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近代~現代哲学・思想

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2021年10月の記事一覧

デカルト まとめ

スコラ学的世界観への対抗者

『方法序説』提示した原則
1、私が明証的に真理であると認めるものでなければ、いかなる事柄でもこれを真なりとして認めないこと
2、検討しようとする難問をよりよく理解するために、多数の小部分に分割すること
3、もっとも単純なものからもっとも複雑なものの認識へと至り、先後のない事物の間に秩序を仮定すること
4、最後に完全な列挙と、広範な再検討をすること

【方法的懐疑】

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スピノザの哲学 メモ(随時更新)

世界にはGodという唯一の実体しか存在しない
人間の意識や事物の存在のように別の実体として見えるものは、実は実体などではなく、唯一の実体であるGodの属性或いは様態を示しているに過ぎない
→デカルトの二元論を乗り越える

ドイツ観念論から見たスピノザドイツ観念論の最大の特色→世界をある一つの絶対的なものの働きあるいは現われとしてみる
それは人間の精神の理想的なあり方でもある
スピノザの「God」と

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ライプニッツ「モナドロジー」まとめ

結論
この世界はGodに可能な最善の世界であり
宇宙はモナドに表出されている

スピノザ哲学の問題点:世界の多様性を説明できない

矛盾律と充足理由律人間の知識にとって本質的なもの
・矛盾律
・充足理由律

矛盾律
…「Aと非Aの両方が真であることは不可能である」こと
充足理由律
…「結果にはそれがそれ以外ではあり得ないことを説明する十分な理由がなければならない」こと

充足理由律を突き詰めること

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フランシス・ベーコン まとめ

イギリス経験論の祖
経験を重視する中世以来のイギリスの学問的伝統と、ルネサンスの科学・技術の発展を踏まえて、近代的な経験論を展開

『知識は力なり』
… スピノザの説く第二の知『理性知』と同じレベルのもの
第1の知:表象知=誤謬の唯一原因(誤った知)外部の刺激によって生まれる感覚的経験に基づくもので混乱した非妥当な観念から成る
第2の知:理性知/科学的理解によって得られる概念的・推理的認識
第3の

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ジョン・ロック まとめ

大陸合理論をはじめ、それまでの哲学において
人間の認識は「Godから授かったもの」だった
→あらかじめ人間には認識が備わっている

・イデア論
認識のための材料たるイデアは
我々の世界とは別のイデア界に最初から存在
・スピノザ
認識をはじめとする人間の理性すらも Godそのもの
このように生まれた瞬間に認識の力を備えているという考え方
→【生得観念】
ロックはこれを批判

仮に生得観念があるならば

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ジョージ・バークリーまとめ

ロックの 【一次的性質】・【二次的性質】を否定、そんな分類は存在しない
対象との間の距離によって見える大きさは変わる
視覚だけでなく対象まで近づき、触れないと「大きさ」は判断できない

【物体そのもの】言い換えると 【一次的性質】はない
全ての認識は【二次的性質】に分類される

物体そのものによって知覚されるものがない
→知覚があって初めて物体は存在する
『存在するとは知覚することである』エッセ・

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ヒューム まとめ

人間が知覚できる対象は2種類
・【印象(インプレッション)】
 外界から刺激をもたらされた瞬間の印象
 例)リンゴを見て『赤い』と感じる
 直接感覚器官に訴えかける印象
  ⇒ ヒュームは【力強い知覚】と表現
・【観念(アイデア)】
 過去の記憶や想像によって呼び起こされる
 例)あのリンゴは赤かったな。と思い起こすこと
 印象に比べると、感覚器官から直接与えられた刺激ではない
 ぼんやりした印象

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カント まとめ

批判=kritik
ギリシア語で「分ける」という意味
クリノーという言葉に由来

ヒュームの問題点
『ヒュームの警告こそが、独断のまどろみから私の目を覚まさせ、
 私の探求にまったく新しい方向を示してくれた』

理性は知識や経験が束になって作り出されたものに過ぎない
→なぜ人間同士で共通の認識を共有できるのか

人間の認識は確かに経験の束と言えるが
その経験や知識を受け取る方法には
先天的に特有の

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フィヒテ まとめ(随時更新)

カントの哲学に概ね賛同しつつも、理性を二つに分ける二元論的思想を否定
物自体を把握し、一元的に世界を説明しようと試みる
世界の根底にある一元的な要素が【自我】

自我に関しての3つの原則1、自我は根源的に自己自身の存在を定立する
2、自我に対して非我が定立される
3、自我は自我のうちにおいて可分的自我に対して可分的非我を定立する

自我がなぜ存在するのかというと、 自我が自分自身を生み出すから

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