マガジンのカバー画像

ピン留めの惑星|全アーカイブ

26
いつのまにか失くしてしまった“たいせつなもの”たちが辿り着くどこかの星のだれかの物語―。  ◉《大島智衣の読みもの》と《つきはなこの漫画》との週替り交代+おまけ付きでお送りするシ… もっと読む
運営しているクリエイター

#コラム

乙女の生きざま(リメイク)ー途中経過2ー

こんばんは。つきはなこです。前回に引き続き「乙女の生きざま」のリメイクについてのお話です。おまけは大島智衣さんのお花見エッセイ『春、逸る』です。最後までお楽しみください。

有料
150

乙女の生きざま(リメイク)ー途中経過ー

今回は見せられるお話がなくてすみません。。 タイトル通り、以前描いた「乙女の生きざま」を印刷に耐えるデータに描き直しています。おおっぴらに話すのが照れるので、こちらの記事orマガジン購入者限定で途中経過をお見せしていこうと思います。 (もちろん、大島さんのおまけ付き☆)

有料
150

あなたの視線(後編2ー最終話ー)

前回のお話はこちら ーfinー ・゚・。。 ・おまけ付録。。・゚・。・゚ 全4回に渡ったつきさんの作品『あなたの視線』……回を重ねるごとに、物語への愛着って増すものですね。最終話を迎えるのが惜しかった読者のうちの一人、大島です。こんばんは。 今回のおまけは、そんな『あなたの視線』の印象的だったフレーズを、いつまでも心に留めておくべく、そして読まれた方々とその想いを分かち合うべく、思うままに感想を綴っていきたいと思います。 よければあとで、あなたの感想も聞かせてくださ

有料
150

あなたの視線(後編1)

前編はこちら 中編はこちら -続く- 。・゚・。。 ・購読特典。。・゚・。・゚ こんばんは。春が小刻みに「春っていいでしょ?」と姿を見せては寒の戻りを繰り返すもどかしい天気がつづきますね。春って小悪魔……♡ そして気づけば、もうすぐバレンタイン! 今回のおまけは、「こんなバレンタインだったら♡」なシチュエーションを大島が積極的に妄想してみましたので、どうぞご一読くださいませ。 (もちろん、つきさんにも訊いてみましたよ♡)

有料
150

strawberry candy

信号待ちをしていると となりの親子連れの小さな女の子が 「青にな〜あれ! 青にな〜あれ!」 と 赤信号に向かってしきりに大きな声でさけんでいた 「こうやってると 青になるんだよ」 彼女は得意げに 嬉しそうに 母親にそう教えてあげていた そうなのか 赤信号はそうやって 青信号に変わるものだったのか──── 小さな女の子は その〈魔法の呪文〉を 懸命に 願いを込めて 唱え続けていた 私は 青になってほしく なかった 願えば届くなら ずっと赤信号のままでいて

有料
150

あなたの視線(前編)

-続く- 。・゚・。。 ・購読特典。。・゚・。・゚ 新しい年となり、十日余りが経ちました。 今日、東京では初雪が降ったそうですね。 これからまた益々冬濃くなってゆくなかで、心はまだまだ“新年”気分に浸っていたい大島です。 ということで、今回のおまけは、この時節ならではの「初詣デートの思い出」について、わたくし大島とつきさんとの思い出を比較しながら(笑)綴ってみたいと思います。 *** というか、我が家には「初詣」の習慣がなかった。 母がクリスチャンだったからだ

有料
150

わたしたちの「篠宮くん」

篠宮くんが私の目の前に現れたとき───正確にいうと、私に対面するために7メートルほど向こうから近づいてきた彼が私の視界の端に入ってきたとき、私は咄嗟にそれまで「残りの人生もうどうでもいいや、見えてれば」と自暴自棄に掛けていたブルーライトカットの不穏な色付きメガネをばさりと放り捨てた。 そして、「はじめまして」と挨拶を交わした。にこやかに。感じ良く。 あのとき、私は裸眼で彼の顔はぼやけて全く見えていなかったのだけれど、私にはわかった。 パソコンやスマートフォンから発され眼

有料
150

チョコレートケーキの幼馴染(後編)

前編はこちらから -fin- 年末のご挨拶こんばんは。大島智衣です。 今年の秋につきはなこさんと始めたこのマガジン『ピン留めの惑星』。 読んでくださりどうもありがとうございます。 前後編にわたるつきさんのマンガ、いかがでしたか? 幼なじみがいるのって、憧れますよね。私は、はっきりとはいなかったので。 それでも、小学校と学童保育が一緒で近所に住んでいた男の子が、中学に上がって女の子といろいろいろいろ……してるのを知った時は大きくショックでした。私はまだ恋に恋してるような

有料
150

チョコレートケーキの幼馴染(前編)

-後編へ続く- 🎄購読特典🎄 今回のおまけは、クリスマスにふさわしい……かは分かりませんが、前回の“半分懺悔”エッセイ〈ゼネコン男子とのお見合い編〉につづく、かつてクリスマスの時期に行われた〈韓国でのお見合い編〉をどうぞ。 クリスマスイブの往路チケット2012年の9月から12月の3ヶ月間、韓国のソウルに語学留学をした私は、帰国も差し迫ったクリスマスシーズンにお見合いをしました──。 韓国には親しい女友だちが二人いて、そのうちのHが「お父さんの会社の取引相手の部下(

有料
150

マシュマロアイスというの

ときどき想像する。 もしもあと何十秒とか、何分とかで、 じぶんの人生が終わってしまう期限が差し迫ったら。 誰に、何を、伝えたい? やり残したこと、思い残したこと、は? 私は何を、遺す? 「なんにも ないや」 大型の台風が接近中で、空模様が荒れ模様になりつつある夜のバス停で、ベンチに腰掛けながらふと、家に着くまでには溶けてしまうとわかっているのに買ってしまったマシュマロアイスというのを、姿勢悪く頬張りながらふと、そう思ってしまった。 「なにも ない」 帰宅して

有料
150

死にたくないけど殺されたい

-fin- ・。。・゚・。。 購読特典・。。・゚・。。 今回は、前々回のおまけにつづく大島智衣の“半分懺悔”エッセイ〈ゼネコン男子とのお見合い編〉をどうぞ。 お見合っていない これまでにそういう出会いって……? ネットで男性と知り合って実際に会ってみるということをしたことがあるか、思い出そうとしてみたんですけど……思い当たらないんですよね。かいかぶるつもりはまったくないのですが、たぶんない気がします。 友人たちがオススメしてくれるマッチングアプリも結局試さずじ

有料
150

絶対になくならないピン留めと恋

もうだいぶ遅い時間のバスでの帰り道。 左ななめ後ろの座席から、お互いに気恥ずかしそうに恐縮し合う男女の会話が聞こえてきた。 「迷惑かなと思ったんですけど。いつも次で降りてるなと思って」 「いえいえ、ありがとうございます。助かりました」 どうやら、たまたま隣の席に座っていた女性がいつも自分と同じ停留所で降りることを知っていた青年が、次はもう自分たちが降りる停留所だというのに彼女が気づかずこんこんと眠り続けているのを「このままでは乗り過ごしてしまう!」と意を決して声を掛け、起

有料
150

ピン留めの惑星|プロローグ

『ピン留めの惑星』なぜだか昔から、ピン留めというのはすべてどこかへいってしまう。 一体、どこへいってしまうのだろう? 私たちのたいせつな一部だったはずのものたちは。 もしかしたら。失くしたピン留めたちが累々と流れ辿り着き、集まり積もっている場所がどこかにきっと、あるのかもしれない。 どこかの島、どこかの国、どこかの星に。 『ピン留めの惑星』がどこかに。 学生時代、恋多き惚れっぽい男の子が、友人に恋の相談をしていた時に放った言葉が忘れられない。 「だってお前、ここ

有料
150