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トラウマを溶かすセラピー

トラウマ(Trauma)という言葉の意味は、「外傷・心的外傷・おぞましい経験」と辞書では書かれています。こころと身体、過去の経験を分け隔てすることなく、定義されています。「こころはこころ、身体は身体」と捉えていると、トラウマという単語からは身体的なイメージは浮かばないかもしれません。ですが、車が後ろから追突されて起こるむち打ちも、夫の心ない言動に言い返せずに耐え忍んでいた日々も、どちらもトラウマなのです。

心と身体のトラウマ

例えば、ひどいむち打ちによって、本人が無自覚であっても、身体的な緊張が強く生まれ、それが溶けない氷のように硬く留まり、それが影響して性格が変わっていくことだって珍しくありません。

また夫婦間の問題でも、同じことが言えます。こころだけが傷ついていると思っていたとしても、身体にも影響があります。言葉を飲み込み、我慢し続ければ、胸は閉じ呼吸は浅くなり、お腹は硬くなったりするかもしれません。怖くて肩がすくみ、その緊張は夫が家を出て1人になった後も続くかもしれません。離婚したとしても、あるいは夫婦仲が良くなったとしても、身体はその傷ついた日々をホールドしてしまったままかもしれません。

こころと身体は、双方向にそれらは影響し合っているのです。

しなやかでたくましい心と身体

むち打ちの後、コルセットが必要なくなる日が来ます。違和感は徐々に薄れ、治ったと医師や自身自身は判断します。夫婦間のトラブルだって、夫が謝ってきてくれて仲直りしたり、頭の中で整理をつけたり割り切ったり、勇気を出して離婚するなどして、自分の中でクリアになっていくかもしれません。そんな日もあったねと、笑える日が来るかもしれません。

こころも身体も、しなやかでたくましい存在です。この経験を身体やこころなど、すべて全体で分散して解決していける強さを我々は持っています。それは海に似ています。一時的に水質汚染が原発事故や工業化などの副産物として問題になっても、それらを地球全体で分散するように、時間の経過と共にそれらはクリアになっていきます。それらを改善しようとする心ある人々の活動や自浄作用によって、自然の偉大さによってクリアになっていきます。

心の傷も怪我などの身体の問題も、同じように自然とより良くなっていくことも多くあります。すべてがトラウマ化して、身体やこころに残っていたら大変です。私たちはしなやかに、たくましく、それらを解消していきながら生きているのです。

繊細なこころと身体

ですが、こころも身体も脆く繊細であるとも言えます。生命とはそういうものです。自然を観察していると、生命のしなやかさな強さやたくましさに感動することもあれば、生命の脆さや儚さ、繊細さを痛感することもあるでしょう。私たちだって自然の一部ですから、両方の側面があるのです。

むち打ちの後、コルセットを外し、病院に行くことがなくなった後、違和感を感じることなく、日々の生活を続けているかもしれません。多くの人はそうでしょう。何年も経てば、事故に遭ったことも忘れていたりします。でも、その時の衝撃で背骨近くの姿勢を作る筋肉(多裂筋)が記憶喪失してしまったように、機能しなくなってしまうことがあります。本来機能する場面でも、その筋肉は電源オフになったまま、再びスイッチが入ることはありません。これは、センサリーモーターアムネジア(SMA)と呼ばれる機能障害です。マッサージなどでこれは回復するものではありません。回復させるには、ある一定レベル以上の優れたセラピストによる手助けが必要です。

センサリーモーターアムネジア(SMA)が起こったまま生活していると、他の筋肉が代わりに頑張り続ける必要が出てくるので、いずれ無理が生じて、他の問題を生み出します。慢性的なひどい腰痛になって日常生活に支障が出るかもしれません。性格も怒りっぽくなっていったり、気づかない間に背骨のしなやかさが損なわれたことで、柔軟性に欠けた人格に変化していくかもしれません。

今、現在の自分はどうか

しなやかでたくましい自分。脆く繊細な自分。どちらも自分自身です。

トラウマが存在していて、それを溶かして解放する必要があるのかどうかは、今の自分が快適であるかどうかで判断できます。今の自分が好きかどうか、幸せだと感じられるかどううかです。自己啓発セミナーではないので、「私は幸せです!私は私を愛しています!」と声に出さなくても大丈夫です。でも、心の中で「うん、まあまあ幸せなんじゃないの?」「結構好きだけど」と思えるかどうか、これが1つの基準になると思います。

私の場合はサラリーマン時代、転職するたびに上司との関係に悩んでいました。それが父親との関係に原因があることを、より深く人生を探求する中で見つけました。頭の中で、父親への恨みと上司との不仲が繋がったのですが、それが解決するには更に長い時間がかかりました。身体の中にそれが埋め込まれるように留まり、溶けない氷のように残存している状態だったからです。頭で「なるほど」と思っても、身体は過去をホールドしているので、前には進みませんでした。エド・モーピン博士のタッチなどによって、私はその溶けない氷を徐々に溶かし、そして今に至っています。私にはセラピーが必要だったのです。

「なぜか満たされなさが解消されない」「息苦しい閉塞感を感じている」など、そういう気分があるのであれば、きっと身体も肩こりや腰痛があったり、頭痛持ちだったりするはずです。不眠に悩んでいたり、顎関節症だったり、何かきっとあるはずです。それらは別々の問題ではなく、つながりあった問題だということに気づく必要があります。心が癒される本を読んで、頭痛止めの薬を飲んで、睡眠導入剤を飲んで、マウスピースをして...と別々に対応していても、どうにもならないのはこのことを無視しているからなのです。

私は今、このトラウマを溶かす身体を介したこころと身体への働きかけを仕事にしています。それをボディワークと呼び、個人セッション形式でおこなっています。またピラティスを発展させ、それをグループレッスン形式でも提供しています。また、これらのテクニックを伝えてもいます。

トラウマを溶かすテクニックを学びたい人へ

ボディワーク入門WS「トラウマを溶かす」は、4月18日と5月3日に開催されます。申し込みは、それぞれ下記から可能です。

【ボディワーク入門WS「トラウマを溶かす」】
・4月18日10時30分〜18時30分
(参加費30,000円)
https://ssl.kokucheese.com/event/entry/591399/
→3月15日までの申し込みで、25,000円になります。
・5月3日10時30分〜18時30分(参加費30,000円)
https://ssl.kokucheese.com/event/entry/591400/
→3月15日までの申し込みで、25,000円になります。

4月19日、5月4日にもボディワーク入門WSの別講座があります。遠方からお越しになられる方など、合わせて受講されることをおすすめします。検討されるかたは、こちらから確認ください。

トラウマを溶かすセラピーを経験したい場合

トラウマを溶かすセラピー、葉坂によるセッションを希望される場合は、メール(taikihasaka@gmail.com)にてお申し込みください。大阪と東京でセッションを主におこなっています。不定期ですが、名古屋と沖縄でもセッションをしています。日時などはメールを頂いた後、調整する形になります。

【葉坂による個人セッション】
・初回 90分30,000円
→現在キャンペーン中ですので、15,000円で体験可能です。
・2回目目以降 60分10回180,000円/90分10回270,000円


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