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脱不倫して別の人と結婚した話。

主人(彼)に出会う前、私は不倫をしていました。

相手への感情が好きより憎しみに変わったとき、リストカットをしたとき、私はもう潮時だと思いました。でも同じ会社で毎日会う不倫相手を頭の中から消すことは無理でした。

なので、早急に彼氏を作ろうと思いました。正直本当に誰でもよかったです、寂しいときそばにいて気を紛らわせてくれたら。寂しいと今にも不倫相手からのどうしてる?なぜ返事くれないの?というメールに返信して会いに行きそうだったからです。

なので私は毎日アプリで誰かしらとやりとりし、昼も夜もそれぞれ別の人と会っていました。それはそれは苦痛でしたけど、このまま不倫を続けて破滅して死ぬか、それともほかの人を探すかという感じだったので必死でした。

初めて彼と会ったとき、私はリストカットをして包帯を巻いていたんですが、無理やり取ってばんそうこうを貼って会いに行ったことを今でも思い出します。彼に料理中にケガしたと嘘を言って。

彼と二回目のデートで付き合うことになったとき、正直まだ全然好きじゃなかったです。でも本当に誰でもよかった。それにどうせいつも通り長続きはしないと気軽な気持ちでした。

しかも私は付き合いつつ婚活することに決めていました。不誠実だと思います。でもその時彼が25歳、たとえこの先彼を好きになったとしても彼が結婚を考えるわけないし、でも私は結婚しないと不倫をやめた意味がない、不倫をして一番下に落ちた自分はもうこれ以上クソになりえないし、別に自己中になってもいいだろうとか都合よく考えていて、彼と会わないときは大抵婚活パーティや街コンに行っていました。

でもなかなか自分に合う人は見つかりませんでした。

その間も彼と色々出かけたり、話したり。彼はその時仕事が忙しかったのですが、まめに会いにきたり連絡をくれました。例のごとくたまにイライラして八つ当たりしたり些細なことに泣いたりもしました。でも彼はそのたびにうんうんと話をきいてくれたんです。

手に入ったら餌をくれないのが男というもの、ありのままの感情を見せたら去って行ってしまうのがいつものパターンと私は思っていたので、おや?と思いました。

そして30歳になり、私は彼に結婚してほしいと頼みました。

別にそばにいてくれたら、気を紛らわせてくれたら誰でもよかった。一番好きなのは不倫相手で、それ以上に好きになれる人なんて現れないんだと思っていました。でも彼といろんな思い出を重ねて、この人とならうまくいくのでは、ずっと一緒にいられるのではと思ったんです。もうこの人の代わりはいないしこれを逃すわけにはいかないと思いました。本当に本当に自分勝手な話です。

そして付き合ってちょうど一年、最初のデートをした日に入籍しました。

後日彼にもプロポーズをしてもらいました。私の泣いたり怒ったり、毎日不安定だった過去をすべて知った上での、その言葉は一生忘れません。

僕と平和で穏やかに暮らしましょう。

彼には命を救ってもらったくらいに思っています。だから一生感謝して彼を大事にすると決めました。


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