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小布施町の経営

「行きたいところリスト」の中に
ある中でも、是非早めに、と思って
いた場所に、念願叶って今日訪問が
実現した。

長野県北部にある小さな町、
小布施町である。

以前に、このような記事を書いた
ことがある。
小布施で小さな出版社、文屋さんを
営まれている木下豊社長のお話を伺い、
これは是非直接この目で見たい、
訪問したいと思ったのである。

結論から先に言えば、噂通り、
素敵な町であった。

スケジュールの制約もあり、
限られたポイントを回っただけだが、
町の雰囲気に温かみがある。
そして、コンテンツがある。

今日、木下豊社長にも直にご挨拶が
できて、素晴らしいお話を伺うことが
できた。
小布施町長の、町を「経営」する意識
とても優れたものであったからこそ、
繁栄が長続きしていることがよく
分かった。

いわゆる観光地がやってしまいがちな
過ち、それは、観光客に迎合すると
いうこと。
「お客様は神様」とは言うが、
その真のニーズに応えることと、
単に迎合することとは違うのだ。
高度成長期やバブル期に、迎合を
覚えた「なんちゃって観光地」は、
恐らくことごとく潰れるなり、
ゴーストタウン化しているだろう。

先の記事にも概略触れた通り、
まず住民のことを考える。
住民が楽しめる環境が先、
住民が楽しんでいれば、観光客も
自ずと楽しめる
ものなのだ。

木下さんが教えてくれた言葉で
印象深く残ったのが、
「旅人は詩人」
との表現。

旅をしていると、感覚がナイーブに
なる。
非日常を味わっている分、
感覚が鋭敏になっている。

それが故に、おもてなしをする側が、
本心からもてなしているのか、
それとも形ばかりなのかを
敏感に感じ取るというのだ。
さもありなん。

だからこそ、まずは住民が楽しもう、
そういう掛け声を町長自らが先導し、
結果として素晴らしいおもてなしを
実現しているということ。

そして興味深いのが、
この考え方は、あの伊那食品の
塚越寛名誉顧問から直接間接に
伝わってきているものだという
こと。

小布施の名産は栗、そしてその栗を
活用していわゆる6次産業化を推進
している。

その中心となっているのが、
栗羊羹などの栗菓子を展開する
和菓子屋の名店たちである。

小布施堂は、中でも特に誉れ高い
和菓子店だが、前町長はその小布施堂
で副社長まで務めた人物。
実は、羊羹の原料に寒天が使われている
こともあり、伊那食品とのご縁が古く
から育まれていたのだと聞いた。

ご縁をしっかり活かして、町の観光振興に
塚越さんの考え、発想をフルに反映させた
前町長の実行力も素晴らしいし、
そもそもの塚越さんの「年輪経営」思想が
本質を突いている
からこそこのような
結果を出せるのだということもまた
素晴らしいことである。

北斎の話も書きたいところだが、
それは続編にさせてもらう。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。