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祖母の空き家 森になる

すったもんだのあげく遺品整理処分が終わった空き家となっている祖母の家。

遺品整理を終えたはいいが、ずっと空き家状態のまま1年が過ぎた。

あれから現地はどうなっているのか?

ある夏の日、気になって夫と車で2時間弱の道のりをとばし、見に行った。

「アレ?ココ?」「森?」
祖母の家があるはずの場所に到着して目を疑った。
両隣は住宅なのだが、祖母の家があるはずの場所だけ、まるで森になっていた。


深い木々に覆われて建物が見えない...
庭の木々が生い茂りすぎて、道路まで浸食していたのだ。

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木々が邪魔で、敷地内に車で入ることはおろか、人1人が通れるかどうかも危うい状態...

建物内の遺品を処分した時はかろうじて軽トラックが敷地に入れたのだが・・・。あの時は確か冬で、木々も枯れていた。

車を敷地内に入れることは諦め、木々をかき分けてやっとのことで、トンネルを抜け、深い森(庭)を歩く。
敷地の外に出れば、明るい昼間なのに、敷地内のここは深い森。
日差しが一切射さず、闇に包まれている。

庭には納屋がある。恐る恐る覗いてみた。
「アレ?なんか、物が増えてないか?」
前回見た時より明らかに物(ゴミ)が増えている。
前回見た時にはなかった木材やら段ボールやら、色々な物が天井までいっぱい乱雑にあった。
誰かがゴミを置いているのだろうか…。

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祖母が亡くなってからもう何年もの間、空き家のままで、ようやく整理業者に依頼をして遺品を処分し、建物の中はがらんどうにした。
しかし、整理業者には予算の関係から、庭にある納屋内の遺品の処分はお願いしなかった。

今更後悔しても遅いのだが、なぜ祖母が亡くなった時に、早々に遺品を整理しておかなかったのだろう!
なぜ遺品整理の時に、納屋の中まで処分してもらわなかったのだろう!


納屋のそばにはいくつものモグラ(と思われる)の巣穴も発見。
納屋内の物を少しでも動かそうものなら、何か動物の死骸的なものとかが出てきそうで怖い…。
ただでさえ虫嫌いの私は、さっきからかなり警戒しているというのに。

「無理だね…」
「そうだね…」

納屋内にまだ物が残っていることは分かってはいた。
実は、今回訪ねたついでに納屋内の物くらいは私達で処分しちゃおうか、と軽く考えていたのだが、もう自分達でどうにかしようという気は全く起こらなくなっていた。

夫も「オレ、巻き込まれたくない…」という雰囲気で、終始無言。

こういうのって、スピーディーに一度にやってしまうのに限るなぁ。先延ばししたって何もイイことないネ!
だって、時が経てば経つほど、どんどん荒れ果てて朽ちていって、、、自分達ではどうにもできなくなるから!

この祖母の家を相続した母はどんどん老いていって体力が無くなっているし、その娘である私達夫婦だって全然ヤングではない。昨日私は腹筋が1回も出来なかったし、夫なんて体力測定の垂直飛びで1回ジャンプしたら筋がつって痛いと嘆いていた。

このまま残しておいても何も良いことはない、それどころか、森や大量のゴミ、強風が吹いたら吹っ飛びそうな屋根等がご近所に及ぼす被害も危惧される。

売るしかない!(売れるならば)




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