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マイホーム建築への道のり〜虫が怖すぎて...虫と出会わないためにやったこと

2年程前に新築した我が家。土地を購入して設計事務所に依頼して木造2階建の一軒家を建ててもらいました。

戸建てに住むにあたって、不安だったことの一つが、虫との遭遇です。私は極度の虫嫌いで、小さいアリにも怯えてしまうくらい。

それまで住んでいたアパートの2階とは異なり、戸建ては地面に接しているし、窓等の虫の侵入口が多いので、虫と出会う確率がグンと高くなるのではないか?と不安になりました。なので、建てるにあたっては「虫が出ない家」を目指したのです。

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◎ステンレス製のキッチン◎

「水回りの設備はどうしますか?」

設計士のIさんから問われても、トイレや洗面所の設備についてはそれほどこだわりはなかった。

しいて言うならば、トイレは掃除がしやすいタンクレスがイイ。洗面台は朝シャン(死語)ができるようにシャワーが付いていて、床に水がはね落ちないように深いシンクがイイ。デザインよりも機能性重視である。

Iさんが薦めるメーカーから、各設備を見繕ってもらうことにした。

ただ、キッチンにはこだわりたかった。
総ステンレスがイイ!

なぜかというと、黒くて速いあの嫌な生き物(固有名詞を書くのも憚られる)がステンレスを避ける、ということをどこかで聞いたからだ。

小さな豆粒以下の虫でもキャーキャー大騒ぎするのに、あの黒くて速い嫌な生き物がキッチン等で出た時のことを想像すると、眠れなくなるくらい苦手だ。
まだ若い時に1人で住んでいた古いアパートにアレが出た時は、本当に一晩中アレが隠れた家具の奥を見つめて眠れなかった想い出がある。

ちょうど夫も、デザイン性や錆びにくいという点からステンレスを希望していた。

ステンレスキッチンと言ってもメーカーは様々。(建築中の2年前当時は)サンワカンパニー、ナスラック、永大産業、クリナップ、松岡製作所、等。

その中から、選んだのはクリナップのステンレスキッチンだった。私達の総予算からするとかなり背伸びしてしまったのだが、幸いにも2年経った今のところ、アレの姿は見ていない。

◎入居前に虫駆除◎

家が無事に完成し、いよいよ新居へ引っ越しをする前に、どうしてもやりたいことがあった。

もしも新築の家に、あの黒くて素早い嫌な生き物が出たら…一から建て直して!と思ってしまうかもしれない。家に入れなくなるかもしれない…。

新居には、豆粒以下だろうが何だろうが絶対に虫を入れたくない。
なので、入居前に「バルサン」を焚くことにした。

「新しい建物だからヤル必要ないでしょ!」と、夫はあきれ顔だ。しかし、ありとあらゆる可能性を排除したかった。

引っ越し日の早朝5時。
まだ日の出前の薄暗い中、1人、ムクリと起きて静かにアパートを出た。
夫や子供はもちろん、まだ寝ている。

新居のある住宅街はシーンと静まりかえっていた。
鍵を開けてこっそりと新居に入る。
自分の家なのだが、こんな明け方に、ヤル必要がないと言われていることをしに来ているので、コソコソしてしまう。

まず、玄関入り口や各部屋の隅、洗面台やキッチン、トイレといった水回り周辺に、アレの駆除薬「ブラックキャップ」を設置。外からドアを開けて玄関に入るとすぐ、真っ黒なアレの撃退キャップがどうしても目に付くことになってしまうのだが、しょうがない。

それから、「アリの巣コロリ」の白い粉末薬剤を建物周辺を取り囲むようにグルッと撒いた。これで、地面から建物内への侵入防御は完璧!?

いいや、まだまだ、忘れてはいけないのがエアコン室外機のドレンホース対応。

ネット調べによると、エアコン室外機のドレンホースから虫が入ってくることがあるらしいんです。確かに、ホースは屋外の地面近くに接しているので、容易に虫が入りそう。
なので、ホースに市販の防虫キャップをセット完了。

ドレンホースだけでなく、トイレの換気扇からも虫が入ってくるという噂を聞いたが、これは対応の仕様がないので、ひとまずそのままに。

さらに、玄関扉の取っ手に、虫コナーズを吊り下げ、家中の網戸にも虫コナーズを貼り、窓外の物干し竿にも虫コナーズを吊り下げた。
かなりの虫コナーズ頼み。
さらにさらに、網戸に虫よけスプレーを散布。

そして最後に本命の「バルサン」をセット。
家中の火災報知器にビニールをかぶせる。
これは、「バルサン」のスモークに火災報知器が反応しないように、念のための対応策である。

家の中に家財があると、それらにも何らかのスモーク除けが必要のようだが、幸い今は引っ越し前なので、家の中はがらんどうだ。

室内の各所に「バルサン」をセッティングして、缶を開けてスモークが出始めたことを確認し、家を後にした。

これだけやったらさすがに虫は入らない…だろう!しかし、ことはそう簡単にうまくいかなかった。

◎リビングが水浸しに、原因はまさかの...◎

「大変だ!リビングの床が水浸しになってる!」
「エェッー!!どうして?」

新居に住み始めて1週間が経った頃。
先に仕事から帰宅した夫から、携帯に慌てたようなメッセージが入った。

夫が家へ帰ると、エアコンからポタポタと水が垂れていて、床が水溜りになっていたという。
慌てて置いた洗面器にポチャ、ポチャ…と雨漏りのように水が落ちた。

すぐにエアコンのメーカーに電話をかけて、見てもらいたいと訴えたが、立て込んでいて家に来れるのは1週間後だと言う。

「なんとかもう少し早く来ていただけませんか?エアコンが使えないと困るんです!」

懇願すると、電話口のメーカー担当者が確認するように言った。
「もしかして室外機のドレンホースにキャップなどを付けてませんか?」
「??付けてますけど??」
「それを試しに外してみてもらえませんか?逆流している可能性があります」
「ぎ、ぎゃくりゅう?・・・」

虫の侵入を防ぐために付けたあのドレンホースの防虫キャップが原因なの?

我が家のエアコンは外壁に面しているわけではないので、エアコンから室外機までのホースが長い。メーカー担当者によると、キャップを取り付けたことによって逆流しやすくなっている?ようなのだ。

言われたとおり、キャップを外したところ、水漏れが止まった。仕方が無いので代わりに、キッチン三角コーナー用の網を付けてみた。今のところはなんとかこれで凌いでいる。

◎やっぱり虫出た◎

万全の虫対策を講じてすっかり油断していたある日。
虫との遭遇はいつも突然やって来る。

その日は仕事で家に着いたのが深夜0時過ぎだった。暗がりの中、玄関ドアを開けて家に入ろうとした時、ボンヤリとドア横の外壁に何かが張り付いているのが見えた。

よく見ると、巨大なゲジゲジが2匹も外壁にへばりついているではないか!

ゲジをここに這わせたままで家に入ることはできない...。このままドアを開けたらゲジが素早く家の中に入ってしまうかもしれない。

こ、怖い...。

助けに夫を呼ぼうにも、静まり返った深夜の住宅街で叫ぶわけにもいかない。
いつも私の虫嫌いを呆れたように見ている夫だから、こんなことで呼んでもきっとすぐには駆けつけてくれないだろう。

っつーか、深夜だし、きっと寝てる。

マゴマゴしてるとゲジが動いてしまう。超スピーディーな決断力が求められた。ちょうど近くに柄の長いデッキブラシが立てかけてあった。
「こ、これだ!長いしちょうどいい!」

これを使って壁にいるゲジを叩き潰そうと狙いを定めた。

ゲジは素早い。
薄暗い中、外壁を逃げ回る2匹のゲジを潰すため、何度も外壁をデッキブラシで叩いた。もぅ凄く必死に。

バシッ!バシッ!
深夜の静かな住宅街にデッキブラシで外壁を叩く音が響き渡る。
深夜にデッキブラシで必死に何度も外壁を叩く女(中年)。

こんな姿をご近所さんに見られたら本当に怪しい奴が引っ越してきたと思われる!早く!仕留めなければ!

(ご近所さん!、違うんです!決して、酔っ払っているとか、夫と喧嘩して家に入れてもらえなくなっちゃって暴力的に反抗しているとか、そんなんじゃあないんです!ただ、虫が怖いだけなんです!)

焦りながら何とか10回ほど叩いてゲジを無事に仕留めた。

夕方になると小さい蚊のような虫が大発生しているのもトホホ案件だ。翌朝、窓の桟に何十匹という小さな虫の死骸がある。ほど近い場所にある田んぼが奴らの発生源と思われる。

さらに、ご近所さんの話によると、鳥が虫の死骸を木の枝に引っ掛けてくれたり、その近くの田んぼから蛙が来たり、ナメクジ、バッタ、ダンゴムシ…とにかく色々な生き物が大量にお庭に来るらしい…

さらにさらに軒下に、謎の白い小さなダンゴムシくらいの生命体の死骸を大量に発見。書きたくもないのだが、一見するとウジみたいな…

コレ、一体何なの...?

◎虫嫌いの花壇にはハーブ◎

小さいながらも庭には花壇を作った。

やっぱりお花は綺麗で可愛いし、癒されるから好きだ。
しかし、やっぱり虫は苦手。
花壇いじりは虫が出ないかビクビクしながら、そして虫が出るたびに「キャーキャー」言いながらやっている。

「虫が出ない花壇」を目指し、試行錯誤中だ。

「そもそも、虫が花粉を媒介してくれるから花が咲くんじゃーないの?虫がいない花壇って矛盾してるよ!虫が嫌いなら花いじりは辞めたほうがいいんじゃない?」
私の虫嫌いにいつもあきれた態度を示す夫は、虫嫌いの花壇づくりにも疑問を投げかける。

虫がつかない植物でよく言われるのが、ハーブ類だ。
我が家の花壇でも、ローズマリー、タンジー、ラベンダー、セージには全くと言っていいほど虫がいない。

通気性も大事なのではと思っている。
根元から生い茂った花の茂みを掻き分けると、必ず「いる」のだ。特に多いのがダンゴムシ。

根元に集団で発生しているのを発見すると、身震いがしてしまう。マリーゴールドがグングン育っていつの間にか繁みになってしまい、掻き分けた時にも集団発生していた。

地を這う植物の裏はダンゴムシの巣窟になりやすいようだ。葉っぱをめくったらウジャーっと50匹くらい一度に出てきた時は途方に暮れた。

しかし、真夏でも元気なポーチュラカは地を這うように伸びるので繁みが出来てしまうのだが、なぜかこれにはあまり虫がいなかった。

当たり前だが、冬は殆ど虫がいないので、安心して花壇いじりができる。なので、冬は虫がつかないかどうかよりも、見た目が好きな花を選んで植えている。
ガーデンシクラメンやプリムラ、クリスマスローズ、ストック、花かんざし、葉牡丹など、冬でも花壇を彩る花がたくさんあるので、私にとっての花いじりは冬がピークだ。




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