過去の選択が未来で正解になること　#あの選択をしたから

「人生何周目ですか？」

世の中には、そう聞きたくなるほど、
生きるのがうまい人たちがいる。


そんな人たちとは対極にいる、
確実に人生1周目の私は
新卒入社した会社を10ヶ月で辞め、
その後転職先の会社を11ヶ月で辞める選択をした。


辞めた理由は様々あるが、今回は割愛して。
結果だけを見れば
新卒から２年足らずのうちに2社を辞めた、
ただの根気のない女になり果てていた。
その２社ではなかなかにしんどい思いをしたし、
その後も消えない、仕事に関する
コンプレックスを抱えることになった
私の中では、完全に魔の２社だ。


友人たちが、どんどんと経験を重ねる一方、
何も得ないまま2社も辞めてしまい
時間を無駄にしたのでは、と項垂れ、
後悔で眠れない日もあった。
友達が順調にキャリアを重ねている様子を
SNSで見た日は、自己嫌悪が襲い
消えてしまいたいと思うほどの日もあった。

自分は仕事ができないのだ、何もできないのだと
自己否定で苦しむ日も多かった。

そこから、縁があって今の職場に辿り着いた。
ありがたいことに素敵な会社で、
もう何年も働き続けているし、
これからも長く働きたいと思っている。
認めてくれる仲間がたくさんいて、
自己否定の回数も、格段に減った。


そんな今の職場で働きながら、よく思うことがある。

それは、1年足らずで辞めた魔の2社で
なかなかにしんどい思いをしながら
知らずに身についていたり、経験したことが、
今の私の武器になっているということだ。


何を言われても折れないメンタルや、
一癖ある上司ともうまくやっていく術。


いいか悪いかは別として、
魔の2社を辞める選択をして手に入れた、
私の武器であり、強みだ。
そして、実際にそのことを
評価してもらうことも多くある。

あのとき、2社を辞める選択自体が
正しかったのかは、今でもわからない。
私は、母の座右の銘が「継続は力なり」
だったこともあり、
基本的には、続けることに意味を見出すタイプだ。
あの2社で働き続けることで得るもの、
見える景色があっただろうと思う。

だけど、それでも。
今、現時点の私は、
当時の選択が正解だったと言える。
当時の経験や感情が、今に活きているという
手応えがあるから。

「未来が過去の選択を正解にすること」
ができると知って、
少し、自分の選択に自信が持てるようになった。

魔の２社を退職してメソメソしていた自分に、
大丈夫、正解になるよと
今から声をかけてあげたいくらいだ。

今の私の年代は、結婚や出産、仕事においても、
やっぱり選択することが多い。
歳を重ねるにつれ、人生に関わる選択が増えた。

正直、人生に関わるような大きな選択をすることは、自分にしか決められないことはいえ、
恐ろしく思うこともある。

でも、選択をすることによって、
また次のステージで使える予想外の武器が
手に入るかもしれない、とも思うようになった。

今は選択を間違えたと思ってしまったとしても、
未来の自分が、それを正解に変えてくれるかもしれないという、希望を持っている。



あのとき、あの選択をして得たものがある。

だから、これからも、選択をすることで
遅かれ、早かれ、何かを得られると信じて
進んでいきたいと思う。

#あの選択をしたから