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08. なんかレトロ

異国の地で暮らしていて、レトロだなーと感じることが多い。それは街並みだったり、建築物だったり、商品のパッケージだったり至るところに見られる。そんな私が感じたレトロについて話したい。

建物の入り口

引越しのため物件探しをしていると、100年近く前に建てられている物件がざらにある。地震もなく、またそれがゆえがっちりレンガ造りで作られた家だからこと長持ちするのだろう。(詳しく調べたことがないためはっきり言えないが)
建物自体が古いため、設備もまたそれにならって古い。自動ドアの普及率もとても低い。居住用物件もレストランでも、トイレが古い。私の祖父とどっこいどっこいくらい、古いのではと思うトイレが現役で使われている。

昔の自分の便の状態を確認してから流せるトイレ(におう)
水はタンク無しなのでパイプから噴き出す水圧だけで流す(流れない、水しぶき多)

日本は便利さや、節水節電を優先していて、ヨーロッパまた主にドイツは不便なのは当たり前で使えるものを限界まで使うことを優先されているように感じる。私の職場元上司や、家の古い設備が頻繁に壊れる度に来てくれる修理屋さんも、完全に壊れるまで使う派が圧倒的に多い。そのため、レトロなデザインを楽しめるのがいいが、便利で節水節電できるモダンなものがまあ少ない。

電気屋さんに行っても、売られている家電が信じがたいほどレトロだ。最新の製品が並んでいるのだが、性能もデザインもなんかレトロ。
掃除機はダイソンやルンバなどを除いて、基本9キロのジャンボなもので、見た目がおばあちゃんちにあるようなデザインだ。最新の冷蔵庫も基本霜取りをしなきゃいけないようなタイプが9割かつ見た目もなんかレトロ。

我が家の古い掃除機、しかし店に並ぶ最新型もこれとほぼ同一

スーパーに行っても、レトロの波はまったなしだ。わたしが小さい頃にはあったような使い込んでいくと穴が開いちゃうアルミチューブに入った歯磨き粉。穴が開いているのに気づかず押すと横からニュッっと出てきちゃうアルミチューブの体験をしたことがあるだろうか。あのアルミチューブ
がマスタードやマヨネーズ、トマトペーストなどの容器としてご健在しているのである。
日本では珍しくないどこからでも手で切れ開けられるプラスチック小袋や、鮮度を保つため中の空気が抜けるお醤油パックみたいものはまず見ないし、見かけない。

左:アルミチューブ、右:破れる予兆

私の考察では日本人は不便に敏感なため、企業側が改善の努力をし新しい便利が生まれる。しかし、こちらの人々は不便が当たり前でそれに対して特に文句もないため、現状維持がつづいているそんな印象だ。
私は日本に帰るときには最新のあれこれを楽しみ、こちらでも生活でレトロさを楽しんでいる。ということにしておこう。


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