チョコレートは微糖

きみが好き。


そっと早足で近づいてきて、「こんにちは」と呼びかける。
会話の出だしは大体、空か天気の話。
・・・人見知りだからこそ分かる、人見知りが発動している。

先を歩く時、そっとこちらの歩き出しのタイミングに合わせてくれる。


ある意味、表現者として尊敬している部分もあるんだろうと思う。
見て、聞いて、体現する。
最初に会った時に抱いた印象は、「いかに寄せるか」を教えてくれる人だった。
上手くなるには正確さが必要なんだなあと学んだものだ。



一方でこの頃は、ちょっと違う。
あくまでばっくりとしたイメージがありつつ、それを示してくれることもあれば、やりたいことに合わせて表現ができるようにと、アレンジをしてくれたりとか。いくつかパターンを教えてくれたりとか。


コトとヒト、どっちにも向き合ってくれているという優しさに触れる。
細かすぎて、人によっては伝わらなさそう。
あわよくば、特別扱いだったら良いのにとすら思う。


解釈、習得の仕方にもクセがあってね。
ゴロの良い食べ物に例えるクセ。たまに出るダジャレ・・・とかね。

大笑いしなくて申し訳ない。
ただ、ちゃんとツボにはハマってる。


目は合ったり合わなかったり。
ちょっと期間が空いた後は、大体目逸らされがち。


でも、時々、「こっち見て」って感じでバチッと合う時がくる。
声かけてくれても良いんだけどね。

見せて真似させるのも、以前は通り一辺倒だったのが、分かりやすいように色んなアプローチしてくれるようになったのも、気づいてる。


優しくて、でもさりげなくて。
ちゃんとできてないところはできてない(多分こうやったらできる)っていうのも伝えてくれるから、もっと頑張りたくなる。

側から見てたら、たぶんちっとも甘く見えないだろうし、自分でももどかしさを感じない訳ではないが。
初めて会った時より、2年前より、1年前より・・・と少しずつ、動いてはいるんじゃないかと思う。


チョコレートはカカオ88%くらいが1番美味しいんじゃないかと思ってる。
微妙に甘い(甘いかどうかも分からない)くらいが良い。

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