を誤ってしまうと、仮に面会の約束が出来ても相手が守らなければ、最初からやり直しなのだ。そして養育実績もさらに積まれてしまう。  

 みんな状況は似ていても、それぞれされている対応は違う。裁判をすることで回数は少なくとも会えるようになる人もいれば、相手を余計怒らせて会いにくくなる人もいる。千差万別だ。

 そもそも、審判は取り下げられるということ事態、初めて知った。弁護士の浜田先生に聞くと、審判は起こした側ならいつでも取り下げる事が出来、「和解」をすることができるという。その後、双方の弁護士を挟んで話し合い、面会の取り決めなど書面に起こし、公正証書を作成して役所に提出すれば、遂行義務も生じる。守らなければ裁判を起こせるという。

 要はそこに面会交流や養育費等の決定事項盛り込めばめれば良いのだ。本人同士で話をまとめられるなら、裁判官は不要と言う話だ。


だけど取り下げた場合、親権は諦めることになるだろう。
そして、もちろん相手と公平な交渉ができるようにもっていかなければならない。たとえ弁護士を挟んでも、家裁を挟まない事で相手は大きく出てくるかもしれない。

 だけどあの怒りに燃えた書面を見ると、とてもじゃないけど交渉できるとは思えなかった。相手はまた罠にはめようとしているのかもしれない。。

裕太は、裁判官に何を言われたのだろうか?
家裁の帰りに裕太達が歩いてるところを見かけたが、また余裕のなさそうな顔をしていたので、お前は有利だ、というような事を言われたとはどうしても思えなかった。

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