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引き寄せるではなく「引き寄せられる」
『引き寄せの法則』なるものは、誰しも聞いたことがあると思う。
願えば叶う、言ったことは叶う、みたいな胡散臭くも見えるけど、わからなくもない、なんとも言えない法則。
私は、引き寄せてるんじゃなくて引き寄せられてるんじゃないか、と思っている。
「そこに行く」というゴール設定をしたら「そこ」が近づくんじゃなくて「そこ」に自分が向かって行くのだと。
これがあたかも「そこ」が私に寄せられてくるみたいな表現をするから魔法みたいに夢見がちな都合のいい話に聞こえてしまう。
こんな前置きは、ただこれから書く話をしたかっただけなのだけど。
恋愛に参加したくて
女子の大半は昔から恋バナが大好きだ。
小学生のときから「好きな人いる?」なんて言ってキャーキャー言う。私も言う。
「いない」と言うと「つまんない」と言われる。(うん、私もそう思う)
いないは2パターンあって、本当にいないときと、あんたには言わないよってとき。
とはいえ、仲の良い子に特別隠し事はしないので気になる人がいるときは「気になる人がいる」と言う。むしろ聞かれなくても言う。
私は自分の気持ちだけで恋愛の「好き」にまで到達したことが限りなく少ない。
「気になる」からスタートするし「気になる」期間も長いし「気になる」から話してみたいのにタイミングが合わなければそのうちどうでもよくなってしまう。
でも学生時代は「恋」というものに憧れるし、少しでも心に残る異性がいれば簡単に気になる人になる。
そうして、みんなと恋愛したいから「この人が気になる」と仲良い子に言う。
けど、いつからか私は気づいた。
「好きな人」を周りにコントロールされていると。
「気になる」と言うと好きになる
「あの人のこと気になる」
なんて言ったら最後、友人はわーきゃー言って興奮しだす。
「いいじゃん!」
「あいつも~って言ってたよ!」
「いけるから遊びに誘ってみなよ!」(何がいけるんだ)
これは
「髪切ろうかな」と言うと「切っちゃえ!」
「この服いいな」と言うと「買っちゃえ!」
と言う煽る女の現象とよく似ている。
これが良いとか悪いとかではない。自分もやるし。
【自分の意志に関係なくそっちに向かってしまう】
というのが問題なのだ。
そうやって煽られた結果、当初は相手のことをもうちょっとだけ知りたい些細な「気になる」だったのに、友人との会話にあの人が増え、あの人と少し話しただけでニヤニヤされ、周りがくっつけたがる雰囲気になるのだ。
もちろん、変にくっつけさせようとはしない。
ただ、「くっつけばいいのに」と思っている声が電波みたいに聞こえる。
そうしているうちに私の「気になる」が「好き」になっているのだ。
思い込みな気もするけど。
「付き合いたい」とかも思ってなかったもん。
純粋で我欲が混ざってない心ほど、真っ白なキャンバスに色を塗ったときのようにキレイに染まってしまうのだ。
自分の心は自分で決めたい
この現象に気づいてから、仲が良くて信頼しているからという理由だけでなんでも話すのはやめた。
周りは私の心をコントロールする気なんてないのもわかっているけど、私が勝手に引き寄せられてしまうから。
だから、私の心が迷っているうちは黙っておくことにした。
迷っているときに言葉にすると、どちらかに引き寄せられることが多々ある。
真っ白じゃなくて、他人の色が入ってしまうと、純粋な私の気持ちが見えにくくなる。
時にはそれもいいと思う、他人の色になってもいいと思う。
けど、大事にしたいことほど「引き寄せられる」色は自分で決めたいの。
まぁ、そのくらい本気で決めたことほど欲深くなって、純粋だったときよりなかなか引き寄せられないから『引き寄せ』というのは厄介で面倒くさい奴だ。
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