夏の間は冷やし専門
ようやく朝晩の気温が秋らしく
なってきたようにも感じる
今日この頃。
それでも、「猛暑」「酷暑」が
まだまだ続いていると言って
良さそうです。
これだけ暑いと、食欲も減退しがち
ですよね。
また、つい冷たいものを食べすぎたり、
飲みすぎたりで、体の調子が狂って
しまうケースも多そうです。
そんな中、通常は温かいメニューで
出すものを、冷たくして供する
動きがあるという記事が日経MJに
出ていました。
タイトルは、
「豚汁もお茶漬けも、夏は冷やし」
というもの。
オンラインでは、nikkei.comにて
読むことができます。
豚汁定食専門店「ごちとん」では、
夏の間「冷やし豚汁」を提供。
山本山が4月に開業したばかりの
お茶漬けとおにぎりの専門店でも、
冷やし茶づけの提供を夏季限定で
行っているそうです。
豚汁もお茶づけも、冷製というのは
なかなか珍しいですから、ある程度
ニュースバリューはありますよね。
ただ、私がこの記事を紹介しようと
思ったきっかけは、これらに加えて、
記事の冒頭に冷やしラーメンの事例
として「ソラノイロ」が取り上げ
られていたからにほかなりません。
「ソラノイロ」は、麹町に本店を
構える名店で、私が偶然その界隈に
勤めていた10年強ほど前に食べて
以来、ずっと大好きなお店。
店主の宮崎さんは、博多一風堂出身で、
様々な実験的企画を立ち上げ続ける
ラーメン界の革命児の一人です。
写真の「ベジソバ」は、初見では
邪道ではないかと思いましたが、
物は試しと頼んで以来、すっかり
ハマってしまいました。
その「ソラノイロ」本店が、
夏の間2か月強にわたって、
冷やしラーメン専門店として
「ナツノイロ」の名前で運営
しているそうなのです。
いくら「猛暑」「酷暑」だからと
いって、冷やしラーメン一択に
振り切るのは相当な勇気が必要
ですよね。
日曜日にたまたま通った目黒で、
「ラーメン二郎」に大行列して
いる様子を見て、こんなに暑い
日に我慢して何十分も並んで、
あの熱々、コテコテのラーメンを
食べたい人がこんなにいるのか!
と驚き呆れました。
実際、「ナツノイロ」でも、
温かいメニューが食べられないと
知ってガッカリするお客様が
多少はいらっしゃるとのこと。
それでも、
①今後似たような戦略を取る店が
増える可能性が高く、その先駆けと
してやることに意義がある
②夏の間の厨房を過度な暑さから
守り、スタッフの勤務環境を少し
でも快適にすることができる
という点から、今回の冷やし専門に
振り切る決断をしたようです。
リスクを取ってやってみて、
初めてお客様のリアルな反応が
掴めますし、経営へのインパクトも
把握できると言えるのではないで
しょうか。
美味しいラーメンを供してくれる
だけでなく、ビジネスのヒントも
学べてしまう「ソラノイロ」。
「ナツノイロ」実施中に、
是非訪れたいものです。