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59. 引っ越しと子ども部屋

可奈と過ごす時間がだいぶ増えてきた私に、「可奈ちゃんの住む家のそばに引っ越しては?」と夏生が提案してきた。

確かに、家が近ければ会える回数は増えるだろうし、育児のサポートをお願いされるかもしれない。
外で会うより家で会ったほうがリラックスできるから、可奈との関係も早く修復できるだろう。そうなれば、泊まりも出来るようになるかもしれない。。

さっそくネットで裕太の実家近くの賃貸情報を見ていると、偶然かお導きか、3LDKの南向きの物件を見つけた。値段も手の届く範囲だ。運命を感じてすぐに内見を依頼し、即決した。不動産はご縁だと思わされるには十分な出来事だった。

ここなら、小学校にあがる頃には自分で会いに来れるようになるだろう。おまけに保育園も徒歩圏内だ。

私は可奈の大好きなピンクや水色をふんだんに使った可愛い子ども部屋を用意した。ハンモックやおもちゃやドレスをたくさん用意し、可奈が喜ぶだろうと、インコも飼うことにした。

働いていたレストランは通える距離ではないので、申し訳ないが退職することにした。
退職時にはみんなで送別会を開いてくれた。理解してくれる人たちの存在が、ただただ有難かった。

いつか可奈を連れてここのレストランを訪れよう。可奈のソウルフードでもあるハワイ料理。可奈はロコモコが大好きだった。ここのロコモコはおいしくて有名なんだな。。私は楽しい想像に頭を膨らませた。


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