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水門や溜池を作り川の氾濫を防ぐ

川の氾濫はなぜ起こるか。

その川の流域面積と言いますが、この面積は決まっています。
尾根を隔てて、それぞれの川の流域面積が決まります。
尾根の境目を「分水嶺」(ぶんすいれい)と言うのはそのためです。

その面積がどのくらいあるかで川の流量は決まります。
雨がどこで降るのか、川の上流か、中流か、あるいは下流かでも変わってきます。

昔は堤防の護岸工事が少しだったり、なかったりしましたから
川はあふれる前に堤防が切れて、流れました。
水は低い方へ流れますから、当然、低い土地は水没するわけです。

川を制するものは政治を制すると言うくらいに
武将たちは川の流れを制御しようとさまざまな工夫、土手を築きました。

うちの藤枝市の実家の前の川も子供の頃は護岸工事がしてなくて
よく氾濫しました。
しかし50年ほど前からコンクリートで固めた堤防ができました。

コンクリートで固めると川の形が決まってしまい、土による吸収もできないので
結果的にもろい川になり、さらに堤防の決壊は無くなっても水があふれ出て
流域全体に広がってしまうという災害が起こるようになりました。
これが、今、線状降水帯ができると起こっている各地の災害です。
ですから小さい川ほど、氾濫するようになったのです。

ではどうしたらいいかですが、
すでに家の近くの丸子川のように「水門」を建設して、大水の時はその水門を開けて
水を他の方へ逃げしてやる工夫が必要なのです。(写真)

血管が詰まれば破裂して脳血栓を起こし死に至ります。
その際はバイパス手術を行い、血液を他へ逃してやるわけです。
それと同じです。

最近はコンクリートによる護岸工事を止めて、土の河原を広くとり、河原を野球やグランドゴルフ場として活用し、大雨の時は、そこで一時的に水を溜めるような構造が考えらえています。
しかし小さな川はそれさえできないので、流域面積内の保水性を高めたり、水門を設けて、大きな川に流れを逃す工夫、溜池(貯水池)などをして防災をすることが重要だと思います。

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