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本当は嫉妬の感情やコンプレックスがとても強い事に気付いた

私は自分のことを、嫉妬心をあまり持たない人間だろうと思っていました。仕事にしたって、スキルや収入で勝てない相手が居たとしても「そういうもんだ」と片付けていました。 

こんなふうに自分の能力や身体的特徴にコンプレックスがある人は少なくありません。仮にそれで悩んで傷付いたのだとしても、どこかで割り切って「ある一定の距離」を置いたら自分を守ることができてしまいます。

足が遅いので、短距離走に出ない
絵心がないので、イラストを描かない
落ちて笑いものにされるのが嫌だから難関校を受験しない

こんなふうに、傷つくことがわかるなら最初からやらないという方法があります。自分の可能性を閉ざしてしまうかわりに、ダメージは受けません。

「できてしまう」と書いたのは、生存競争に負けたら即死が待ってる野生動物と比べて、人間社会がずいぶんと恵まれた世界だからです。もし1つの競走に負けたって、そこから自分の足に合った道を選べば色々とチャンスがあるからです。

競走の激しい所があれば穏やかな所もあるでしょう。

…私がいたのは
「穏やかではあったけど、不安が常にある居心地の悪い所」
です

ブラック企業は人を腐らせる

かつて私はブラック企業のデザイナーでした。外回りのお仕事と比較して、デスクワーク中心なのでハードさはあまりなかったと思います。ところがプラットフォームはずっと古いまま。新しい技術を啓発するわけでもなく、決められたノウハウの中で足し算を繰り返して、本当は紐付けさえ行えば掛け算ができるのに足し算による負債ばかりが溜まっていたような、やればやるほど息が詰まるような状態です。一口で言ってしまうとIT土方です。
その状況をよろしくないと思わなかった訳ではないのですが環境を変えようとしても抑止力が出てきます。その抑止力が強すぎると、結局前までのやり方をずっと踏襲し続けるしかありません。
それでもある程度の水準の結果が出る訳ですから、残る人は延々と残る訳です。

私もなかなかに不満が溜まっていたので、それまではあまりやらなかったSNSに力を入れ始めました。目的は、仕事探しや同じ職業についている方と情報交換したり、これから会社を起こそうとしてる人の話を聞きに行きたかったのです。

何名かの人とは一緒に飲んだりもしましたし、なかなか良い人間社会が構築できたとおもいます。

SNSには競走心を思い出させる力がある

さて、そうこうしているうちにあっという間に芽を出して伸びていく人が現れ始めます。

友達の成功は本来喜ばしいことのはずなんですが、その裏で実は近い立場の人間が遠い世界に行ってしまうことが嫌でした。最初は仲良いフォロワーが増えていって楽しかったはずなのに。

バズって伸びる人がいたら、ある日社長になった人、高収入になった人も居ました。

「あの人スゴいよね」って話をしてると、「あースゴイよねビックリした!」って人が居たら「いや大したことないよ、運がいいだけ。裏ではあいつこんな事してんだぜ」って言ってる人もいたり反応は色々でした。

話を聞いていて、皮肉を言ってばかりの人はどこまでも成長せず、そのままなんだなと思うようになっていきました。人生は1回しかないのに。

それから自分は自分で少しずつ勉強を始めていくつか資格をとりました。そしてたまたま運も重なって、ブラック企業から今の職場に転職する事にも成功しました。

理想中の理想とまではいきませんが、前より年収も上がったし、拘束時間は逆に半分くらいになりました。

なぜ競争心を思い出したのか

それは前職だったブラック会社が、ぬるま湯の入ったドラム缶風呂みたいな所だったから。

もしもそのドラム缶風呂が家の庭だったらそこまで焦らなかったでしょう。ですが極寒の地だったとしたら話は変わってきます。

本当はとても寒くてみずぼらしい環境なのに、そのことに誰も気づいていないんです。
…ブラック企業の経営者は、気づかせないのです。気づいたら逃げられるから。

さて。ここで聞いてみたいんですが、皆さんが誰かに嫉妬心を抱いてしまうものって、なんでしょうか?

年収、学歴、容姿、若さ、家族、恋人、資格、技術、経験、営業成績、生い立ち、所有物…などなど。

今思いついた限りを書いてみましたが、良くも悪くもこれらがありありと見えてしまうのがドラム缶から外の世界です。

でも競争の世界から身を引いて、またぬるま湯に戻ることはもう嫌でした。同じぬるま湯の中で自分は安全なところにいると錯覚させられて、思考停止して出来上がっている人達を見て、ゾクッとしたのを覚えています。ある種の嫌悪感や怖さがあったんですよね。

女装の世界でもそれは同じ。
飛び抜けた才能を持つ人がいれば、着々とレベルアップしていく人も居て、自分のペースで気軽にやっているだけの人もいます。私はどれも否定するつもりはないし、そんなことができるほど、自分のことを偉いとも思っていません。

ただ、やはり誰かに対して嫉妬心を抱いてしまうこともあるし、逆に思考停止した人に足を引っ張られたり、ダラダラとした時間泥棒のような人間関係に巻き込まれるようであれば、それはご遠慮願いたい。

傷付いたりするのを「嫌だな」「ホントはラクがしたいな」とは思いつつ、でも努力することを辞められないのです。

嫉妬心を競争心に昇華させることができなかった人達がどんな末路を辿るのかを知っているからこそ、余計に。


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