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ペット・セメタリー【ホラー映画レビュー】

初めてのnote投稿、何について書こうかと考えていたら、2月22日は猫の日で「#猫のいるしあわせ」記事を募集しているとの事。よし! じゃあ飼ってる猫たちについて書くぞ! って思ったけど、意外と何を書いていいか分からない。うちの猫たちのことをどれだけ好きかとか書けばいいんだろうけど、なんだかいきなりポエティック? な感じの方向になっちゃいそうで違うなぁと。

で、元々このnoteを始めるきっかけが、ホラー映画レビューを書くということだから、猫が出てくる映画のレビューを書けばいいんだと思ってネットで調べてみると、映画に出てくる猫のリストっていうちょうどいいのがありました。早速リストを見ると、『エイリアン』のジョーンズ! あのシガーニー・ウィーバーと最後一緒に助かる猫ね! いいね〜、でも『エイリアン』はちょっと第一回目としては大作過ぎるなぁ、どれどれ他は?とリストの下を見てみたら、ありました、私が探してたもの!『ペット・セメタリー』!! チャーチですよ!

ということで前置きが長くなりましたが、記念すべきホラー映画(&セットデザイン)レビュー第一回目は、『ペット・セメタリー』です。もちろん1989年公開のオリジナルのほう。
原作スティーヴン・キング
脚本スティーヴン・キング
私のレビュー★★★★⭐︎

大好きなスティーヴン・キング原作の映画のなかでも実はお気に入りの一つがこの『ペット・セメタリー』。メイン州の田舎町の家に引越してくる家族のお話です。青い空、広い土地、広い道路、そして大きな家くらいしかないアメリカの田舎街を舞台にしたホラーが、日本の灰色の街育ちの私にはとても美しく見えて、現実逃避するにはちょうどいいのです。何度も観る映画はだいたいそんな感じですよね。あーあの世界にまた行ってみたい〜と思うからまた観るのです。

タイトルからも分かる通り「死」がテーマになっていて、「死」に争って境界を越えるとこんなホラーな事が起こりますよ、とういストーリーです。スティーヴン・キング原作、80年代製作、猫の死、墓地、儀式、田舎の一軒家、これだけでもうホラー好きにはたまらないですが、何十年経っても何回観ても楽しめる名作です。さすがスティーヴン・キング! ちなみに本作品にご本人出演してます。

【セットデザインレビュー!】
全体的にはシンプルなデザインだけどそこがグッドです。主人公ルイスの家のデザイン/インテリアは引越したばかりの設定なのであっさりしていますが、向かいに住んでるおじいさんジャドのお家は外観も内装も年季が入っていたり、主人公の奥さんレイチェルの実家はおどろおどろしい肖像画や写真が飾られてあったりしてやっぱりホラー! とワクワクします。

印象的なインテリアの1つは、ジャドのお家のキッチンとリビングに使われている可愛らしい壁紙やテーブルクロスです(奥のキッチンカウンターにはパンプキンが置いてあります!)。亡くなった奥さんが選んだものをそのまま使っているという設定で時間の経過を表現してるのかな? あと、ジャドのベッドルームにあるカラフルなパッチワークのベッドカバーも意味のあるプロップです。パッチワークはチクチク長い時間掛けて作成しなければいけないものなので、これもジャドの家に時間をプラスし奥行きを出していると思います。映画の有名なシーンの1つがこのパッチワーク付近で起こります!

問題のペットセメタリーから距離的に1番離れているレイチェルの実家(飛行機乗らないと行けない)、シーンは短いですが、この家のインテリアが1番不気味です。一見普通のお金持ちの家のようですが、階段の踊り場に、シルクハットを被った子供と猫の大きな肖像画が飾ってあるのが一瞬カメラに映ります。普通こんな気持ちの悪い絵は飾らないので、この絵を見ただけでこの家はおかしい事が分かる重要なプロップです。ただ、階段の踊り場の肖像画はホラーではお約束です、特にゴシックホラーでは!

他にも、全体的にはシンプルさを基調にしながらところどころに重みのあるデコレーションを配してさりげなくアクセントをつけている点が、私好みのセットデザインです。チャーチ元気かな? とたまにふらっと訪れたくなるペットセメタリーに仕上がっていると思います。

最後に、今日はニャンニャンニャン猫の日! 『ペット・セメタリー』のチャーチはかわいそうな事になりますが(no animal was harmed during makimg of this filmと最後のクレジットにありますので彼は怪我なしです)、うちのニャンコ達そして世界中のニャンコ達ずっと長生きしてね! Be careful what you wish for!

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