山田ナミオ
詩をおひとつどうぞ。
子育てを終えた女性が全てから距離を置き、一人の時間を自分に贈ろうと海外で暮らす一ヶ月の話。
泣きながら「誰にも相談できなかった」と言っていた。 夢の中で、私はかつて助けてくれた人に…
ひとりになることを本気で想像してなかった ひとりじゃなかったから想像できなかったのかも知…
何かよくないことが起きた時 原因探しをしたい人がたくさんいる まるで探偵や心理士にでもなっ…
春。大切にしていた人が遠ざかる。 いつも気にかけていた 私の日常の中に ぽっかり穴が開く …
自分に起きたことを話すと言われる 「それは悲しかったですね」 「淋しくなりますね」 「嬉し…
あなたがいなくなるのが 心配で仕方なかった 幸せなのに 不安で 一緒にいるのに心細かった …
お母さん 嘆かないで 私のセーターの模様が変だって 友だちに笑われた時 「絶対可愛い」って…
あなたがいなくなる時 私はどうなるでしょう きっと最後まで冗談言って手を振って 姿が見えな…
「このまま消えても大丈夫」 思わずつぶやく 心配しないで そういう意味じゃない 私は心底安…
空をぼんやり眺める生活じゃなかった そもそも眺める空が見えないくらい 私は埋もれてた そん…
川のせせらぎとか 鳥のさえずりじゃなくて 都会の喧騒 商店街の洋楽懐メロをBGMに 行き交う…
弱さはみんな持っていて ただそれを認めるか否かの二通り 強そうに見える人ほど 自分の弱さを…
空気がおいしい場所で 気がついたら子どもになっていた 夢みたいなゆめを ワクワクしながら話…
「さようなら」の感触が 未だに思い出せないのです あれが本当の最後だったなんて 未だ思えな…
一人乗り込んだフェリーで 一晩かけて隣国へ行くフェリーで 一人旅人同士知り合った 海を見な…
旅が呼んでる そう気づいたのは 私の画面にバックパックの写真ばかり出てくるようになったから…
