「人として音楽だけでは生きていけないけど、音楽なしでは生きたくないなあ」

音楽なしで生きる術をわたしたちは知らないのかもしれない。

たとえ歯が全部なくなって、指が一本なくなって、目が見えなくなって、耳が聞こえなくなったとしても、音楽はそこにあるのではないかと思う。それくらいぴったりと関わりあっているのだと思う。

「音楽だけで食っていない」ことは恥ずかしいことでも何でもないと思っている。むしろ大好きなコーヒーも仕事に出来て、わたしはもの凄く幸せだと思う。好きなことを仕事に出来る幸せ。音楽だけで自力で飯が食える時代っていうのはとっくの昔に終わっているのだから、それなら自分の得意なことで、できることを一つずつ仕事にしていけたら、この先生き残っていけるだろう、と思う。

今日は【クレモナ】の三人で練習だった。今の段階でのそれぞれの課題点を見つけてアンサンブルとして克服していくことが以前よりスムースになった気がする。録音までにできる限りのことはして、現時点での「かたち」を残したいと思う。４年前の録音でさえ「おぼこい」感じがするのに、この先１０年後に聴いたらどんな気がするだろう？

CREMONA plays PIAZZOLLA by 『クレモナ』モダンタンゴ・ラボラトリ

これは去年の４月の録音だが、今ならもっとやれることがあるなと欲が出る。クレモナが、アンサンブルが、そしてピアソラが好きすぎてたまらん。という今だからこそ、技術をもっともっと向上させていきたい。