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パーパスファースト


目的と手段が、いつのまにか
入れ替わってしまう。
手段が目的化してしまう。

よくある話である。

仕事を進める上で、
何のためにそれをやるのか、
目的をまず確認するのは
基本中の基本。


マーケティングのコンサルを
させていただいているお客様に、
マーケティングに関する具体的な
アドバイスを行うのと併せて、
「まず目的を明らかにする」
というようなアドバイスを
することもある。

勿論、私が期待されているのは、
マーケティングの専門的な知識や
方法論についてがメイン。
しかしながら、そういった知識や
方法論が効果を発揮するためには、
仕事術の基本的なところを併せて
お伝えしなければならない、
そういう場面が少なからず訪れる

ことがあるのだ。

今日、お客様の方から
「最近、まず目的を確認するように
しているんですよ~」
という言葉が口をついて出た。
いわく、ついつい目的を忘れ、
細かい話に目が行ってしまい、
脱線することが多いことに最近
気が付いたので、特に自分に頻繁に
言い聞かせているような口ぶりで
あった。

「それは素晴らしい!」
と私も思わず反応した。
以前にお伝えした目的の重要性を
理解し、実践してくれていることが
嬉しかったのである。
そして、トランプ元大統領のお陰で
やたら流行った「〇〇ファースト」に
かけて、「目的ファースト」ですね!
と声をかけた。

「目的」は、英語では「Objective」
最初に習ったように記憶している。

この「Objective」、
「客観的な」という意味もある。
元々「Object」というのは、
「モノ」「物体」という意味だ。
自分という存在とは切り離された、
客観的な存在たる「モノ」。

最近は「Purpose」という言葉の方を
「目的」という意味合いで使うことが
増えている。
これは、「主観的」な意味合いを
込めたい場合に、「客観的な」という
意味のある「Objective」よりも、
ニュアンスを的確に伝えられるから
なのだろう。

つまり、自ら立てた目標を達成するぞ!
というニュアンスが感じられるのが
「Purpose」
であり、
他の誰かから与えられたのであろう
客観的な目標という感じが漂うのが
「Objective」
だということ。

「Purpose」は、ずっと
「パーポス」だと思っていたが、
「パーパス」と表記されるのが
今では一般的となっている。

検索しようとしたときに表示される
候補キーワードには、
「パーパス経営」
「パーパスブランディング」
「パーパスマネジメント」
「パーパスドリブン」

などがずらっと並ぶ。

いずれも、平たく言えば
「まずは目的を大切にしよう」
「まず目的、存在意義を問おう」

という内容である。
単純極まりない話である一方、
単純ゆえに奥が深いとも言える。

経営用語には流行り廃りがあり、
「パーパス」も一時の流行に
終わる可能性がなきにしもあらず。
とはいえ、「目的」が大切である
ことは論を待たず、その重要性が
減衰していくことはまずもって
あり得ない。

「目的ファースト」
「オブジェクティブファースト」
「パーパスファースト」


どの表現を使ってもよい。
とにかく、何をおいても、
「目的」を常に忘れずに追いかける。
それを忘れないようにするための
スローガンとして、
日々呟いてみるのも一興。
できれば、トランプになりきって
あの口調で。



己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。