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EMPOWERED: Ordinary People, Extraordinary Products

プロダクトマネジメントの名著 INSPIRED の著者 Marty Cagan の続編,EMPOWERED が昨年末に発売されたので読んでみました.

INSPIRED では,Valuable / Usable / Feasible / Viable なプロダクトを作るための考え方やテクニックがまとめられていましたが,EMPOWERED では,そのようなプロダクトを作るための プロダクトチームやリーダーシップのあり方 にフォーカスされています.

本書で繰り返し語られる重要な考え方として
・プロダクトチームには機能ではなく 解くべき課題 が割り当てるべきである
・プロダクトチームにはローンチした機能ではなく ビジネス結果 に責任を持たせるべきである
の 2 つがあり,いかに組織をそのようなマインドに変えていくかについて メンバーマネジメントプロダクトリーダーシップ の 2 つの観点から述べられています.

1. メンバーマネジメント

If you want to have truly empowered product teams, then your success depends very directly on these first-level people managers.

PM はプロダクトメンバー (デザイナーやエンジニア) の直属のマネージャーでないケースも多く,メンバーマネジメントは自分の役割ではないと考えがちです.しかし本書では,プロダクトメンバーは強いプロダクトチームを作るための最もコアな部分 であり,PM がマネジメントに責任を持つべきであると述べられています.具体的にはスタッフィング (インタビューやオンボーディング),コーチング (メンバーの育て方) の方法ついて書かれています.

自分も最近は,プロダクトマネジメントも突き詰めていくと最終的には人や組織に行き着くと考えるようになったため,腑に落ちる部分が多く,かつ具体的なテクニックもまとめられていてとても勉強になりました.

2. プロダクトリーダーシップ

In most companies, there is no product strategy. Notice I didn't say a bad product strategy - I mean literally no products strategy. The feature teams are simply there "to serve the business".

多くの組織では,未だにプロダクトチーム = 機能開発チーム,プロダクトマネージャー = プロジェクトマネージャーとなっています.本書では,そのような体制から,モチベーションの高いプロダクトチームを変えていくために PM が持つべきリーダーシップの役割 についてまとめられています.Product Vision や Product Strategy の打ち立て方やチーム編成の方法,いかにプロダクトの魅力を伝えるかについて書かれています.

ここの内容は INSPIRED とオーバーラップしている部分が多かったので,INSPIRED を読んだ人は流し読みでよいように思いました.

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