マーケとは経営
「P&G流 マーケとは経営」
そんな大見出しの下で始まる記事が、
日経MJの一面を飾っていたのが
先週の金曜日。
P&Gの日本法人において、現在
ブランドマネジメント本部長を
務める小林洋貴氏へのインタビュー
記事である。
記事にもある通り、P&Gジャパン出身の
マーケターが、幅広い業界で活躍されて
いるのはれっきとした事実。
OB/OGとして写真入りで紹介されている
メンバーは、頻繁にメディアで目にする、
耳にする方々が多数。
インタビュー冒頭の質問が、
「P&Gの中でマーケティング部門は
どんな役割を担っていますか。」
というもの。
これに対する答えが、以下である。
そうやって、「ブランドの社長」として
仕事に精魂を傾け、リーダーシップを
振るうP&Gのマーケターが、成長しない
はずはない。
私自身、外資畑が長いため、数多くの
P&G出身マーケターと知り合い、
一緒に仕事をしてきた。
皆さん、それぞれとても個性的である
と同時に、非常に優秀な方々ばかり。
「社長」といっても、偉そうにふんぞり
かえっているようなイメージではなく、
社内の誰よりも会社のことを常に気に
かけ、成果を出すことに執着している
イメージである。
消費者理解、市場理解を徹底して行い、
どうすればお客様の支持を得られるか
把握する。
その上で、限られた時間とお金をどう
配分しながら勝ち筋へと進められるか、
戦略を立てる。
戦略を具体的に実践に移す上では、
いかに組織を、人を動かすかが重要だ。
社員のハートに火をつけるべく、
みんなが働きやすい環境を整え、
最も大変なことを率先して行い、
組織を引っ張っていく。
マーケティングを、P&Gのように広く
捉えている人は、かなり少ない。
様々な人に「マーケティングとは?」
と聞いてみると、割と多い答えは
・広告宣伝
・消費者調査
・販売促進
あたりだ。
これらの答えは、マーケティング活動の
一部ではあっても、全部ではない。
記事の見出しにある通り、マーケティング
とは経営だと考えるのが最も理に適って
いる、というのが私自身の認識だ。
と言いながら、日々の細かな業務に
追われていると、この「俯瞰」的な
視点が欠落しがちになる。
マーケターとして、常に「経営者目線」を
持とうと意識し、
・戦略的に動く
・リーダーシップを発揮する
・全体最適を考える
といった大切な考え方を実践していきたい
ものだ。