見出し画像

NIKEの新キャンペーン「Play New」

NIKEの新しいクリエイティブに
今朝から何度も広告で遭遇した。

「Play New」
新しいことにチャレンジしよう!
という意味合いのキャッチコピー。

ボクシングで殴られ、
テニスのサーブで空振り、
ゴルフのショットは自分に跳ね返り、
サーフィンではボードに乗れず、
野球ではへっぴり腰の空振り、
バスケットボールのシュートが届かず、
スケボーの技も決まらない。

でも、チャレンジしているみんなの
顔は輝いている。
イキイキとしている。
ポジティブな雰囲気に満ちている。

新しい挑戦なんだから、
最初から上手くいくはずない。
全然オッケー、
不安なのは当然、
でも楽しいからやってみようぜ。
やらなきゃ分からないから。


こういうクリエイティブが創れる
NIKEは、やはり大したものだ。

常識的には、

ボクサーが試合を決めるパンチを放ち、
テニスで鋭いサーブを決め、
見事なショットでカップイン、
ビッグウェーブをかいくぐり、
球の芯を捉えてホームラン、
3ポイントシュートをスパッと決め、
スケボーの大技が炸裂する。

そんな映像を作るところだ。

しかし、今回のクリエイティブでは、
勝者よりも敗者、
ごく一部の有能なプレイヤーよりも
大多数の平凡なプレイヤーを
ターゲット視聴者に据えている。


そして、彼らが共感するであろう
メッセージを、あえて楽観的なトーン
で「お化粧」して届けている。

大金をかけて創る以上、
多くの人に視られる必要がある。
多くの人にメッセージが理解される
必要がある。
そして、最終的に多くの人に商品を
買ってもらう必要がある。

商品、ブランドの良いところばかり
見せても、実体がどうなのかがSNS等
ですぐにバレてしまう時代。

「憧れ」を見せつけて、焚きつけたり
煽ったりしても、そんなのは今の若い
世代にはお見通しということなのかも
しれない。

だからこそ、等身大に描く。
失敗してOKだと、彼らの目線に立って
語りかける。
チャレンジすること自体に価値がある、
そんな価値観を持っているブランド

ということが伝われば良い。
そういう潔い割り切りなのだろう。

これを見て「あざとい」という反応を
する視聴者も一定数いるだろう。
何ごとにも賛否両論はつきもの。

しかし、個人的にはこのクリエイティブが
かなり効果的に視聴者層の心を掴むのでは
ないかと感じている。

上から目線でなく、あくまでも等身大、
同じ目線で見てくれているという感覚。
そして、つい笑顔になってしまう、
全体の雰囲気とメッセージ。
さすがNIKE、そう感じた。



己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。