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Dear

 昨日は映画「ディア・エヴァン・ハンセン」。
「ミュージカル」と聞くとそれだけで食わず嫌いを発動する人はいるが、自分はまったくそうではない。むしろ好きな方。せりふによる「言葉の意味」だけでなく、音の調子でもって喜怒哀楽を表すことを助けるなんて、おもしろい発明だ。自由に意味や意図を見出すことができて、自分の中ですっきり納得できるととても気持ちがいい。

 特に外国の映画ではいつもファッションに注目してしまう。
舞台の半分はアメリカの大学。だから自由な大学生のカジュアルなファッションが中心。シャツにパーカーにコットンパンツといった、本当にふつう、どちらかというとちょっとダサい格好。
でも、ストーリーの展開ごとにそれが気にならないというか、かっこよく見えるというか、見え方が変わるのがおもしろい。
服を着るのはマネキンではやはりだめで、感情があって、自信を持ったり失ったりする人間だからこそファッションがそれを際立たせるのだ。

 折しも映画館を出てイヤフォンをはめると、流れてきたラジオでは「天使にラブソングを」特集。ミュージカルだ! 少し、スピってると思った。確かに「天使に~」もめちゃくちゃおもしろい。それに曲もすばらしい。
「ディア・エヴァン・ハンセン」の中の曲も、キャッチーでかっこいいものがたくさんで、すぐに覚えてしまったもの。

 そういえば上映前の予告で「ウエスト・サイド・ストーリー」があった。監督はスピルバーグ。昔のミュージカル映画はいつか観た。めちゃくちゃはまって、すぐにサントラも借りたほどだ。
観にいくことは必至だろう。これもまた、あらすじは改めて咀嚼し直す必要はさほどなく、音楽が進める展開に心が躍る時間になるだろう。とても楽しみ。

 12月。もいよいよ後半である。
放っておいても楽しい気分にさせてくれる街の風景。引き締めるべき、と思ったところは逃さず戒めることとし、開放的に、楽しめるときは努めて朗らかにありたい。

 ついては財布の紐も。そこここでセールがはじまった。見つけてしまった、欲しいかも、と思っていたデニム、リゾルトのホワイト、のマイサイズ。
決して安くない買い物だ。そういえば初リゾルトも、昨年の12月だった。そういう巡りあわせなのかもしれない。というわけで、多分買う。たたみかけるような、何度目かの自分へのご褒美、である。

 年末が近づくと心がはずむ。いくつになっても変わらない。「ディア・エヴァン・ハンセン」、その音楽たちが、今年のそれを加速させたかもしれない。

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