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顧客満足度を数値化する試み

日本生産性本部の中にある
サービス産業生産性協議会が、
去る8 月 1 日に、2023 年度の
「日本版顧客満足度指数」
第1回調査結果を発表
した。

今年度の第1回というだけで、
通算すると73回目になるという。
2009年度から公開とあるので、
早や14年目という、長年にわたって
実績を積み重ねて来た権威ある指数
と言える。

対象となっているのは、10業種も
ある。
・百貨店
・スーパ ーマーケット
・コンビニエンスストア
・ドラッグストア
・飲食
・カフェ
・携帯電話
・宅配便
・証券
・MVNO

あくまでサービス産業に限って
いるが、どの業種もトップに
選ばれている会社・ブランド*は
納得感のあるものが多い
という
感触はある。

ヤマト運輸オーケーコスモス薬品
下記リリースのヘッドラインで取り上げ
られている。

PDFで公開されているプレスリリース
こちらに貼り付けておくのでご参考まで。

指数化されているエリアは、
①顧客満足
②推奨意向(おすすめ度)
③感動指標

以上の3つとなっている。

どんな設問を用いているかも
明らかにされている。
参考までに、以下に紹介しておこう。

まず、①「顧客満足」の設問では、
下記の3つを聞く。
1. 全体満足:過去1 年間の利用経験を
踏まえて、どの程度満足しているか。
2. 選択満足:過去1 年を振り返って、
サービスの利用は、自分にとって良い
選択だったと思うか。
3. 生活満足:サービスの利用が、
あなたの生活を豊かにすることに、
どの程度役立っていると思うか。

続いて②「推奨意向(おすすめ度)」
では、以下を確認する。
対象サービスについて人と話をする際
以下の点を好ましい話題とするか、
それとも好ましくない話題とするか。
1. 商品の魅力(基本サービス)
2. 会社としてのサービス(サービス環境)
3. 従業員・窓口対応
4. 情報提供・説明案内

最後に、③「感動指標」については、
対象サービスを利用した際、次に挙げる
ことをどの程度経験したか。
1. びっくりした
2. うれしい
3. 楽しい
4. 興奮した

ここまできっちり設問内容の詳細を
オープンにして大丈夫なのだろうか?
と感じたのだが、サイトを確認して
彼らの意図が伝わって来た。

こちらの調査の場合、既に70回以上の
実績を積み重ねているわけだが、
そうやって信用と信頼を蓄積し、
世の中にこの指標をもっともっと
浸透させたい
のだろう。

そして、スコアの納得度合いを高め、
権威を強化することを目指し、
それが個別の調査依頼へと発展する
ことを狙っている
と思われるのだ。

定点観測的に追いかけるに足る指標
だと納得できれば、毎年継続的に、
大企業であれば四半期ごとに調査を
行うことも十分あり得る。

そうなると、他の指標に浮気する
ことも出来なくなり、商売として
なかなかおいしいのではないかと
感じた次第だ。

スコアの高低を論評するのは控えるが、
個人的にはコメダがスタバを抜いて
カフェで1位に輝いた
という事実が、
何かを象徴しているのではないかと
気になった。

ただ、いずれのチェーンも、決して
価格競争でしのぎを削っているわけ
ではない。
むしろ、そこそこ高めの値付けを
実践しながら「付加価値」の高さで
他と差別化することを志向している
とは言えると思われる。



己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。