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「お~いお茶」伊藤園が続ける新俳句大賞

今週は久々に毎日のように外出続き。
在宅勤務続きで体がなまり気味だった
せいで、やはり体力、筋力がところ
どころ落ちているような気がする。
毎日少しづつでも、重いカバンを持つ
とか、たとえ2,000歩、3,000歩程度
であっても屋外で歩くことが、
生命力の維持にとって大切だという
ことを思い知らされる気分。

外出先で、久々にペットボトルの
お茶を手に取った。
「お~いお茶」の玄米茶。
お約束のように、この俳句が印字
されている。

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第三十回とある。
一年に一回を30年以上繰り返してきた
ということだろう。
本当に一年に一回なのかしら?と
気になってきたので、調べてみる。

なんと、三十二回を最近締め切ったと
ある。
平成元年から始まっており、
やはり予想通り一年に一回の
サイクルで毎年連綿と継続して
きた歴史が説明されていた。

サイトを訪問して改めて驚いたのだが、
この新俳句大賞、気合いの入り方が
尋常ではない。
多少は話に聞いていたが、
企業のPR活動として正に堂に入った
内容であり、お手本とすべき事例で
ある。

この賞が作られるに至った想いや、
これまでの歩みが、こちらのページに
まとまっている。

思わず読み入ってしまう。

自分なりに手短にまとめると、
お茶を飲んでホッと一息つき、
そこで浮かんできた気持ちを
言葉に乗せるという素晴らしい
日本の文化的営為を、
できるだけ多くの人に楽しんで
もらいたいというのが、
主催者たる伊藤園の想い。

歩みを見ていると、これまた
興味深い出来事のオンパレード。
様々な著名人、作家、俳人の名前が
これでもかと出て来るし、
優秀なPR活動として表彰されも
している。

写真に撮ったこの「第30回」は
令和元年だが、この時点で累計の
応募数が3,500万句を突破。
人気があるのは分かっていたが、
これだけの応募作品が集まるという
のは、継続の力が大きい。

この手の活動は、直接利益を生み出す
わけではない。
それゆえ、トップが腰を据えて、
その社会的意義、価値を信じて、
継続にコミットする必要がある。
ちょっと不景気になったからと
いって、簡単に止めてしまうような
ものであっては困るのだ。

伊藤園くらい続けることができれば、
何かとこの活動がメディアで好意的に
取り上げられて、その度に伊藤園の
認知や好感が世の中に広がっていく。
また、俳句好きの人たちが、いざ
ペットボトルのお茶を買おうと
思い立ったときに、「お~いお茶」を
手に取る確率が高まるという効果も
それなりに得られていることだろう。

たった17文字という、世界で最も短い
文学であり、四季の移ろいが美しい
この日本という場所ゆえの繊細さが
人々の心をとらえる俳句。
この素晴らしい日本文化の継承と
いう、社会的に高い価値を有する
活動と、自社の商品との間にある
共通点に着目し、長期的な視野で
ブランディングを実行する、
模範的なPR活動であることを
改めて確認できた。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。