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ベアドゥと巡る春の函館-9-

classicを出て谷地頭の海沿いに歩きました。
ここまで来たら普通は観光スポットの立待岬に足を伸ばすのでしょうけど、どうしても逆らって反対の住吉漁港の方に歩いてしまいます。

なぜなら、あたしの見たい景色や撮りたい写真はこう言うものだからです。
自然の雄大な風景や珍しい風景も素晴らしいと思いますけど、人の営みの息づかいが感じられる街の方に魅力を求めてしまうのです。
錆びたトタン板とか廃墟じみた家屋とか、道端に咲いた花とか電線とか、別にそこで見なくても良いのかも知れないけど、でもそこだからこそ見える景色でもあるわけです。

宝来町の電停から市電でホテルに戻ります。
その時居た場所からはそのまま函館山に向かった方が良いのですが、余計な荷物を降ろして身軽になり、コートも羽織らないと肌寒いと思い、わざわざ市電で往復することに。


函館駅前の軌道に何やら文字が。
保線のためでしょうか。


ホテルで休んで夜になったら行こうと思っていたら、夕方から行って沈む夕陽を見て夜を待った方がいいと門馬さんに言われたので、日没目指して市電に乗りました。
ところがロープウェイ乗り場に着いたら僅かの差で行ってしまい、15分待つことになり、もう少し早くホテルを出るべきだと悔やみました。
15分後の便で頂上に上がったら、1本前の便で上がったところで意味がないことを知りました。
展望台の眺めの良い場所は既に先客でびっしり埋まり、入り込む余地もありません。
夜景を舐めてました。
連休明けですよ?
まさかこんなに大勢の人がいるとは思わないじゃないですか。
既に陽は傾いて山に沈みかけているので、空いているひとつ下の階に降りてなんとか夕陽に間に合いました。


みんな下界ばかり眺めてますけど、見上げれば電波塔の先に月が見えます。
あの時にあの場所に居た何百人の中で月を撮った人はいるのでしょうか。

画面の真ん中より少し右に緑の島があるのですが、電柱が被っているのでイラッとしました。

そのうち右側に居たカップルがいなくなったので、すかさず移動して駒ケ岳をアップで。

頂上に通じる道路では観光バスが次々に登って来ます。
修学旅行生や団体旅行客、ロープウェイでも個人の観光客がやって来るので、それほど広くない展望台はますます混んで来ました。
頃合いを見計らって帰ることにして山頂駅に降りたら長蛇の列が出来ています。
まぁそうなりますよね。
来るときは15分間隔のロープウェイが10分間隔になり、とうとう最短の5分間隔にまでなったおかげで思ったよりは待たずに乗れました。
連休明けでこれなので、連休中はどんな修羅場だったのか想像もしたくないですね。
そんな時にしか旅行に行けない人たちは気の毒だと思います。

帰りは十字街から素直に市電でホテルに戻りました。
さすがにちょっとくたびれましたね。
人混みの破壊力はすごいと思いました。

まだまだ続きます。

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