人間を3タイプに分割できる「Giver,Taker,Matcharについて」TEDプレゼンテーションの感想
1.はじめに
今日はあるプレゼンテーションを紹介する.Adam Grantさんの「Are you a giver or a taker?」というプレゼンテーションだ.Adam Grantさんは,アメリカの心理学者であり、現在、ペンシルベニア大学ウォートンスクールの組織心理学を専門とする教授である.(wikiより)
以下この動画を引用,参考にした文章である.
2.人間を3つのタイプに分割できる
人間は3つのタイプに分割できると提言している.
・Taker:常に他人から「何をしてもらおうか」と期待をしている人.
・Giver:常に他人に「何をしてあげようか」と考えている人.
・Matcher:「Giver」と「Taker」の均等なバランスを保ちたがる人.つまり,何かしてくれたら,私も何かしてあげるという考えを持つ人.
3.自分はどのタイプか
簡単なテストをする.
・ナルシスト診断テスト
手順1:自分自身について少し考えてみてください
手順2:この手順にたどり着いた人はナルシストではありません
このテストはデータに基づいていないものであるが,この手順2に行きつくまでの時間が長い人ほど,「Taker」である恐れがある.しかし「Taker」が誰しもナルシストではなく,うんざりして燃え尽きてしまった「Giver」だったりする.
4.人間はどのタイプが多いのか
・Taker:19%
・Giver:25%
・Matcher:56%
世界3万人を調査したところ56%と「Matcher」が一番多い結果となった.「Matcher」は,無難ではあるが果たしてそれは最も効果的かつ生産的な生き方だろうか.その答えは「Maybe」だ.
5.最高,最低の成績を修める者はそれぞれどのタイプか
営業マンやエンジニア,医療従事者を調査した.
・最低の成績を修める者は,意外にも「Giver」であった.
「人の為に何かしてあげたい」という思いが強いため,頼みごとをこなすばかりで,他人がするべき仕事で手一杯になり,自分がするべき仕事がおろそかになるからである.
「Taker」は,大体の職種においてすぐ伸びることはできるが,すぐ落ちることになる.その理由は,「Matcher」の存在である.「Matcher」は公正な世界を求めており,「Taker」を見つけるとその人を懲らしめようとする使命が働くらしい.よってツケが回り,裁きが下される.
ならば最高の成績を修めるのは「Matcher」か.それが違っていた.
データによると成績が悪い順にタイプを並べると以下のようになる.
「Giver」→「Taker」→「Matcher」→「Giver」つまり最高の成績を修める者も「Giver」であった.
6. 守るべき「Giver」
「Giver」というのは,どんな人間関係であっても常に与える側にならざるを得ないといけないのだろうか.答えはNoだ.
成功している「Giver」は,自分が得を「受け取る」側になってもいいのだと認識している.つまり「Giver」が活躍できる環境というのは,人に頼ることが当たり前であるという環境である.
この環境を作ることによって,「Giver」を守るだけでなく,「Giver」のようにふるまう人々を増やすためにも重要なのである.
7.人に頼ることの難しさ
しかし,実際には「人に頼る」ことができないことが多い.その理由は,「無能と思われるのが嫌」,「誰に頼めばよいのか分からない」,「負担をかけたくない」などが挙げられる.このような作用より,人に頼むことができない環境が完成し,「Taker」が「Giver」を搾取する構造が成り立ってしまう.
よって「Giver」が活躍できる環境を作るには,非情だが,誰をチームに迎えるかが最も大切だ.(「Taker」を入れない)
8.「Taker」の見分け方
「Taker」を避けるために,「Taker」を見分ける必要があります.しかし,それは非常に難しく,初対面では不可能に近いです.
以前まで人当たりがいい人を「Giver」,人当たりが悪い人を「Taker」としていたが,これらの特性には全く持って何の相関性も無かった.人当たりの良さは,表向きの正確であり接していて気持ちいいかどうかである.よって人当たりが悪いからといって,「Taker」と決めつけるのはよくない.
では,見分けるお気に入りの方法を教えます.それは質問です.
「自分のおかげでキャリアが劇的に向上したと思う人を4人上げてください」と質問します.
「Taker」は,自分よりも地位が高い,影響力がある人物を挙げる.
「Giver」は,自分よりも地位が低い,あまり影響力がない人物を挙げる.
また,レストランの店員さんや,タクシードライバーへの態度を見ればよく分かるらしい.
9.まとめ
「Giver」の考え方を広めれば,成功とは何かという考え方も変えられる.競争に勝ち抜くことがすべてではなく,貢献そのものの方が大事であること.私は,最も意義のある成功の形とは,他社の成功を手伝うことだと考えています.
10.僕の感想
まず僕は,現時点では「Taker」よりの「Matcher」だと思った.
また「自分のおかげでキャリアが劇的に向上したと思う人を4人上げてください」の質問に該当する人を4人も上げることができなかった.悔しい.
僕は,大人になるにつれ,僕がこれからやることは自分自身に対して利益があるのかと考えるようになっていたからだ.そんな自分があまり好きではなかった.このプレゼンテーションを視聴したときに,正に今の自分の価値観を説明してくれているものだなと感じた.
就活前に本当の自分のやりたいことを考える機会があった.その時に,自分が幸せを感じる瞬間というのは他人に貢献した時,他人を笑顔にさせた時だと気づいた.
しかし上記でも述べているように,ただの「Giver」になるだけでは,だめだということに気づかされた.自分が本当にやりたいことかを見極め,心から役に立ちたいと思うことを集中するのである.またそう思える人々をこれからも大切にしていきたいと思う.
じゃ,また.
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