2024年の旅初めは大阪へ
【 出発 ・1月15日 】
久しぶりの夜行バスで大阪に向かった。
1月15日の夜、バスタ新宿からVIPライナーのプルメリア便に乗る。
バスタ新宿は相変わらずのカオスでまるで難民キャンプ状態。
月曜日の夜だとは思えないくらいの乗客で溢れていた。
かつてライヴ遠征のために大阪や京都に行く時は、良く夜行バスを利用していた。
ライヴ遠征自体あまり行かなくなったことと、旅の目的地が北海道や九州にシフトしたために、必然的に飛行機を利用することが多くなり、夜行バスを最後に利用したのはいつだったのか判らないくらいに昔の話になってしまった。
おそらく6~7年前?
大阪に行こうと思ったのは去年の9月に長崎で泊まったゲストハウスのドミトリーで一緒になり親しくなったハルコちゃんに会うためだった。
以前はVIPライナーのランクアップシートを選んでいたので、その時の記憶で座席はゆったりしたものだったので、通常シートがこれほど狭いことに驚いた。
前後はともかく左右のスペースが最小限しかない。
コートをハンガーに掛けたから余計に圧迫感がある。
とは言え、消灯されてしまえば暗闇なので、圧迫感からは逃れられる。
このバスは顔を覆うキャノピーがあるので、消灯後もスマホが遠慮なく使えるのが売りだ。
最初の休憩地の海老名SAでは降り損なったので、2回目の浜松でバスを降りてトイレに行ったりした。
みんなあまり降りない。
【 1日目・1月16日 】
梅田には定刻よりちょっとだけ早く到着した。
心配していた腰痛にも悩まされることなく、睡眠もそこそこ取れて快調だ。
この日の大阪は寒い。
降車場所からほど近い待合室のVIPラウンジでメイクしてひと休みする。
バスの利用者は乗車前や降車後に無料で利用できる。
女性専用のパウダールームや着替え場所もあり、女子には嬉しいサービスだ。
以前はあったシャワーがなくなってしまったので、それだけが残念。
阪急でハルコちゃんの住む茨木市駅に向かう。
駅前のロータリーでグリーンの軽に乗ったハルコちゃんと4ヶ月ぶりに再会する。
茨木市の南西のエリアには遠い昔に来たことがあったけど、北のエリアは初めてだった。
クルマが進むにつれて郊外の風景になり、やがて山間部としか見えない景色になる。
駅を出る頃から降り出した雪が激しくなる。
途中の道端の無人野菜販売所で野菜を買ってから、ハルコちゃんのお店の「いずはらいずこ」に到着!
お店の前のスペースのあちこちが雪で真っ白になっている。
可愛いカフェに入りカフェオレをご馳走になり、おしゃべりする。
2回目なので昔からの友達と話しているようだ。
本当は今日はお店の営業日だけど、雪を理由にお休みになった。
すぐに止んでしまったし、雪はあくまでも言い訳で、あたしのために休んでくれた。
ランチはすぐ近くにあるカフェレストランのとまり木さんに連れて行ってもらった。
山の中なのに素敵なカフェが2軒もあるなんて、すごいぞ泉原(いずはら)!
店内はオーナーさんたちでDIYしたそうで、とても素人が作ったとは思えない凝った作りになっている。
2階フロアでランチをいただく。
たくさんのクラシックカメラが飾ってあったので、てっきり飾るためのジャンク品だと思ったら、まさかちゃんと写せるそうでびっくり!
ランチも美味しかったけど、食べきれずに少し残してしまった。
お腹がいっぱいになったところで、ハルコちゃんの自宅にお邪魔する。
多少の寝不足とちょっと体調悪いので夕方まで寝かせてもらった。
夜はお好み焼きパーティー。
お友達やカフェの常連さんが呼ばれて9名のにぎやかなパーティーになる。
あたしが9月に長崎で知り合ったばかりで、今日が会うの二度目で神奈川県から来たと言うと、みんな驚いた。
そりゃ驚くしかない。
あたしもびっくりだよ(笑)
関東とかで家飲みでパーティーするなら、いろいろのお料理を作ったり持ち寄るのが普通だけど、大阪のお好み焼きパーティーはほぼほぼお好み焼きだけと言うカルチャーショック。
焼いては食べ焼いては食べのひたすら繰り返し。
ゲストのひとりがご飯も食べたいとリクエストしたから、お好み焼きをおかずにご飯を食べると言う伝説を目の当たりにする。
伝説じゃなくてガチだったんだ(笑)
あたしも少しだけご飯もらいました。
それにしても会話は完全にボケとツッコミの応酬で、これまたThe 関西を見せつけられた。
ハルコちゃん以外初対面だし唯一の神奈川県民だけど、あまりアウェイ感を感じることもなく、楽しく過ごせて良かった。
深夜1時くらいに就寝。
【 2日目・1月17日 】
朝7時前に自然に目が醒める。
他人の家の他人のベッドだけどぐっすり眠れた。
どこでも眠れるのは旅人の必要条件。
あまり食欲がないので、キープしておいたチーズケーキとハルコちゃんが淹れてくれたチャイで朝ごはんにした。
支度して駅まで送ってもらい、またの再会を約束してハルコちゃんと別れた。
阪急電車で梅田に出る。
梅田のヨドバシでお買い物。
スマホの充電器が接触不良で使えなかったので、新しいのを買う。
来月の台湾旅行に備えてラゲージスケールも買う。
地元でわざわざ町田まで買いに行くより、今回梅田で買えば良いと思ったの賢い。
トラベル用品売り場に行くと無駄にテンション上がる⤴️
いっぱい持っているのに新しいキャリーケースが欲しくなる。
梅田駅前で写真を撮ろうとしたら、設定がいつの間にか変わっていて、直し方がわからなかったので、ヨドバシに引き返してカメラ売り場にちょうどパナソニックの派遣スタッフさんがいたので教えてもらう。
親切に教えてくれて解決した。
東梅田から地下鉄に乗って谷町六丁目に向かう。
中崎町のピピネラキッチンで知り合ったまさみちゃんとランチするためだった。
去年訪れたカフェボーチカに行くと、なんと臨時休業の貼り紙が!
なんてこった。
嘆いても仕方ないので、すぐ近くのおうどん屋さんにする。
ここは去年も見て気になったお店だったし、まさみちゃんも行きたいと言ってくれたので良かった。
天ぷらうどんにする。
関西の柔らかいうどんにスッキリした薄味の出汁。
関東の人間だけどうどんは断然、関西・九州派!
美味しかった。
中崎町に戻ろうかとも思ったけど、今の中崎町はかつての怪しげでレトロな雰囲気の街じゃなくなってしまったので、イマイチ気乗りしない。
まさみちゃんと相談して新世界・通天閣とベタなエリアに行くことにした。
地下鉄に乗ってGoogle mapを見ていたら、その先が西成であることがわかり、いっそ西成に行こうかとなった。
ちょっとドキドキする。
地下鉄の天下茶屋駅で降りる。
地図を見ながら西成に向かう。
最初は普通の街並みだったけど、気のせいか西成に近づくに連れてなんとなく怪しい雰囲気になる。
三角公園に着いたらなかなかそれらしい雰囲気とそれらしい雰囲気のおっちゃんたちが大勢いる。
さすがにカメラを向けるのが躊躇われる。
アコーディオンを弾いているおっちゃんがいて、演奏に合わせて古い歌を歌っているおっちゃんがいるので、しばらく聴いていた。
歌詞カードもなしに何曲も歌っていてすごい。
向かいのビルに派手なイラストが描いてあり、良く見るとその壁の前でおっちゃんが寝ていた。
東南アジアかインドの風景みたいだ。
成り屋という立ち飲み屋さんがあり気になったんだけど満員で入れなかったので、諦めて歩くことにする。
ふたりともカメラを持っていたからか、若いお兄さんに「フォトグラファーなん?」って声を掛けられる。
そして、この路地はエモいから撮った方がいいよと親切に教えてくれた。
何軒かの屋台風のお店が並んでいて、確かにエモい。
お兄さんはその中のお店の店員みたいだった。
さらに歩いているとビルの外壁に突き出したエアコンの室外機に植木鉢が載っているのが面白くて写真を撮っていたら、通りかかったおっちゃんが何を撮ってんねんと不思議そうに聞いてきた。
説明したら納得して、地震でもあったら危ないなーと、もしも南海トラフ地震が起きたらこの辺りはヤバいかもと話が広がってしまった。
このエリアで外から来た人が安易に写真でも撮ろうなら、怒られたり石を投げられるんじゃないかと言う心配は杞憂だった。
むしろみんなフレンドリーで、話し掛けてくるし好意的だった。
もちろん中には本当に危なそうな人もいたけど、それは例外みたいに思う。
成り屋さんに引き返したら今度は空いていたので、思い切って入ることにした。
人生初めての立ち飲み屋だ。
赤玉パンチとおでんを注文した。
おでんは大根とスジ肉。
こんな(と言っては失礼だけど)お店とは思えないくらい上品な出汁で、大根もスジ肉もめっちゃ美味しい。
今まで食べたおでんの中でトップクラスの美味しさと言ってもいいくらいだ。
先ほど満員だった時もそうだけど、お客さんは地元のおっちゃんよりも観光客みたいな若いカップルとかが多い。
成り屋さんを出て天下茶屋駅から地下鉄に乗るか、ここから新世界まで歩くかで迷って、同じくらいの時間みたいなので歩いて行くことにした。
15分か20分くらいで新今宮に到着。
大きな踏切の脇に小さな駅がある。
気になって見に言ったら阪堺電車の「新今宮駅前」駅だった。
時刻表を見たらもうすぐ電車が来るので撮り鉄した。
そう言えば阪堺電車って路面電車なんだっけ。
1両の黄色い電車がやって来た。
今度はこれに乗ってみたい。
そこから新世界に行く。
新世界ってなんだか知らなかったんだけど、コテコテの浪速の街だった。
観光客で溢れいて活気がある。
まぁフォトジェニックであると思う。
通天閣は低い分、東京タワーやスカイツリーより庶民的で親近感がわく。
その脇にある寂れた商店街に行くと、大阪的なシャッター通り商店街だった。
お約束みたいにアニマル柄の服が並んだお店がある。
意外と高くてびっくりした。
今度は鶴橋の方とかも行こうねと約束して、動物園前駅でまさみちゃんと別れて梅田に戻る。
夜は詩子さんとご飯を食べる約束をしている。
詩子さんとは京都のライヴの打ち上げで仲良くなったお友達で、去年は久しぶりに函館で再会したのだった。
最初に梅田の阪急で待ち合わせして大阪駅のデリカフェでお茶をする。
ここは夜行バスで大阪に来た時にモーニングで良く利用したお店だ。
夜ご飯は大阪駅前ビルにあるロシアレストランのモスクワプリュスシェミ。
席を予約しておいた。
去年はここでバンギャ友達の美月とご飯を食べてる。
アラカルトでボルシチと毛皮を着たニシンのサラダとペリメニとピロシキ(詩子さん)黒パン(愛茉)をオーダーした。
ドリンクはロシアンティービアにしてみたら、フルティーで飲みやすかった。
詩子さんは本格的なロシア料理は初めてだったけど、気に入ってくれた。
ロシア料理は日本人の口にも合うから、もっと流行って欲しい。
東京でさえロシアレストランは数えるくらいしかないのが悲しい。
最近某コンビニでボルシチを売っているけど、中身を見たら全然ボルシチじゃなくて怒りしかない。
VIPラウンジへの近道を詩子さんに教えてもらい、別れた。
ラウンジでメイクを落としてバスに乗り、東京に向かう。
研修員も含めて乗務員は3人だった。
【 帰京・1月18日 】
帰りの方が良く眠れた気がする。
目一杯リクライニングされたシートに挟まれて、休憩の時の乗り降りは大変だったけど、久しぶりの夜行バスの旅は楽しかった。
新幹線の半額以下の料金も嬉しいし、朝早くに現地に着いて、夜遅くに現地を発つから、時間を有効に使えるのが最大のメリットだと思う。
4列シートのバスには乗る気がしないけど、3列シートならかなり快適だ。
大阪には他にもお友達がいるし、西成とか鶴橋とかディープな大阪に興味が出たので、今年はまた行きたいな。
まだまだ夜行バスの旅が出来る体力を確認出来たのも嬉しい。
どうせなら今のうちに日本最長の夜行バスのはかた号も乗りたいと思ってしまった。
さすがに安くはなくて新幹線とあまり変わらない料金だから、それがネックだけど。
こうして今年の旅は始まった。
今週は冬の函館を満喫して来る。
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