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文章が劇的にウマくなる「接続詞」

著者:山口拓朗

出版社:アスカビジネス

第1章 接続詞とは?
第2章 言い換える
第3章 順接する
第4章 逆接する
第5章 対比する
第6章 結論を導く
第7章 添加する
第8章 補足する
第9章 選択を促す
第10章 並列・列挙する
第11章 転換する
第12章 例示・仮定する
第13章 主張する
第14章 その他
第15章 助詞
第16章 呼応表現

会社の外国人社員に、接続詞と助詞のルールをわかりやすく説明できるようになりたくて手に取った本です。

使用頻度の高い「接続詞」を題材に、「接続詞」の使い方を解説していて、このまま誰かに説明できるわかりやすさが魅力。150個以上の接続詞の意味・使い方・文例を紹介していて、プロの視点から、修得に必要な要点だけをコンパクトに指南しています。よく使われる接続詞を用法ごとにまとめているので、辞書のような使い方もできる実用書。

冒頭の

接続詞の役割は、ずばり「クルマのウインカー」です。
適切なタイミングでウインカーを出すことによって、読む人に文章の行く先をさり気なく教えてあげることができます。

で、もう頷きしかないw

「つまり」は、【結局/最終的には】の意味で、【それまで述べた内容をまとめて、書き手が『本質』だと思うことを伝えたい】ときに使います。
「つまり」でわかりやすくまとめてあげることで、読む人が理解しやすくなります。

「それで」は、【それゆえ/そういうわけで】と同系列の意味で、【それまでに述べた内容を理由として、あとの事柄を導く】ときに使います。
ただし、その後に続く文章は「事実」のみで、判断や命令、依頼などを書くことはできません。

「けれども」は、【それまでに述べた内容と相反する内容を示したい】ときに使われます。
多くの場合、後続文章では、先行内容に対する「書き手の意見や感情」が示されます。
その点において、「しかし」よりも、主観性が強めの逆説表現です。

「このように」は、【このとおり/こういうふうに】の意味で、【それまでに述べた内容(経緯や方法、手段)を前提にしつつ、そこから導かれる結論を伝えたい】ときに使います。
論理的な文章を書く人が好んで使う言葉のひとつです。

「そして」は、【それまでに述べた物事に続いて、あるいは、その結果として起きる物事へ展開したい】ときに使います。
時系列の文章にも頻繁に使われますが、(略)「それから」ほど明確に順序を強調しません。

「なぜなら」は、【それまで述べた内容の理由(根拠・原因)を説明する】ときに使います。
読む人は「なぜなら」を目にした瞬間に、理由や原因を受け入れる心の準備を整えます。

「むしろ」は、【どちらかといえば】の意味で、【ふたつの物事(AとB)を比べて、A(先行内容)よりもB(後続内容)を選ぶ】、あるいは【『B(後続内容)のほうがよりよい』という考えを示す】ときに使います。

「また」は、【それまで述べてきた話と同じ流れのなかで、ほかにも述べることがある】ときに使います。

「つきましては」は、【それまで述べた内容を踏まえながら話題を次に移したい】ときに使います。
「そこで」「そのため」のような『順接の役割』と、話題を変えて本題に切り込む『転換の役割』を兼ねています。

「なかでも」は【多くのもののなかでもとくに】というニュアンスの言葉です。
それまで述べてきた内容(大枠)から一部を抽出して話を展開させたいときに使います。

「さもなければ」は、【直前に示した内容について『もしもそれが覆されたら?』という仮定の元に、その結果や対応策を示す】ときに使います。
文脈や文体の硬軟に応じて「さもないと」「さもなくば」「そうでないと」「(そう)でなければ」などを使い分けます。

といった接続詞のポイントに加え、接続詞についても丁寧に解説されており、もう私が説明するのではなく、この本を外国人社員にあげれば話が早いのではないかと思案中です。

おすすめ度 ★★★★☆



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