ドビュッシーのピアノ曲の吹奏楽編曲
作曲家の山本雅一です。
今回は昨年(2022年)発表した吹奏楽編曲をご紹介します。
編曲は次の3曲で、いずれもフランスの作曲家ドビュッシーのピアノ曲です。
ピアノ愛好家にはおなじみの曲で、特に「月の光」はピアノを弾かなくても、タイトルを知らなくても曲は知っているという方も多いでしょう。
吹奏楽の世界では、ドビュッシーの作品は交響詩「海」の編曲がよく知られているようですが、ピアノ曲では「喜びの島」(真島俊夫編曲)以外は多くない様です。
そういう意味では、今回の編曲は少し珍しいかも知れません。
3曲とも指揮者の小林恵子氏(←大学の同期)とソニー吹奏楽団の委嘱によって制作、ソニー吹奏楽団(指揮:小林恵子)の演奏で、第57回定期演奏会(2022.7.2)で初演されました。
貴重な機会を頂けた事に深謝です!
初演はなかなかの盛り上がりで、色々な場所で演奏されてほしいというありがたい感想を頂きましたので、楽譜は3曲ともオンライン楽譜販売サイトのPiascore(ピアスコア)から発売しました!
スコアのみでもお求め頂けますので、お気軽にどうぞ。
(詳しくは下記をご覧ください。各曲の編成はPiascoreで確認できます)
という訳で、ごく簡単なコメントと共に新しいドビュッシーの魅力をお楽しみ頂ければと思います!
亜麻色の髪の乙女 / La fille aux cheveux de lin
C. Debussy / arr. Masakazu YAMAMOTO
前奏曲第1巻の中では最もよく知られている曲で、5音音階を基本にしたメロディがドビュッシー独特の美しいハーモニーで美しく響きます。吹奏楽ならではの柔らかい音色が生きると思います。ベルトーン多めです。
花火 / Feux d'artifice
C. Debussy / arr. Masakazu YAMAMOTO
前奏曲2巻の12曲目で、色鮮やかな花火が次々と現れる様に、目まぐるしく場面が変わっていきます。ピアノとしては高度な技術が必要ですが、この編曲もテクニックの見せどころが満載です。
月の光 / Clair de Lune
C. Debussy / arr. Masakazu YAMAMOTO
若きドビュッシーの出世作である「ベルガマスク組曲」の第3曲目で、世の中に無数にあるピアノ曲の中でも有名ですね。ノクターン風のゆったりとした時間感覚に穏やかな響きが浮き沈みする幻想的な名曲です。
この編曲では全体的にハーモニーを変えているので、その辺りも味わって頂ければ嬉しいです。
以上、ドビュッシーのピアノ曲から3曲の吹奏楽編曲でした!
ちなみに、どの編曲もハープが入っていますが、ピアノに置き換えても良いです。
願わくば、この編曲たちが広く演奏されます様に!
サポートをよろしくお願い致します!