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「ドラッカースコア」を使った投資信託が日本でも誕生?!

今朝の日経新聞に、ドラッカー好きとしては
見逃せない記事が掲載されていた。

大和アセットマネジメントが、
新たな投資信託の商品を設定するにあたり、
ドラッカーの理論に基づいて
組み入れ企業の調査・分析を行う

というのである。

クレアモント大学にあるドラッカー研究所と
提携
し、まずは米国株の投資信託から開始、
その後日本株の投資信託にも広げていくとの
ことである。
これは非常に興味深い。

ドラッカーがいくら有名でも、
その考えを全面的に経営に反映させて
いこうとしている会社の数には
限りがあるだろう。
考えの一部を取り入れている会社ならば
それこそ無数にあるだろう。

いずれにせよ、ここで問われるのは、
ドラッカー理論の実践が、
経営の成果に結びついているかどうか

である。

いくら理論が優れていても、
実践があまり伴っていなかったり、
実践のレベル感が高くなかったり、
成果に結びつかないというケースは
当然ながらあるに違いないからだ。

運用では、ドラッカー研究所の開発した
「ドラッカースコア」というものを
諸々のデータから算出し、
そのスコアの成績に基づいて組み入れの
参考にするということ。

スコアの算出にあたっては、
5つの側面から企業のパフォーマンスを
測定する。
1.顧客満足
2.従業員エンゲージメントと人材開発
3.イノベーション
4.企業の社会的責任
5.財務的な強さ

これら5つの側面は、ドラッカーが膨大な
著作の中で強調してきた、経営の原則の
エッセンス
そのもの。
上記サイトでそれぞれの内容が簡単に
解説されている。
それぞれどの程度の重みづけをするかに
ついては、恐らく独自の仕組み、ロジック
があるのだろうと思われる。

既に、毎年ドラッカー研究所が
この「ドラッカースコア」に基づいて
ランキングを作成し、公表もしている。

その投資効果を試算もしているようで、
市場平均を上回る結果が得られている
という。

ランキングをご覧いただくと分かる通り、
いわゆる「GAFAM」を中心に、
名だたる企業が上位に名を連ねている。
となると、どこまで独自性が出せるのか、
微妙な気がしなくもない。

とはいえ、世の中一般的に好業績な
企業が上位に来るのは当然といえば
当然だろう。
その順位が、「ドラッカースコア」独自の
評価によって上下することで、他の投信に
比べてより良い投資効果を出すことに
つながっているということのはずである。

日本市場で「ドラッカースコア」を適用
したときに、一体どんな企業が上位に
ランクインするのだろうか。
そして、その運用成績、投資効果は、
どれほど優れたものとなるだろうか。

是非とも、今後の状況を注視しておきたい。
いや、自分のポートフォリオを少しばかり
組み替えて、自ら投資の成果を確かめて
おきたいと思う。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。