無題

今だからこそ遊びを!

コロナウイルスが日本に蔓延し、私が住んでいる愛知県も29名の方が感染されています。(チャーター便・クルーズ船の患者の方を除くのでもしかすると数字的にはもっと多いかもですが)

地元の薬局ではトイレットペーパーに関するデマの影響もあって歩道にまで長蛇の列。電車では咳またはくしゃみをすると一斉にみんなの注目の的。ひどい時には舌打ちされていることも。

何だか日本中がイライラ、不安で色んなことに敏感になっています。

「そんなところ触ってたらコロナになって死ぬよ!」
「咳するんだったら口抑えるかマスクしてらっしゃいよ~」

こういった子どもたちへの声も、チラホラ聞こえてきます。

そんな中の「休校宣言」。更に大人たちの不安が募ります。
でも、こんな時だからこそ、遊びって絶対大事だと思います。
なぜならば、私が宮城県石巻市で子どもの遊び場をしていたとき(特に仮設住宅)の状況と全く一緒だと思うからです。

震災直後、この先の見通しが持てず不安な大人の心を読み取るように自分を表現しなくなった子どもたち、狭い仮設住宅、制限された中ではうるさい、ここで遊ぶなと止められてきた子どもたち。

被災地での遊び場ではこれまでの気持ちを晴らすような暴力的・爆発的な姿、そして津波ごっこや死体運びごっこ、地震ごっこが繰り広げられていました。

そんな姿を見て怯みまくっていた新卒1年目のぺーぺーな私でしたが、
子どもたちは遊びを通して今自分の周りで何が起きているかを整理していくという事を見守っていく中で理解しました。
そして、現在も同じことがいえるのではないかと思います。今、この瞬間を子どもたちは生きている。だからこそ大人たちと真剣に子どもの遊びについて一緒に考えたい。と、いうことで震災当初によくやっていた遊び、意識的に用意していた遊び、子どもとのかかわりなどをシェアできたらと思います。
沢山遊び集などはSNSでシェアされていますが、それにプラスαで子どもたちの様子に合わせて参考にしていただければと思っています。

でも!!!
振り返ってみれば、とにかく遊ぶ、見守る、受け止めるの連続の日々だったと思います。

以下、
①よくやっていた遊び
②子どもとのかかわり
っていう感じで書いてみました。

①よくやっていた遊び・意識的に用意していた遊び

癒し(?)系・・・粘土、スライム、お絵描き
(小麦粘土の作り方)https://happylilac.net/nendo-tukurikata.html
(スライムの作り方)https://axel.as-1.co.jp/contents/t_tb/create_slime

粘土やスライムは触感からなのか、むにむに触っていることでトゲトゲイッライッラの子もちょっとクールダウンしていくことが多かったです。
お絵描きなんかは、その時の心情だったりが出ることが多かったです。時々暗い色ばかりで描いたり、顔をぐちゃぐちゃに塗りつぶしたりとかするかもですが、その子なりのその時の表現だったりするので止めずに見守ってみてください。触感が楽しめる物や表現できる遊びは長期的に人気でした。

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発散・破壊系・・・風船バレー、粘土を板にひたすらたたきつける、新聞空手やぶり、ダンボールで家づくり、基地づくり

とにかく暴言に加えて暴力もよくあった時だったので、自分が受け身になるだけでは心も体ももたないことが多かったのもあり、こういったものに促したりしてました。粘土をひたすら板にたたきつけるとは、文字通りでひたすら粘土を板にバァアァンとたたきつける遊びです。新聞空手やぶりは新聞を広げた状態で持っていて、子どもが空手みたいにビリリリと破るって感じです。ダンボール遊びなども作っては壊し、作っては壊しの連続です。ほとんど名前の通り破壊的なことに最終的にはなることも多いです。

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②子どもの変化やコロナごっこについて

特殊な環境下の中で過ごす子どもたちには、普段と違う様子が見られることがあります。例えば「うるせぇ」「しね」「うざい」といった言葉やイライラしている、落ち着きがないなど。それは普段の様子だけではなく遊びの中でも起こりがちです。例えばコロナごっこ。日々子どもの耳に入ってくる言葉やニュースがそのまま遊びとなって現れるケースです。今はYouTubeなどで簡単に情報が得られる世の中ですから、武漢などの様子を見てガスマスクをつけて人を運ぶ様子や「コロナ患者が出たぞー!隔離だー!」と遊ぶことがあるかもしれません。実際に石巻では「津波が来るぞー!逃げろー!」と鬼ごっこが始まったり、積み木やダンボールで積み重ねたものをいきなり破壊して倒し、「震度6だーーー!」と叫びだしたりすることがありました。

このような姿には、先述したように見守る・受け止めることが大事だと思います。「そんな不謹慎なこと止めなさい!」と石巻でも制止の声を頂いたこともあります。ただ、子どもたちは遊びの中で整理していくし、表現する生き物です。その整理を止めてしまうことはより窮屈な環境に子どもを押し込むことだと思います。
また、子どもたちは真実を知る権利もあります。説明をして分かるのであれば、聞かれたときに分かりやすい言葉で伝えることもありだと思っています。

つらつら書いてしまいましたが、まずは大人の心のゆとりあってこそ。
大人だって傷つきます。不安にもなります。そんなモヤモヤを抱えたままではなかなか受け止めたり見守ったりすることが難しくなります。逆に否定的な言葉をかけがちにもなってしまうことも。
被災地でも暴力的な子どもたちの姿を見て傷ついて帰っていくボランティアさんもいました。先述したコロナごっこだったり、普段とは違う姿にショックを受けたりモヤモヤすることもあるかと思います。そんな時は周りの人とぜひ共有してください。そんな人いないわ!って人は私で良ければお話ください😭

子どもだって大人だって、遊びが必要だと思います。沢山不安なこともありますが、リフレッシュをしつつ心のゆとりを保っていけますように。そして1日も早く終息しますように・・・。


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