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利他の力は計り知れない

先日、小布施で文屋さんという出版社を
経営されている木下豊さんのご講演を
ネタに、2日連続で記事を書かせて
いただいた。

その講演を主催されていた
Six Stars Consulting代表の原田さんが
ブログでご紹介くださった。

私の書いた記事を高く評価してくださり、
何とも有り難い、そして温かい気持ちの
朝のひとときを味わえた。
無料で有益な講演を聴かせていただき、
大きな学びを得たにとどまらず、
承認欲求まで満たしていただいて
有り難いことこの上ない。

その木下さんが出されているメルマガに
「忘己利他」という言葉が度々紹介
されていた。
「もうこりた」と読む。
漢字が表す通り、
己のことを忘れて他人を利する
という意味合い。
天台宗の開祖、最澄の言葉が元になって
いるという。

この言葉は、伊那食品工業の塚越寛さんの
モットーである。
塚越さんのことは、何度も書いているので
今日は深入りしないが、この忘己利他の
精神に心から共感し、実際に利他的な
スタンスで、自分よりもまず従業員や
お客様のことを考える実践を突き詰めた
方である。
「年輪経営」のコンセプトで、長く続く
企業体質を作り、維持する手腕の根っこに
あるのが、この忘己利他の思想と言える。

私がまだ若い時分にお世話になった会社、
アムウェイの創業者で、NBAのチーム
オーランドマジックのオーナーとしても
知られた、リッチ・デヴォスという方が
いる。
彼がよく使った言葉で、確か聖書から
引用された、こんな言葉がある。

Do unto others as you would have them do unto you.
自分が人にして欲しいと思うようなことを人にしてあげなさい。

別名「ゴールデンルール」。
これさえ守れば、人間関係で間違うことは
ない、大切な考え方だと教わった気がする。

ふと、このゴールデンルールと、
忘己利他というのは、とても似通った
行動指針であり、大切な哲学だなと
思い至った。
利他的な人に悪い人はいない。
「情けは人の為ならず」
の本来の解釈にも相通じる。

そんなことをつらつらと考えていた折、
昔一緒に仕事をさせていただいた
桶谷功さんが、プレジデントオンライン
で、『鬼滅の刃』ヒットの要因として、
主人公である炭治郎の利他的なところが
大きな共感を呼んだことを挙げていた。
なるほど、鋭い着眼点である。

利他的になれば儲かるとか、
利他的になればすべてが解決するとか、
そんな安易な結論に落ち着くつもりは
ないが、少なくとも利他的であろうと
することは、仲間、共感者、ファンを
増やすことにつながる。
自分のことを脇に置いて利他に生きる
人を、そうした周囲の人間が放って
おくはずはない。

このような、利他の力、思い遣りが、
あふれ出る世の中であって欲しい。
そのためにも、まずは自分自身が率先
して利他に生きる。
是非ともそうありたい。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。