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暮らすように旅をする

“旅をするように暮らす”

最近よく聞く言葉だが、

“暮らすように旅をする”

私はこの言葉の方がしっくりとくる。

それはなぜか。


青春18切符を手にした旅で、何となく理由がつかめた気がするので綴ってみる。

✈︎

この旅はノープラン。

決まっているのは、愛媛に住む友達に会うというだけだ。

ホテルも決めないまま、巡る道も決めないまま、
青春18切符だけを手に持ち電車に乗った。

降り立ったのは、岡山、香川、愛媛。

岡山で適当な定食を食べ、高松のホテルに泊まり、愛媛の友達に会った。

そして、現在は岡山のゲストハウスにいる。


どこも観光地らしいところには行かなかった。


電車の中でひたすらに本を読んだ。

そして、街を歩いた。


道中で“夜空に泳ぐチョコレートグラミー”を読んだ。


「唯は空気とか、ひとが動かないのが無理なんだろう? ひとところにいると、積み重なった濁りみたいなもんを感じて苦しくなる。身動きが取れなくなる。俺はトラックに乗って、唯は新幹線に乗って、息が吐ける場所を探して生きてる」  

この一節が心に響いた。

そう、そうなんだ、息が吐ける場所を探している。

それが人から見ると、

フットワークが軽いと言われる時もあれば、

逃げていると言われる。


最近では、先輩先生に

“環境が合わないからって、そうやってこれからも離れ続けるん?”

と言われてしまった。

少し腹が立って、少し悲しくて、心に重くのしかかった。

✈︎

好きな人達と好きな場所で心地よく暮らしたい。

私はそんな暮らしを求めている。

具沢山なりんご入りのおばあちゃんのカレーも好きだけど、時にはスパイシーなカレーも食べたい。

いつも変わり映えのある日常ではなくていいから、
ささやかなワクワクが欲しい。

旅先での行動はまさにそんな心をあらわしたのだと思う。

自分に正直に生きるって簡単そうで難しいし、苦しい。

でも、心から幸せだと思う時は、いつだって自分に正直に生きてる時だ。

暮らすように旅をする。

これからも上手には生きられないけど、人生という旅を楽しみたい。

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